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世界の国で発見! こんなところにバレーボール【ペルー編】 第6回

  • 海外ニュース
  • 2021.04.21

《青年海外協力隊による、海外のバレーボール事情や、実際に行った普及活動の様子をお届けする企画が月刊バレーボール本誌から月バレ.comへ移籍。これまでの続きとなる第6回はペルーに派遣されていた伊藤菜矢加さんの活動をご紹介します》

 

指導者と選手の距離感で感じた日本との違い

 

伊藤さん「私は教員になりたかったのですが、教員になった時に、さまざまな世界を見て経験をして、学んだことを伝えたいと思い、青年海外協力隊に参加しました。活動場所はペルーの首都リマ。初めての海外だったので、不安と期待が入り交じった不思議な感覚でスタートしました。

 

 現地では主に日系のクラブチームに所属して各カテゴリーの強化指導に取り組みました。カテゴリーはmini(8〜9歳)、Sub10(10〜11歳)、Sub12(12〜13歳)、Infantil(13〜14歳)、Menores(15歳)、Mayores(16歳以上)、とあり私は主にminiからMenoresを見ていました。その他にもご縁があり、ペルーのプロチームの指導に関わったり、他のボランティアと協力して貧困層の地域の学校にバレーボールの普及活動を行ってきました」

 

SUB10のチームの監督を務め大会で準優勝(後列右から2番目が伊藤さん)【写真:本人提供】

 

 「ペルーにいた2年間で、指導者と選手たちの距離感やスポーツのあり方を改めて学ぶことができたと感じています。最近は改善されつつありますが、私の経験上、日本では根性論のような指導が根強く残っていると思います。しかしペルーでは、いい意味で指導者と選手との距離が近いです。練習中に監督の考えが分からなければ、積極的に話し合ったり、選手が主体的に自分の考えを伝えることが自然とできています。日本とのギャップに戸惑いながらも技術を教える立場ですが、逆に学ばせてもらうことが多くありました」

 

【教えて! 伊藤さん】

Q.現地で一番大変だったことは?

A.文化の違いです。言語の習得とあいさつの仕方は日本とだいぶ違っていたので、なかなか慣れませんでした。現地の言語はスペイン語で、聞きとれるようになるまで半年、喋れるようになるまで1年ぐらい掛かりました。あいさつでは必ず頬を合わせます。練習後に汗がダラダラの状態でも頬を合わせるので、慣れるまでだいぶ時間が掛かりました。

 

Q.現地で一番うれしかったことは?

A.一つに絞ることは難しいですが、もう一つの家族ができたことがとてもうれしかったです。南米の隊員は基本的にホームステイなので、家族の中に入って生活します。言語や習慣がまったく違いましたが、受け入れてくれた家族のおかげで言語習得も早くできたと思いますし、行事や祭り、旅行なども一緒に連れて行ってくれました。ペルーに来て何もわからない私に、たくさんのことを教えてくれた大切な家族ができました。

 

伊藤菜矢加(いとう・さやか)

1993年7月14日、静岡県沼津市生まれ。

バレーボール歴はジュニアから初めて大学まで14年ほど。高校時代は県ベスト8チームのスタメンセッター。

 

ペルーってどんな国?

ペルー共和国

面積:1,285,220㎢(日本の約3.4倍の広さ)

人口:約3200万人

首都:リマ

 

青年海外協力隊とは?

JICA(国際協力機構)が実施する海外ボランティア活動。開発途上国の国づくりに貢献するために活動しており、職種や業務内容はさまざま。スポーツ分野ではバレーボール隊員も派遣されている。

応募ページURL:https://www.jica.go.jp/volunteer/index.html

 

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