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ハイQ/パナソニック・白澤×深津 未公開対談

 5月15日(金)発売の『月刊バレーボール6月号』。今月の『ハイQランド』には、2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 MENで準優勝となったパナソニックパンサーズが登場! メンバー対談や私服紹介、お部屋紹介など、選手たちの素顔満載な内容でお届けします★ そこで! 本誌には掲載しきれなかった対談内容を、月バレ.comにてお届け♪ 

 今回は、白澤健児選手×深津英臣選手未公開対談を掲載します。リーグについて、そして後輩の成長を見守る先輩として心がけていることなど…。ぜひ、バレーボーラー以外にも読んでいただきたい内容です。

 また、6月号では、パナソニックパンサーズをさらに深堀り! ぜひ6月号をご購入くださいっ(^^)(取材/永見彩華)

   

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白澤健児(ミドルブロッカー)×深津英臣(セッター)

――ホームゲームの賑わいなど、サポーターの力も大きかったシーズンだったと思いますが、どう感じていましたか?

白澤 チーム全体でも『そういう風にやっていこ』という方針もありましたし、『ホームゲームを盛り上げよう』という思いもありました。それに伴って選手からも意見を言うようになって、見ていただいてもわかるように兒玉(康成)が率先してやってくれていました。言うのは簡単だけどそれを“いざやる!”となったときに、やってくれる人が今まではあまりいなかったのですが、兒玉が率先して発言して、会場でチームを盛り上げてくれたのでさらに盛り上がったかなと思います。

深津 単純に、会場に来てもらった観客の数が明らかに違いましたね。こうなるために、GMやマネージャー、そして選手がしっかり意見を言い合って「こういうことをしていきたい」ということを話せているし、シーズンオフの時にいろんなところにバレーボール教室に行ったりしているので、そういう部分が少しずつ実を結んでいるというか。あんなに観客が入るというのは多分、今までパンサーズを知らなかった人たちが多く来てくれているからだと思います。『シーズンオフに頑張ってきた分が身になっているのかな』と感じますね。

 あとは、ワールドカップバレーも頑張ったので、『日本代表選手についてきてくださっているファンの方もすごく増えているのかな』と。

――セッターは難しいポジションだと思いますが、いかがでしょうか?

深津 ミーティングでスタッフがデータを出してくれますし、自分でもほんとうにたくさんの試合を見て、相手のブロックの特長とか『この選手はブロックが苦手だ』とか、そういうことを考えて自分で組み立てています。基本は自分で組み立てますが、アドバイスはスタッフからもらえるので、兼ね合わせながらやっていますね。

――相手と仲間、どちらの状況も把握しながら試合を組み立てる。大変な作業に感じます。

深津 そのへんは、僕の長所でも短所でもあるかもしれないですが、人の顔を見るのが得意というか、結構見ちゃう。だから『そのへんはしっかり見ることができているのかな』と思います。

――セッターにもいろんな性格のセッターがいると思います。

深津 いろんなセッターがいますね(笑) でも、真面目過ぎても、ね(笑)

白澤 そうだね~(笑) チームだからなおさら、いろんなセッターがいていいと思います。ほんとうに自己中なセッターでもいいと思うし、相手にわかりやすいかもしれないけれど仲間が打ちやすいトスを上げるセッターがいてもいい。セッターが変わればチームの流れが変わるときもあるし、『セッターだからこの性格がいい』っていうのは、僕はないと思います。

深津 日本代表でも、何パターンもセッターの性格はありますからね。でも、みんな性格が悪くないとできないと思います(笑) バレーボール自体が、相手が嫌なことをするスポーツなので、ちょっとひねくれてないとトップには上がれないと思いますね。

白澤 深津も、ひねくれているもんな(笑) 自分で言ってるからいいでしょ?(笑) でも、絶対そっちのほうがいいと思う、僕は!

深津 頭の回転の速さとかは普通なんですけどね。ずる賢さとかひねくれている感じは、小さいころからありました。三男っていうのもあって、よく上の二人を見て『親に怒られないためにはどうしたらいいか』みたいなことも考えていたと思うし(笑) そういうのが今、『相手は何をしてくるかな』『相手は何をしたらイヤだろうな』と観察することにつながっているのかなと思います。

 だから僕、サーブもすごく好きです。『ここに打ったらイヤだろうな』『セッターはここに打たれたらトス上げるのイヤだろうな』とか、いろいろ考えています。

白澤 ほんまに、深津のサーブすごかったよな!

――チームにいる中で、<後輩を育てていく>ことも一つの役割だと思いますが、ふだんから意識していることはありますか?

白澤 アドバイスなどは、後輩たちが自分から聞きに来ない限りは、あんまり言わないようにしているかな。ブロックとかも特にそうだけど、「何でレフトに跳ばなかった? クイックには跳ばないの?」とか、すごく言う指導者もいるけど、それも結果論でしかないから。

 もちろんアドバイスを求めてくる選手もいるけれど、「お前がそう思ってたら間違いじゃないと思う」って言っているかな。若手とはいえ、ここまでいろんな経験をしてきているし、第一線でやってきている中でそれなりの考えもあって、ちゃんとした指導も受けてきていると思うから。でも、『何か自分に足りていない』と思って聞いてくることもあるだろうから、そこはちゃんと教えてあげなきゃいけないな、とは思います。『あまりその人が今までやってきたことを崩したくないな』ということは、考えています。

深津 根本的にまずは、「たくさん練習しなさい」って言いたいですけどね。でも、チームが練習量を管理している部分もあるので。体はやっぱり衰えてくるので、もし僕が今、昔と同じ練習をしていたら体がぶっ壊れていると思います。でも、昔やったことは必ず貯金にはなっているので、それが何歳まで持つかは別として、そういう経験は僕にとってすごく大きなものでした。

 大学のトップ選手が企業に来る。でも、彼らがまたさらに努力することで『世界に行ける』っていう流れになると思います。ここに来たことで満足するのではなくて、ここでいかに自分を奮い立たせて『まずはレギュラーになるか』とか『レギュラーになったら次は優勝する』とか。そういう目標を持って努力を積み重ねていくことが大事ですね。

 でも、これってなかなか口で言うのは難しいと思います。だからそのへんは言わないけれど、見ていてわかりますよね。『この選手は伸びるんだろうな』『この選手は選手寿命が長いんだろうな』『この選手がチームを背負っていくんだろうな』とか。逆に『この選手は上手だけどやる気がないな、ダメだな』とか。でも、僕の今までの持論として、仕事やコート外での気配りができる選手は、いい選手が多いですね。大学でも、仕事ができる学年は4年生になったら強いチームになるけれど、そういうことができない学年は、やっぱりコートでの気遣いもできないし、自分たちが上の立場になった時に下がどんな状況かを見ることができないんです。気を配ることができないから。もちろん、チームでもコート外の仕事のことはちょいちょい言いますね。「そういうことがしっかりできなきゃダメだよ」って。 そして、それがコートにも出る。『ネットがゆるんでいるな』とか『ボールの空気がやわらかいな』と思ったら、誰かに言われる前にすぐやれる人間と、言われなければ気付かない人間と。床が濡れていたらすぐ拭くことができる、とか。そういうの部分は大きな違いですよね。

白澤選手と深津選手の対談は、本誌にも掲載中♪

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