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秋本美空(共栄学園)が高校生唯一の日本代表入り 「オリンピックで金メダルを取りたい」夢への一歩

秋本美空(共栄学園)

 「オリンピックで金メダルを取りたい」という目標を、早くもかなえるチャンスが訪れた。秋本美空(共栄学園高〔東京〕1年)が、高校生では唯一2023年度の日本代表に選出。女子日本代表の眞鍋政義監督は「バランスのとれた、今後の日本を背負う選手。どれだけやれるかわかりませんが、アジア選手権大会(9月3日〜10日)、アジア競技大会(9月28日〜10月7日)もあるので、日の丸をつけて活躍する姿を見たいです」と期待を込めた。

 

秋本美空(共栄学園高1年)あきもと・みく/身長183㎝/共栄学園中(東京)出身/アウトサイドヒッター

 

元・日本代表の大友愛さんを母に持ち、中学時代から注目を集めてきた。共栄学園中3年生時の全国都道府県対抗中学大会(JOC杯)ではオリンピック有望選手に輝き、その後は全国中学生選抜の認定選手に選ばれた。共栄学園高では入学前の全国私立高等学校男女選手権大会(さくらバレー)で高校バレーデビューを果たすと、いきなり主力として活躍。ケガの影響で出場機会は限られたが、6月には第14回アジアU18(ユース)女子選手権大会で日の丸をつけ、アジア一を経験した。

 

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そして高校初の全国大会となった今年の春高では、準々決勝で金蘭会高(大阪)に逆転負けを喫したが、エースとして堂々のパフォーマンス。「次からは最初から緊張しないでできたらいいと思います。できなかったことを改善して、また春高に来たいです」と力強く語っていた。

 

 

日本代表にはアウトサイドヒッターとして登録されたが、春高の選手名鑑では、ポジション表記が「アウトサイドヒッター、ミドルブロッカー、オポジット、セッター」。「持っているものはハンパないです。身長が高いわりに器用な面もあるので、日本のために育てないといけないですね」という共栄学園高の中村文哉監督のもと、オールラウンドな選手として成長してきた。身長183㎝の高さを生かしたスパイクやブロックだけでなく、強烈なジャンプサーブも持ち味。サーブレシーブもこなし、セッターとしてトスを上げることもあった。役割は多いが、「いっぱいボールを触れて楽しいです」と笑顔を見せる。

 

持ち味は打点の高いスパイクだけではない

 

これまで以上に注目が集まる1年になるだろうが、重圧に負けないハートの強さも秋本の魅力だ。昨年の春高都予選代表決定戦、負ければ本戦出場を逃す3位決定戦(対下北沢成徳高戦。相手コートから「2番(秋本)打つよ!」と声でプレッシャーをかけられても、「自分から『はい、打ちます!』って言いました(笑)」と応戦。スパイクとブロックを次々と決め、本戦への切符を勝ち取った。

多くの報道陣に囲まれた今年の春高でも、試合後に決まって口にしたのは「楽しかった」という言葉。夢への道を明るく切り開く。

 

文/田中風太

写真/平野敬久

 

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