バレーボールの国内最高峰リーグ、 2024-25大同生命SV.LEAGUE MEN(SV男子)セミファイナルGAME2が4月26日(土)にAsueアリーナ大阪(大阪)で開催された。レギュラーシーズン(RS)2位のサントリーサンバーズ大阪は、同3位のウルフドッグス名古屋と対戦。前日のGAME1では2-0から逆転負けを喫したが、この日は3-0で勝利し、27日(日)に同会場で行われるGAME3につなげた
前日の悪夢を払う
ストレート勝ち
負ければ即、初代王者への道が閉ざされるGAME2。セッターの大宅真樹は、試合前にかけられたスタッフからの言葉を胸にコートに立った。
「明日のことは考えずに、ぶっ倒れるぐらい出しきろう、と言われていたので。それがチーム全員で体現できた試合かなと思います」
デ・アルマス アラインに代わり、スタメン起用されたアレクサンデル・シリフカが、第1セット序盤から相手の大砲ニミル・アブデルアジズをブロック。ドミトリー・ムセルスキーのサービスエースを含む4連続得点で15-10とした中盤以降はリードを広げ続け、25-16でセットを先取した。
大宅は「セッターとしてのトスワークだけを見ると、昨日の方がはるかによかったと思います。今日はミドル(ブロッカー)のコンビが合っていなかったし、そこでミドルを意識させられなかった」と振り返ったものの、できることにフォーカスした。「レフトからの攻撃とムセルスキー選手の攻撃はすごくいいコンビをつくれました」。第2セットもシリフカや髙橋藍らの攻撃も光り、終始ペースをつかんで25-20と勝利に王手をかけた。
2-0から逆転負けを喫したGAME1のように、この日の第3セットもニミルにサービスエースを決められるなど、中盤までリードを許す展開。それでも、リベロの藤中颯志を中心とした堅い守りから徐々にリズムをつくる。小野寺太志の連続ブロックで12-12と追いつくと、17-17から髙橋のバックアタックで逆転。終盤まで緊迫感のある戦いは続いたが、25-23で前日の悪夢を払った。
これで1勝1敗となり、勝負の行方はGAME3へ。シリフカは「今日勝ったあとにそこまで大きく喜んでいなかったのは、まだ明日があるから。明日の試合で勝たないと今日の勝ちは意味がなくなってしまうので、しっかりと準備をして明日に臨みたいです」と鋭い眼差しで大一番を見据えた。
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WD名古屋
連勝はならず
カギは試合の立ち上がり
前日は0-2から逆転勝利を収めたWD名古屋だったが、この日は攻撃陣が苦戦。チームのアタック決定率はサントリーよりおよそ10%低い、41.1%に留まった。
第2セットから途中出場し、アタック決定率60%(10打数)をマークした高梨健太は、「サントリーさんがすべてにおいて僕たちより非常にいいバレーをしていました。そこで今日は僕たちが求めていたバレーボールができなかったと思いますし、流れを切ることがとても難しい試合でした」と振り返った。
近裕崇、王東宸らミドルブロッカー陣にアクシデントが続き、この日も本職ではない山崎彰都、リヴァン・ヌルムルキをミドルブロッカーとして起用。ヴァレリオ・バルドヴィン監督は「私の仕事はチームのいちばんいいところを引き出すこと。今の時点で我々のチームでいちばんいい状態は、2人を使うことだと思っています」と信頼してコートに送り出す。
決戦に向け、指揮官は「昨日も今日も特に試合の最初のほうでいいスタートが切れなくて、サントリーさんにとってはすごく楽なスタートになっている。そこをなんとかしないといけない」と序盤からトップギアで臨む。
試合結果
GAME1
WD名古屋 3(22-25、14-25、27-25、25-23、17-15)2 サントリー
GAME2
サントリー 3(25-16、25-20、25-23)0 WD名古屋
文/田中風太(編集部)
写真/山田高央
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