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SVリーグ初代女王の大阪マーヴェラスが祝賀会を開催

田中瑞稀主将(左から2人目)、林琴奈副将(中央)らが登壇

 2024-25シーズンの大同生命SV.LEAGUE WOMENで優勝し、初代女王としてその名を刻んだ大阪マーヴェラス。快挙を祝し、528日に大阪府内のホテルにて優勝祝賀会および優勝記者会見が開催された。

 

 

田中瑞稀主将(左から2人目)、林琴奈副将(中央)らが登壇

 

 

逆境からもゆとりを忘れずに頂点へ

 

 会見は祝賀会に先立って行われ、酒井大祐監督、主将の田中瑞稀選手、副将の林琴奈選手、東美奈選手、目黒優佳選手らが出席。今シーズンの振り返りやチームとしての成長、優勝までの軌跡について語られた。

 

 選手・スタッフが今シーズンのターニングポイントとして一様に挙げたのが、セミファイナル第1戦での敗戦だった。対戦相手は、レギュラーシーズンでも激闘を繰り広げたデンソーエアリービーズ。マーヴェラスはこの試合でストレート負けを喫し、苦しい状況に追い込まれた。

 会見で酒井大祐監督は、「すべてがベストゲームだったが、正直あまり覚えていない。負けた試合の方が、強く印象に残っている」と語り、逆境こそがチームに火をつけたことを示唆した。

 

 また、優勝の要因について問われると、選手たちからは“心の持ち方”に関する興味深い言葉が並んだ。

 田中瑞稀主将は「昨シーズンは自分たちにプレッシャーをかけすぎていた部分があった」と振り返ったうえで、「今シーズンは考え方を変えて、“楽しむ”ほうにスイッチしたことで、うまくメンタルコントロールができた」と語った。また林琴奈選手は、日常でのリフレッシュ法が大きな支えになったという。「オンとオフの切り替えを意識して、オフの時間はショッピングに出かけるなどしてバレーから離れることで、いいメリハリがつけられた」と語り、精神的なゆとりが高パフォーマンスに直結していたことを振り返った。

 

 また、今シーズンの戦略面について酒井監督は、開幕前からチームスタッフとともに明確なプランを共有していたことを明かした。

「44試合という長丁場を見据え、シーズン序盤はさまざまな組み合わせを試しながら、最終的には“最強の布陣”で終盤を迎えるという構想を持っていた」と話す。さらに、「どの相手に対して、どの選手の組み合わせで挑むかを常に考え続け、綿密にプランを立てていた。それがシーズンを通してうまくハマった」と語り、チームビルディングの妙を振り返った。

 

 

祝賀会の様子。勝利の喜びを支援者たちと共有した

 

 

栄光を支えた多くの絆、そして笑顔

 

 会見のあとは、大阪マーヴェラスの優勝祝賀会が華やかに開催された。会場にはスポンサーや支援企業、自治体、メディア関係者など多数が参集。SVリーグ初年度を制した“初代女王”の偉業をともに祝福した。

 

 開会のあいさつでは酒井監督をはじめ、選手・スタッフが登壇し、日頃の支援と声援への感謝をていねいに述べると、場内は温かな拍手に包まれた。

 続いてチームと関係者による鏡開きが行われ、節目の勝利にふさわしい瞬間が演出された。選手たちは各テーブルを巡りながら歓談や記念撮影、サイン対応などで交流を深め、感謝と笑顔が交差する時間が流れた。

 

 

初代女王に輝いたメンバーたち

 

 

 さらに、ステージ上ではシーズンを振り返るトークセッションも実施。オフシーズンに入ってのエピソードや選手たちの素直な言葉に、会場は笑顔と共感に包まれた。

 大阪マーヴェラスの歩みを支えたすべての人々に感謝を届ける祝賀会は、栄光の裏側にある“絆と支え”をあらためて感じさせる温かなひとときとなった。

 

文・写真/島原隼人

 

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