JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)神奈川県予選会は、11月15日にトッケイセキュリティ平塚総合体育館(神奈川)で準決勝と決勝が行われた。夏のインターハイで神奈川県の出場枠は1校だったが、春高では2校が出場となる。慶應義塾高が3年ぶりの優勝を果たし、2年連続でオレンジコートへ。準優勝となった東海大付相模高は2年ぶりに本戦出場を決めた
慶應義塾高
「日本一」を掲げるチームが
3年ぶりに神奈川の頂点に
新チーム発足当初から「日本一」を掲げて歩んできたが、インターハイと国スポでともに2回戦敗退(国スポは選抜チーム)と、悔しい結果に。しかし、今回の県予選では失セット0で頂点まで駆け上がった。
準決勝の舞岡高戦では「フロアディフェンスをことごとく崩された」と渡辺大地監督が振り返るように、舞岡高の髙橋哲太キャプテンらによる力強い攻撃を防げず。第1セットからジュースにもつれた。しかし、橋本侑磨の速攻が光り、27-28とセットポイントを奪われた場面でもAクイックを決めて土俵際で踏ん張ると、最後は橋本がサービスエースを決めて32-30とセットを先取。第2セットも橋本の得点などで20点以降に突き放した慶應義塾高が勝利し、本戦出場を決めた。東海大付相模高との決勝では強みであるコンビに加え、高さあるブロックや巧みなサーブで攻め、ストレート勝ち。橋本は「細かいところまで修正してきた成果が出ました」と笑顔で話した。サーブレシーブが乱れたときやラリー中にも一貫してセッターの伊藤貫汰と息を合わせ、幅広い位置からクイックを決めきった。
要所でバックアタックを決めきった3年生の江原修平は「一昨年は春高予選の準決勝で、昨年は決勝で負けたので、今年は絶対に優勝してやるという気持ちで戦いました」と振り返った。春高へは「全部勝つつもりで本気で取り組みたい」と、強い気持ちで集大成の舞台に臨む。
準優勝に終わるも本戦出場を決めた東海大付相模高は、今年度の関東大会県予選でベスト16、インターハイ県予選でも上位4校で出場権を争う決勝リーグに進めなかった。しかし、「仲間を信じてとにかく笑顔でプレーする」と根岸徹平キャプテンが語るように、準決勝ではエースの鈴木瑞生らが得点するとコートを走り回り、喜びを表現。インターハイ県予選で敗れた武相高に主導権を渡さず、セットカウント2-0のストレート勝ちで、リベンジを果たした。田路尚紀監督は春高出場を逃した昨年度を振り返りながら「苦しみながら、最上級生を中心によくはい上がってくれたごほうびかなと思います」と選手たちをねぎらった。2年ぶりのオレンジコートに向けては「タフさがないと連戦を勝ち抜けないので、崩れたサーブレシーブも含めて修正します」と先を見据えた。
■11月15日(大会最終日)の試合結果
準決勝(代表決定戦)
慶應義塾高 2(32-30、25-20)0 舞岡高
東海大付相模高 2(25-19、25-21)0 武相高
決勝
慶應義塾高 2(25-21、25-18)0 東海大付相模高
文・写真/廣田充則(編集部)
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