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身長201㎝マサジェディ翔蓮擁する福岡大附大濠(福岡)が苦しみながらも3回戦へ 九州対決で本領発揮なるか【北海道インターハイ2023】

  • 学生バレー
  • 2023.08.10

 

令和5年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(インターハイ2023)は8月9日(水)に決勝トーナメント1、2回戦を道北アークス大雪アリーナ(北海道旭川市)ほか全3会場で行った。福岡大附大濠高(福岡)は2回戦で郡山北工高(福島)にフルセットの末に勝利。チームとして満足のいく戦いができていないなか、3回戦の鎮西高(熊本)戦でその殻を破れるか

 

 

マサジェディ翔蓮(福岡大附大濠)



 モヤモヤを晴らすように、最後は豪快にブロックを決めた。第3セット26-26。身長201㎝のオポジット・マサジェディ翔蓮(かれん)と身長194㎝の中村玲央がブロックでスイッチした。クロスに打ち込んできたスパイクを、センターで跳んだマサジェディが連続でシャットアウト。マサジェディは「武器であるブロックで終われたことは非常にうれしかったです」と振り返ったものの、反省の弁が続いた。
「正直なところを言うとまだ微妙というか。自分のベストを出せていないのが悔しいです」



 県予選決勝で東福岡高を破って乗り込んだ10年ぶりのインターハイ。1986年からチームを率いる大賀俊信監督が、「どうしても調子が上がらないんですよね。不思議です。難しいです、今回は」と語るように、ここまでチームの歯車はうまくかみ合っていない。



 予選グループ戦は弘前工(青森)にフルセットの末に敗れ、敗者復活戦から勝ち上がった。だが、決勝トーナメント2回戦も波に乗れなかった。大賀監督が課題に挙げたのが、「ふつうなら止まるんですけど。手の出し方から、位置取りからバラバラなんです」と語るブロック。マサジェディ、中村と高さのあるブロッカーがそろいながら、機動力を生かした相手の攻撃を仕留めきれなかった。

 エース山田大凱が要所で決めきり、なんとか接戦をものにしたが、大砲マサジェディの状態が気がかり。得意のサーブでミスし、スパイクでは相手のブロックにかかるシーンが目立つ。指揮官は「(マサジェディ)翔蓮がもうちょっと決めたら楽なんですけど。大事なところで全部ミスをするから、セッター(茶屋道理仁)も上げどころがなくて迷うんです」と頭を悩ませる。



 高校では自身初めての全国大会。コンディション、プレッシャー、体育館の暑さ…。さまざまな要因が考えられるが、マサジェディ自身は「全力を出しているんですけど、自分の中では決まっているはずなのに決まらなくて。内気になっている部分があると思いますし、トーナメントで負けたら終わりというプレッシャーもあって、思いきり打てていないと思います」と分析。初めての経験で、「いまだに自分でもわかっていないです」と突破口を見いだせずにいる。

 


郡山北工戦はマサジェディ翔蓮のブロックで幕切れ。この好プレーを3回戦につなげられるか

 

 指揮官が「明日につなげたので、とにかく勝ってよかったです。開き直って、とにかく攻めるバレーをやらせます」と語るなか、3回戦の鎮西高(熊本)はうってつけの相手だろう。エース井坂太郎を中心とした攻撃に、いかにブロックで勝負できるか。マサジェディは言う。
「次はエース勝負のチームなので、しっかり全員で声をかけて、タイミングを合わせられたら。初心に返って、1セット目の出だしから、スパイクも思いきって打つことを意識したいです」

 ここまでの悩みも、大舞台を経験できているからこそ。今大会トップクラスのスケールを誇る男の覚醒に注目だ。

 

マサジェディ翔蓮
まさじぇでぃ・かれん/2年/身長201㎝/最高到達点338㎝/南箕輪中(長野)/オポジット

文・写真/田中風太(編集部)

 

 

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