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中学選抜の紅野花歩は「バレーが嫌いだった」。190㎝の有望選手を変えた日の丸での経験とは

  • 日本代表
  • 2024.03.23

コート内で女子U16日本代表をともにした工藤光莉(尾上中〔青森〕3年)と言葉を交わす

 

 

 

アジア女子U16選手権大会で自分の殻を破った

 最大の転機となったのは昨年の1回アジア女子U16選手権大会。事前合宿ですら「話しかけられない感じで、とにかくしゃべらなかった」とは同学年の忠願寺莉桜(稙田南中〔大分〕3年)の証言だ。けれども大会の開催地である中国に行った瞬間に、人が変わった。その理由は−。

 

「大会に入って、チームメートやスタッフの方々に『何を言ってもいいから、自分の思っていることを伝えてみよう』と促されて。そこで初めて自分から話すようにしたんです。すると、自分のプレーがどんどんよくなっているのを実感しました」

 

 紅野は全試合スタメンで起用され、結果として大会の優勝に貢献した。そのパフォーマンスを後押ししたのが、自分から発信するというアクションだったのである。加えて、チームとしても言葉を発することはテーマでもあった。

 

「言われると力が入る、“パワーワード”をみんなで決めていたんですよ。それをリストアップして、試合中にかけあう。私の場合は、周りから“わかめ”と呼ばれていて、『わかめ、いけるよ!!』と言ってもらうと、とても背中を押される感じがしたので(笑) ずっと言ってもらっていました」

 

忠願寺(左)も厚い信頼を寄せていた(写真は令和5年度全中の海外遠征)

 

仲間がうらやむほどの急成長ぶり

 

 アンダーエイジカテゴリー日本代表で自らの成長を体感したことが、いちばんの収穫だった。プレーに関しても、190㎝の身長と打点の高さを生かしたアタックを習得。コミュニケーション力のアップに加えて、バレーボールに対する意欲も高まった。その姿に周囲は驚きと感動を覚えた。

 

「練習や試合でも『これはこうなんじゃない?』『これはもっともっとこうしたほうがいい』という会話がどんどん出てきたんです。それにふだんの学校生活でも、iPadで見ているのがバレーボールのニュースや動画になっていて。それまではそんなことがなかったので、『成長したぁ』と感動しました」(米谷)

 

 見違える様子に、チームメートの中には、成長をうらやみ、悔しさのあまり涙する選手もいたという。今年度の全中選抜で女子チームの監督を務め、(公財)日本中学校体育連盟バレーボール競技部強化委員会の青木慎太郎先生(品川学園中〔東京〕)は明かす。

 

「変わっていく彼女の姿を見て、八王子実践中の部員は『自分も頑張ろう、と思いました』と口にしていましたから。

 

 私が彼女を初めて見たのは1年生時の都大会。観客席で応援している姿に『あんなに大きいのに、どうしてだろう?』と思っていました。そこから合宿を重ねるたびに、目の輝きが増していきましたね」

 

八王子実践中、JOC杯東京都選抜、そして全中選抜と一緒に過ごした①米谷は紅野の成長を喜んだ一人

 

第二次合宿では積極的な姿が見られた全中選抜

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