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春高2024

【国体優勝・鎮西高3年生座談会(前編)】身長190㎝越えの愛知県を破ったカギはエース舛本に頼らない攻撃&2年生の覚醒

  • 高校生
  • 2022.11.14

 

 

熊本県代表として、県勢では62年ぶり、同校では初めての国体優勝を飾った鎮西高(熊本)。そのチームを引っ張った3年生5人の座談会を2回にわけてお届け。前編は3-2(24-26,25-18,25-21,20-25,15-11)とフルセットにもつれ込んだ愛知県との決勝を中心に振り返る

 

 

リモート取材に応じた3年生の(左から)舛本、塚原、平田、小手川、平川

 

【画像】[いちご一会とちぎ国体]バレーボール競技(少年男子)の決勝フォトギャラリー(40枚)

 

――優勝おめでとうございます

5人 ありがとうございます!

 

――優勝したときの心境はいかがでしたか?

舛本 (鎮西高の)先生たちから「舛本の代でどんどん(力が)落ちていく」と言われていたので。優勝できてほんとうにうれしかったです。

 

塚原 自分は試合に出ていませんでしたが、外から見ていてすごかったし、優勝した瞬間はうれしかったです。

 

平田 めっちゃうれしかったです。自分たちの代で国体初優勝ができたので、歴史に名を残せたかなと思います。

 

小手川 熊本県の監督の藤原(樹[天草高])先生に、7月からたくさんお世話になっていて。チームでずっと恩返しをしたいと言っていたので、それがかなえられてよかったです。

 

平川 自分も小手川と一緒で、藤原先生に恩返しがしたくて頑張ってきました。愛知県の下馬評が高くて、決勝は正直、勝てるか不安だったんですけど、勝ててうれしかったです。

 

小手川 おめでとう!

 

――決勝の相手はスタメンの平均身長が190㎝を超える愛知県。準々決勝ではインターハイで優勝した東山高単独チームの京都府を、準決勝では同3位の松本国際高単独チームの長野県をストレートで破った強敵でした

平田 スパイクを決められるか少し不安でした。ブロックが高くてちょっと怖かったです。

 

舛本 ブロックがきっちりそろっていたので、ブロックアウトを心がけていました。いいコースにリベロがいて、何回も拾われたんですけど…、楽しかったです。「決勝だし伸び伸びやろう、楽しんでやろう」ということを試合前の円陣で言って。緊張することなくプレーすることができたと思います。

 

――決勝では舛本選手以上の活躍を見せたのが、舛本選手の対角を務める2年生の井坂太郎選手でした

平田 間違いないです!

 

舛本 井坂があんなに決めていなかったら、絶対に負けていたと思います。自分が決められないときに決めてくれて、ほんとうに成長したと感じます。あの試合はサーブもよく、気持ちの面でも勝っていたと思います。

 

塚原 自分も正直、井坂の力がなかったら負けたと思います。

 

平田 試合前から自分と井坂が決めないと勝てないと言われて。それで井坂がめっちゃ決めていたからこそ、勝ったのかなと思います。以前は二段トスを全然決められませんでしたが、決められるようになっていて、成長を感じます。

 

平川 特に3セット目は正直、舛本より井坂のほうが合っていました。井坂にボールを集めて、最後まで打ちきってくれたので、よかったです。

 ただ、やっぱり大事なところで決めてくれるのは舛本。(井坂が)3セット目の状態だと上げられますが、後半は疲れてパフォーマンスが落ちてきていました。舛本のように安定して、大事なところで上げられるような選手になってほしいです。

 

 

舛本に匹敵する活躍を見せた井坂

 

――先ほどサーブの話がありましたが、東福岡高(福岡)に敗れたインターハイの準決勝はチームのサーブ効果率は0%でした。今試合はサーブで崩していた印象がありましたが、インターハイ以降の変化はありましたか?

5人 えー!

 

平田 特別何かをした、ということはありませんが、愛知は攻撃が速いから、サーブで攻めないと勝てないと思っていました。特にジャンプサーブ組(平田、井坂)は攻めないと相手が崩れないので、崩す意識でした。(井坂のサーブは)最強でしたね。

 

小手川 井坂のサーブは練習ではそんなに強くありませんが、試合で覚醒しましたね!

 

――準決勝(対東京都)以降、光ったのが平川選手のトス回し。舛本選手に偏らない配球で攻撃を分散しました

平川 (宮迫竜司)コーチに言われました。去年のインターハイで優勝してから、攻撃が舛本ばかりになって、相手に対策されて決まりづらくなっていました。舛本に集めすぎないようなトスワークを意識しました。

 ただ、5セット目に関しては、昨年度の春高で日本航空高(山梨)に負けた経験があって。そのときはエース勝負をして負けてしまいましたが、今回も「それで負けたらしょうがない」と思って、エース勝負をしました。すると、(舛本は)いつもどおり決めてほしいときに決めてくれたので、やっぱりすごいなと思いました。

 

小手川&平田 (拍手)

 

舛本 5セット目だけしか活躍していないので、最後のセットだけは打ちきろうと思っていました。それまで打ちきってくれた平田と井坂はほんとうによかったです。あとはディグで小手川たちがつないでくれていたので、5セット目は決めきるだけだと思いました。

 

小手川 これまでは二段トスを舛本まで持っていかないといけませんでしたが、(トス回しが変わったことで)ライトの平田にも持っていけるようになりました。平田も打ちきってくれるので、今大会はよかったと思います。

 

平田 インターハイのときはスパイクが決まらなくて、スパイクを打ちたくなかったです。でも、国体では自分が決めないといけないと思って、気持ちの問題もあるなと思いました。

 

 

準決勝以降、トス回しが光った平川

 

(後編に続く)

 

取材/田中風太

写真/山岡邦彦

 

舛本颯真

ますもと・そうま/3年/アウトサイドヒッター/身長182㎝/最高到達点340㎝/龍田中(熊本)

 

平田悠真

ひらた・ゆうま/3年/オポジット/身長193㎝/最高到達点335㎝/合志中(熊本)

 

塚原悠斗

つかはら・ゆうと/3年/アウトサイドヒッター/身長182㎝/最高到達点315㎝/八代六中(熊本)

 

平川天翔

ひらかわ・てんしょう/3年/セッター/身長176㎝/最高到達点325㎝/長嶺中(熊本)

 

小手川吟之介

こてがわ・ぎんのすけ/3年/リベロ/身長175㎝/最高到達点300㎝/阿蘇中(熊本)

 

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