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月バレ!ザ・ワールド/vol.2-ポーランド女子-

 Dzień dobry(ジン,ドブレ)!! 月バレ編集部のGUCII(グッチー)です。さぁ、現在実施されているネーションズリーグは女子大会がいよいよ大詰め。女子日本代表が18日から予選ラウンド最終第5週に臨みます。さて、気になる対戦国は…。

 それではご一緒に。月バレ!ザ・ワールド!

GUCIIの 月バレ! ザ・ワールド】vol.2

■『OVER 30S CLUB』へようこそ。ポーランドのエース、マルビナ・スマジェク

予選ラウンド第4週を終えて7勝5敗のポーランド(写真:FIVB)

18日にポーランド女子代表と対決

 

 5月中旬から開幕したFIVBネーションズリーグ2019女子大会は予選ラウンドが大詰めを迎える。ファイナルラウンドの開催国・中国を除く予選ラウンド上位5チーム入りを目指し、現在、7勝5敗(勝ち点21)で6位につける女子日本代表は、残り3試合に臨むことになる。

 

 第5週(保寧/韓国)の対戦国は、ポーランド、韓国、ドミニカ共和国。中でも、ポーランドは7勝5敗(勝ち点21)、セット率の差でわずかに日本が上回っており、何としても勝ち星を上げたい相手だ。

 

 さて、ポーランドといえば男子代表を思い浮かべる人も多いのでは? 2014年、2018年と世界選手権を連覇。そのチームで主将を務め、V.LEAGUEでもパナソニックパンサーズでトップレベルのプレーを披露しているミハウ・クビアクや、強烈なアタックを繰り出すバルトシュ・クレクなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。来年の東京オリンピックでも、メダル候補の大本命といえるチームだ。

 

 一方の女子は、1952年世界選手権で銀メダル、1964年東京オリンピックや1968年メキシコオリンピックでともに銅メダル、と古豪のイメージが強い。FIVBランキングは26位(2018年10月最新版)で、ネーションズリーグにも“チャレンジャーチーム”として参戦している。とはいえ、2022年世界選手権女子大会はイタリアとの共同開催が決まるなど、ポーランド女子の機運は高まっている。今大会ではブラジルから勝利するなど、その兆しが見られているのは確か。また、チームに君臨する大エースの存在を抜きに語ることはできない。

 

 いま、ポーランド代表女子には、『30得点越え女王』がいるのだ。

Malwina Smarzek<マルビナ・スマジェク/身長191㎝/最高到達点318㎝/オポジット>

『OVER 30S CLUB』とマルビナ・スマジェク

 

 『OVER 30S CLUB』という言葉がある。直訳すれば、30得点越え倶楽部。FIVBの公式サイトで用いられている表現で、一試合30得点以上を叩き出した選手を、“倶楽部入りを果たした”と称する。

 

 各チームのエースアタッカーは必然として、試合の中で誰よりも多く得点を重ねるわけだが、30得点を超えるとなると、それはもう“大活躍”といえるだろう。

 

 昨年の男子世界選手権では日本代表のオポジット西田有志が、第1次ラウンドのアルゼンチン戦で30得点をマーク。世界三大大会デビューでさっそく“倶楽部入り”を飾っている。

 

 女子でも近年、上位チームには大型アタッカーがおり、中国のシュ・テイやイタリアのパオラ・エゴヌなどは、この倶楽部の常連客だ。

 

 そして、ポーランド女子代表のオポジット、マルビナ・スマジェク。彼女は、“OVER 30S QUEEN”とでも呼ぼうか。身長191センチ、最高到達点318センチから繰り出すスパイクを武器に得点を量産。ネーションズリーグ女子2018では、大会における一試合最多得点記録の「39」(タイ戦)を叩き出した。その得点能力は健在で今年は、自己記録を更新する驚愕の41得点をあげてみせた(ブルガリア戦)。

 

 日本はすでにそのプレーを直に味わっており、今シーズン最初の国際大会となったモントルーバレーマスターズでは、プール戦、決勝戦で2度対戦。いずれも20得点、28得点を喫し、試合も敗れている。

モントルーバレーマスターズでは、その高さを味わった(Photo:Montreux Volley Masters)

高さある相手に挑む女子日本代表

 

 その『30得点越え女王』を擁するポーランド女子だが、スマジェクを含め、主力選手たちの身長の高さが特徴だ。キャプテンのアグニェシュカ・コンコレフスカ(身長197センチ)、ポイントゲッターのマグダレナ・スティシアク(身長198センチ)と2メートル手前の選手がズラリ。その相手と対峙する女子日本代表の選手たちは開口一番に、ブロックを脅威にあげた。

 

 「高さがあるチーム。これまでの対戦で、被ブロック数が多かった印象なので、そこに対してどのように修正するかが、自分たちにとっての課題となってくると思います」(黒後愛)

 

 「前回は被ブロックが多かった。また、決定力の高い相手がそろっているので、安易にボールを返してはいけない。攻撃面で工夫できるかをセッターとして考えていきたいです」(佐藤美弥)

 

 また、鍋谷友理枝は相手チームをこのように分析していた。

 

 「それほど変わりなく、メンバーを固定して戦っている印象なので、どこかしら穴は出てくると。そこを自分たちがしっかりと突くようなサーブを打つなどすれば、勝機は見えてくるのではないかと思います」

 

 3度目の正直で、リベンジとなるか。それは同時に、ファイナルラウンドに前進する1勝となることだろう。

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【ネーションズリーグ女子大会 一試合最多得点記録トップ10】※2019年6月13日時点

<得点/選手名(国)/試合/日にち>

41得点マルビナ・スマジェク(ポーランド)/3−1vs.ブルガリア/2019年5月28日

・40得点/パオラ・エゴヌ(イタリア)/2−3vs.中国/2019年6月6日

39得点マルビナ・スマジェク(ポーランド)/2−3vs.タイ/2018年5月24日

・36得点/シュ・テイ(中国)/3−1vs.オランダ/2018年6月27日

・36得点/ブライエリン・マルティネス(ドミニカ共和国)/3−2vs.タイ/2019年6月5日

35得点マルビナ・スマジェク(ポーランド)/3−2vs.中国/2019年5月22日

・35得点/ティヤナ・ボシュコビッチ(セルビア)/2−3vs.オランダ/2018年6月7日

・34得点/シュ・テイ(中国)/2−3vs.ブラジル/2018年6月5日

・34得点/タンダラ・カイシェタ(ブラジル)/3−1vs.韓国/2018年5月29日

33得点マルビナ・スマジェク(ポーランド)/3−2vs.日本/2018年6月12日

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<画:大嶽あおき>

著者紹介:GUCII(グッチー/坂口功将)。2016年春入社。月バレ編集部に配属後、本誌で『WORLD VOLLEYBALL NEWSPAPER』、「月バレ.com」では『WEEKLY SERIE A』を担当。昨年、世界選手権の男女両ファイナルを取材した唯一の日本人記者という称号を得る。だが、英語が特に話せるわけではない。

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