今季もイタリア・セリエAのパワーバレー・ミラノでプレーする大塚達宣が9月24日午後、イタリアへ出国。その直前に、関西国際空港第1ターミナルで取材に応じ、代表シーズンを終えてクラブでの新シーズンに臨む胸中を率直に語った。
「クラブシーズンはワクワクします。世界選手権では思ったところまでいけなかったので、逆に“もっと強くなりたい”という気持ちが強いです。不完全燃焼で終わった分、一回休もうではなく、どんどんバレーをして成長しなければいけない。その意味ではモチベーションは高いですし、ミラノでまたプレーできることが楽しみですね」
セリエA2年目となる今季は、不安よりも期待感の方が大きいと話す。
「昨年は初めての環境で不安もありましたが、今はスタッフや街のこともわかっている。着いたら“すぐ練習しよう”“いろんなところへ行こう”と声をかけてくれる仲間もいるので、昨年以上に楽しみです」
今季のミラノは大きくメンバーが入れ替わる。
「昨季から5人ほどしか残っていないので、全然違うチームになると思います。ただ、残っているのはバレーが大好きでよく話し合える仲間ばかり。去年とは違うメンバーだからこそ、新しい化学反応が起こせるんじゃないかと思っています」
さらに、クラブとして挑む国際舞台への意欲も口にした。
「昨年はチャンピオンズリーグに出場しましたが、その出場権は僕が所属する前に得たものでした。今年のCEVチャレンジカップ出場権は、自分たちの力で勝ち取ったもの。シーズン後半に出場機会を増やしてつかんだ経験なので、今のメンバーでタイトルを狙いたいです」
代表活動を経て感じた悔しさも、糧となる。
「もちろん悔しい気持ちはあります。でも、悔しかった、で終わらせたくはない。その感情や経験は、自分を強くする材料にしたい。来年のアジア選手権では必ず結果を出すという気持ちでいます」
最後に、新シーズンへの抱負を力強く語った。
「昨季は先輩にかわいがってもらう立場でしたが、今季は年下も増えるので、2年目の自分がチームを引っ張らないといけない。中心になっていけるように頑張ります」
代表での悔しさを胸に、再び世界最高峰の舞台へ。大塚の挑戦が、イタリアの空の下で始まる。
取材/島原隼人
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