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東レ 心を一つにファイナル4へ 18日、19日のJT広島戦で藤井直伸さんのメモリアルコーナーを設置

V1男子・4位の東レアローズは、3月11日(土)に堺市金岡公園体育館(大阪)にて行われた3位の堺ブレイザーズ戦でフルセットの末に敗れた。前日に藤井直伸さんが亡くなったあとで臨んだ一戦は悔しい結果となったが、翌12日(日)にストレート勝ちでリベンジ。18日(土)、19日(日)に沼津市総合体育館(静岡)で開催されるJTサンダーズ広島戦では藤井さんのメモリアルコーナーが設置される(順位は取材時点)

 

11日の堺戦で、感情をむき出しに戦う東レの選手たち

 

 こみ上げる思いを胸にしまい、東レらしく全力で戦い抜いた。前日に闘病中だった藤井さんの訃報を受けた11日の堺戦。得点が決まるたびに感情を爆発させて喜び、劣勢には仲間を鼓舞する。コートには変わらない姿があった。

 

 2セットを先取したものの、相手のサーブに押され、第5セットはジュースの末に逆転負け。ファイナル4進出に向けて大事な一戦を落としたが、試合後はすぐに前を向いた。藤井さんについて言及はせずとも、富田将馬、西本圭吾からは一体感を強調する言葉が並んだ。

 「ここから厳しい戦いが続きますが、この戦いを勝ち抜く力がなければリーグ優勝をする力はないと思います。でも、僕らはそういう力があると思っているので。チーム一丸で戦い、残りの試合を全部勝ち抜いて、みんなで目標のリーグ優勝を目指していきたいと思います」(西本)

 「日によって調子が悪いこともあると思いますが、それはチーム全員でカバーできる部分だと思います。自分ができないときは周りに助けてもらって、周りができなかったときは自分が助けるという、チームワークが必要。そこを重点的に意識しながらやっていきたいと思います」(富田)

 

 翌日は第3セットに小澤宙輝が連続サービスエースを決めるなど、サーブでやり返し、堺にストレート勝ち。藤井さんの背番号である「21」勝目を飾り、選手、スタッフともに涙を流したが、藤井さんのユニフォームを掲げると、満面の笑みで集合写真に収まった。この試合のVOMに選ばれた小澤の言葉にも、思いがあふれていた。

 「一人一人がいろいろな思いを抱えながらも、強い意志を持って強気にプレーできたのが今日の結果につながったと思います。慢心せず、心を一つにチームが一丸となって一試合一試合を戦っていきたいと思います」

 

 18日、19日に沼津市総合体育館で行われるホームゲームでは、藤井さんのメモリアルコーナーとして、写真パネルや思い出の品、寄せ書きの展示や、メッセージ動画などが流れるモニターが設置される(献花などの預かりはなし)。対戦相手のJT広島には今季唯一連敗を喫しているが、心を一つに戦い抜く。

 

最後まで心を一つに戦う(写真は2021-22シーズン 写真/石塚康隆)

 

文・写真/田中風太

 

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