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石川祐希スペシャルインタビュー

2シーズン、イタリアセリエAでの経験を積み、この春、中央大卒業と同時にプロ宣言。新たな一歩を踏み出した石川。コンディション不良のためネーションズリーグは欠場となったが、9月に行われる今年のビッグイベント、世界バレーへ向けての決意や心境を語った。

――ケガの状況も万全ではない中でのスタートとなりました

去年は世界バレーの予選がいちばんのメインで、そこに自分のパフォーマンスのベストを持っていけたのでよかったと思います。今年も同じで、世界バレーにベストを持っていくためにやるべきことは、チームとしても、個々としてもあると思うので、それを強化していければいいのかなと思います。

やっと日本に帰ってきたので、しっかりスタートできればな、と思っています。チームに合流するのも、海外に行っていた古賀(太一郎)さんや大竹(壱青)を除けば、みんなはもっと前から始めていました。その中にうまく入れれば、と思っています。

 

――その中に入る不安はありますか?

コミュニケーションの部分だけ、しっかり自分からとれていれば、問題ない。遅れて合流しているので、その前の期間を取り戻すくらい、スタッフやチームメイトに自分からアクションを起こしていければその差は縮まってくると思います。なるべく早くその差は縮めて、いかにチームに馴染んでいけるかが大事だと思います。

 

――代表5年目だからこそ、できること、やりたいこととは?

1年目の選手もいるので、そういう選手にいかにしっかりプレーしてもらえるかを考えることもそうですし、代表のサイクルがわかってきたので、自分自身、伝えることや意識してやることが必要かなと思います。

 

――その中で、石川選手だからできることは?

今までは年上の人が多くて、自分が下でした。まだ自分は年齢が下の部類には入ると思いますが、変わらずコミュニケーションだけは取れればいいかな、と思います。自分のポジションはボールが集まるところなので、そういうところでしっかりプレーをして、引っ張っていくというより…、そういうニュアンスは難しいですね。何といえばいいのか(笑) 海外に対して対応していければいいのかな、と思います。

 

――引っ張るというのとは、どこか違うのでしょうか

難しいですね。言葉のチョイスが。大きく言えば引っ張っていくつもりでやっていければいいのかなと思います。

 

――以前、ラティーナ(セリエA)での経験も生きてくるとおっしゃっていました

チームとしては、2シーズン所属してチームメイトもあまり変わらないので、そういうことよりは、個人としてずっと海外で戦ってきたので、慣れ、海外に対して対応はできると思います。

 

――あらためて、全日本での今季のアピールポイントは?

去年よりももっとオフェンスやディフェンスで安定感を出してやっていきたいなと思います。自分が試合に出るか、出ないかもそうですが、出た時のメンバーの状況や対角を組む選手によっても自分の役割は変わってくると思う。そこでうまくコントロールができればいいかな、と。ラティーナではディフェンスがメインになる時、オフェンスがメインになる時と役割がしっかりわかれていたので、その切り替えは全日本でも生きてくると思います。

 

――今年から速いバレーを目指しているが、自分自身としてはどう対応をしていくのか

速くて高いバレーが究極だと思っています。そのスピードの中で、高さが保てる状態であれば、スピードバレーというのはいいと思います。そこに関して、高ければいい、速ければいいというわけではありません。今の全日本が目指しているチームでそういうふうにしていけばいいとしているなら、そこに対して自分たちがどういう状況でスピードバレーに対応できるかというのを考えていかないといけないと思います。高くて速いということにこしたことはないので。

例えば、イタリアは速いし高いです。しかもトップのチームがそういうスタイルで結果を出しているので、それチームに合ったバレーなのかなと思います。全日本がそのようなバレーを求めているので、そのレベルに到達するために、細かいプレーを繊細にやらなければいけないと思います。

 

――世界バレーでの目標達成に向けて、しなければいけないことは?

サイドアウトの向上とブレイクというデータが出ているので、それを今年の目標として掲げています。サイドアウトの向上にも、サーブとブロックの関係もありますが、比較的昨年と同じことを継続して練習しているので、もっと安定させたり、精度を上げれば目標が達成できると思います。

 

――この1年でいちばん成長を感じたのは

去年よりは自分をアピールできたと思います。海外で戦えるようになってきたとか、コミュニケーションが取れるようになってきたという収穫はあります。

 

――代表シーズンの抱負をお願いします

今年のいちばん大きな大会は世界バレーで目標はベスト8。それ以上を狙うつもりでやりますが、先のこともしっかり考えながら、どんどん成長していけるようにプレーしていければ、そこで終わりではなく先は絶対にあるので、そういうことを考えながらやっていければいいのかなと思います。

 

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