海外リーグへの挑戦を模索しながら
国内最高峰リーグ、大同生命SVリーグは女子が10月10日(金)に開幕し、男子は10月24日(金)より2シーズン目がスタートする。昨季5位と躍進を果たした東京グレートベアーズは、10月9日(木)、ホームの国立代々木競技場第二体育館(東京)に日本製鉄堺ブレイザーズを迎えたプレシーズンマッチを開催。そこには、背番号99を付けた峯村雄大の姿があった。
峯村は長野日大高(長野)から日本体大を経て東レアローズ(現・東レアローズ静岡)に入団。各チームでキャプテンを務めるなど、攻守に安定感のあるプレーと優れたリーダーシップが持ち味のアウトサイドヒッターで、東レ退団後はシンガポールやハンガリーのチームでプレーしていた。そんな峯村はこの9月に、台湾で開催された「TPVL Warm-up Match」へ、東京GBの選手として帯同することが発表されていたが、その後10月6日(月)には、Vリーグ王者のフラーゴラッド鹿児島へレンタル移籍することがリリースされている。状況を整理するべく、本人に話を聞いた。
一度は練習への参加期間を終了し、チームを離れていた
今季も海外挑戦を目指していたという峯村。夏までは地元の長野を転々としながら練習していたが、縁あって東京GBの練習に参加しながら海外のチームを探していた。
「8月上旬で一度、練習への参加は終わって『皆さん、お世話になりました』とチームを離れました。そのあと台湾とモルディブで短期のトーナメントに出場したりしていたのですが、モルディブにいるときに東京GBから『台湾遠征があるけど、選手として一緒に帯同しないか?』と連絡をいただき、ぜひやらせてください、というかたちで(笑)」(峯村)
当初、台湾遠征までは帯同し、その先はおいおい決めていこうという流れだった。チームでもいろいろ考えてくれたそうで、練習での姿勢やリーダーシップが評価され、所属しながら海外チームを探して、もし決まれば移籍をすればいいという形で契約が成立。そうして台湾遠征が無事終わったころ、今度はレンタル移籍の話が舞い込んできた。
「今季は海外に行きたくて、来季は帰ってきて日本でプレーしたいな、というビジョンがあったので悩みましたが、活躍する場があるのなら行かせていただきたいので、今回のかたちを取らせていただきました」
そう話した峯村。「僕自身も、今後どうなるんだろう? というところがあって。発表すれば在籍、と決まるのですが、海外に行きたい思いもあり『もう少し』と、待っていただきながら、発表はまだ、というかたちでした」と、正直なところを教えてくれた。リーグが変わっていくなか、選手のプロ化も進んでいるのは事実である。実際に彼が日本から離れていたのは1シーズンだったが、SVリーグや東京GBの取り組みに触れて、大きな変化を感じているという。「東レもすごく変わっていると思います」としながら、「今後は僕みたいな選手が増えていくのかな、とも思いますが、東京GBには、ほんとうに感謝しきれません」と語っていた。
結局この日、出場機会はなかったが、試合中も常にベンチで準備をおこたらず、大きな声でチームを盛り上げていた峯村。最後に、F鹿児島での意気込みを聞いた。
「まずは連覇を目指している、ということを熱く言われたので、そこは少しでも力になりたいです。いいシーズンにできるように、今までのキャリアで最高のプレーができるようにしたいと思っています」
熱く、全力で。どこにいても、峯村は妥協のない姿勢で臨むに違いない。
■プロフィール
みねむら・ゆうだい 1994年5月19日生まれ/長野県出身/身長185cm
■東京グレートベアーズが2025-26シーズンの記者会見を実施 「チャンピオンシップで、一戦でも多く東京で戦う」
■大阪ブルテオンがジェイテクトSTINGS愛知とプレシーズンマッチ、新体制発表
■成年男子は筑波大単独チームの茨城県が逆転勝利で優勝 成年女子は岡山県が地元滋賀県を下して優勝 成年男女最終日の結果【わたSHIGA輝く国スポ2025】