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全勝の東レを制し、デンソーがファイナルへ駒を進めるか【V1女子ファイナルステージ見どころ】

 いよいよV・ファイナルステージが幕を開けるバレーボールのV.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)。

 このV・ファイナルステージでは、V・レギュラーラウンドの1位~4位、5位~8位、9位~12位がそれぞれ3会場に分かれ、順位が拮抗するチーム同士の最後の順位争いが繰り広げられる。優勝の栄冠を手にするのは、果たしてどのチームか。V・ファイナルステージの見どころをご紹介。

 

■全勝の東レにデンソーが下克上を果たすか

 V・レギュラーラウンド最終局面での順位争いで意地を見せると、4位に滑り込み、1位~4位決定戦への出場権をつかみ取ったデンソーエアリービーズ。王座をかけて4チームが火花を散らす大田大会の初戦では、そのデンソーと、V・レギュラーラウンド全21試合を全勝で駆け抜けた東レアローズが対峙する。

 他を圧倒するチーム力を見せつけている東レは、日本一にあと一歩手が届かなかった『天皇杯・皇后杯』での悔しさも胸に、2011/12シーズンぶりのリーグ優勝を狙う。今シーズンの得点王(最多得点)に輝いたクラン・ヤナの攻撃力はもちろん、関菜々巳や石川真佑ら経験豊富な若手選手がチームをけん引する姿にも注目だ。

 対するデンソーは、昨シーズン、V・レギュラーラウンドを首位通過したものの最終順位は4位と、無念の結果に。東レ同様、敗戦の悔しさを糧に優勝への望みを繋いできた。ファイナル進出を懸けた一発勝負で底力を発揮し、東レを打ち破れるか。

 高い技量でチームの司令塔をこなす田代佳奈美と技巧派選手たちの息の合った攻撃で相手の隙をつく。また、要所でコートに送り込まれるベンチメンバーたちの活躍も、チームの命運を左右する一戦となりそうだ。

 攻守にわたり堅実なプレーを見せるチーム同士が対峙するセミファイナルの初戦。この大一番で、デンソーが東レに一矢報いるか。勝負の行方をお見逃しなく。

 

■白熱必至のJT対NEC戦。リーグ連覇へ意気込むJT

 V・レギュラーラウンドを2位でフィニッシュしたJTマーヴェラスは、リーグ連覇へ向けて、絶対に負けられない一戦を迎える。

 そのJTに立ち向かうのは、3位のNECレッドロケッツ。順位こそ下だが、V・レギュラーラウンドでは、2レグ共にNECがJTに勝利している。この戦績がセミファイナルにどう影響するか。JTに負けなしのNECには、精神的なアドバンテージがあるかもしれない。スパイク賞(V・レギュラーラウンドの成績で決定される個人賞)を受賞した島村春世らを軸に、多彩なバレーを展開し優位に立てるか。

 とはいえ、JTは昨年末の『天皇杯・皇后杯』でトーナメント戦を勝ち抜いて優勝を果たしており、“一発勝負”で力を発揮できる強みがある。「リーグ連覇」のプレッシャーを気負いすぎず、JTらしい元気で粘り強いバレーを展開できるかで試合の展開も変わってくるだろう。

 その声とガッツあふれるプレーで檄を飛ばす小幡真子のリーダーシップや、実力のあるベテランと若手の融合で見せるチーム力は必見だ。

 

チーム一丸、勝利へ挑む東レアローズ。全勝優勝なるか【写真:月刊バレーボール】

 

■上尾大会では、5位~8位をめぐる熾烈な順位争いに注目

 惜しくも5位でV・レギュラーラウンドを終えた埼玉上尾メディックスの拠点、上尾市で開催される5位~8位決定戦。

 順位を守り抜きたい埼玉上尾は、8位の日立リヴァーレと初戦を戦う。今季のリーグ対戦成績では日立に負け無しの埼玉上尾だが、守りに入らずこの一戦でも地力を見せつけられるか。器用さを生かして攻守での活躍が光る内瀬戸真実や吉野優理らを主軸に、連勝を目指す。

 対する日立は、高めのトスでの攻撃展開を強みとする相手に対して、ブロックや守備での対応力が求められる。いかに相手の攻撃をやわらげ、自チームの攻撃を切り返していけるか。上坂瑠子や野中瑠衣ら若手選手も多く躍動する中、怖いものなしで相手にぶつかり、序盤から流れをものにしていきたいところだ。

 また、順位争いを懸けたV・レギュラーラウンドの最終戦でフルセットの末デンソーに敗れ6位通過となった岡山シーガルズは、7位の久光スプリングスと最後の順位争いを繰り広げる。

 5位でのフィニッシュへ、連勝を誓う岡山は、チームの強みでもある“繋ぎ”で相手を上回れるか。15歳からVリーグのコートに立ち続けるセッター宮下遥の試合運びや金田修佳のパワフルな攻撃、そしてチームの結束力が生み出す粘り強さは必見だ。

 久光は、リーグ終盤で調子を上げてきており、その勢いのまま岡山戦を勝ち越せるかに期待がかかる。2シーズンぶりに久光に入団し、今季はブロック賞を獲得するなどその活躍でチームを支えるアキンラデウォ・フォルケや、攻守にわたり第一線で躍動し続ける石井優希など、軸となるベテラン勢の意地でチームを勝利へと導けるか。また、その目を輝かせてコートに立ち役割をこなす、新進気鋭の若手選手たちの貢献度も勝利へは必要不可欠だ。白熱必至の中位争いの行方をお見逃しなく。

 

■V・チャレンジマッチ(入替戦)を免れたい下位チームの勝負の行方は

 リモートでの開催となる日立大会(9位~12位決定戦)では、初日にⅤ・レギュラーラウンド9位のトヨタ車体クインシーズと12位のヴィクトリーナ姫路、10位のPFUブルーキャッツと11位のKUROBEアクアフェアリーズがそれぞれ対戦を行う。

 V2リーグ降格の可能性を伴うV・チャレンジマッチ(下位2チームが進出する入替戦)への進出を避けるべく、4チームが火花を散らす。

 V・レギュラーラウンド9位で日立大会に駒を進めることとなったトヨタ車体は、まずは初戦に勝利し何としても順位を守り抜きたいところ。一発逆転を狙う姫路のペースに巻き込まれることなく、経験豊富な荒木絵里香らを筆頭に自チームのバレーを展開していけるか。客観的に見れば分があるトヨタ車体と、V1残留を懸けてこの一戦に注力する姫路の対決は、おもしろい展開になりそうだ。

 こちらもV・チャレンジマッチ進出を免れたいPFUとKUROBEは、V・レギュラーラウンドでは一度だけ対戦。そこでは、KUROBEがフルセット勝利をあげており、今回の勝負も制して二度目の正直といきたいところ。

 対するPFUは、V・レギュラーラウンド最終戦で日立から勝ち星をあげた勢いを保ち、勝利へのモチベーションを高めていけるか。その戦いぶりに期待がかかる。混戦が予想される一戦だが、どちらが勝利への執念を突き通せるか。下位チームの戦いからも、最後まで目が離せない。

 

 ▶チケット情報など、V・ファイナルステージ特設サイトはこちらから

 

 

《V・ファイナルステージ組み合わせ》 ※各項目をクリックしてリンク先へ   

<2月20日(土)>

【セミファイナル 1位~4位決定戦】

大田区総合体育館(東京都大田区)

第1試合(12:30) 

東レアローズ(RR1位) vs. デンソーエアリービーズ(RR4位)

第2試合(15:00) 

JTマーヴェラス(RR2位) vs. NECレッドロケッツ(RR3位)

  

【5位~8位決定戦】                     

埼玉県立武道館(埼玉県上尾市)

第1試合(12:30) 

埼玉上尾メディックス(RR5位) vs. 日立リヴァーレ(RR8位)

第2試合(15:30) 

岡山シーガルズ(RR6位) vs. 久光スプリングス(RR7位)

 

【9位~12位決定戦】 

日立市池の川さくらアリーナ(茨城県日立市)

第1試合(12:30) 

トヨタ車体クインシーズ(RR9位) vs. ヴィクトリーナ姫路(RR12位)

第2試合(15:30) 

PFUブルーキャッツ(RR10位) vs. KUROBEアクアフェアリーズ(RR11位)

※リモートマッチでの開催

                                 

<2月21日(日)>  

大田区総合体育館(東京都大田区)

【3位決定戦】第1試合(12:30) 

20日の敗者 vs. 20日の敗者

【ファイナル】第2試合(17:08) 

20日の勝者 vs. 20日の勝者

  

【5位~8位決定戦】                     

埼玉県立武道館(埼玉県上尾市)

第1試合(12:30) 

20日の敗者 vs. 20日の敗者

第2試合(15:30) 

20日の勝者 vs. 20日の勝者

 

【9位~12位決定戦】 

日立市池の川さくらアリーナ(茨城県日立市)

第1試合(12:30) 

20日の敗者 vs. 20日の敗者

第2試合(15:30) 

20日の勝者 vs. 20日の勝者

※リモートマッチでの開催

              

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