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春高2024

【リベロがBクイック】コートサイドの日常たち【世界バレー編3】

  • カメラマン
  • 2018.09.15

 

 世界バレー1次ラウンド開催地のフィレンツェは、観光地としても人気なので、毎日多くの人で賑わっています。その中にも生活があって、時折、冗談みたいに素敵な光景に出くわすことがあります。例えば今朝のことです。若い女性とそのお母さんでしょうか、2人の女性が足取り軽くアパートの入り口から出てきました。すると上の方で声がします。見るとおばあさんがアパートの窓から顔を出して声をかけています。「いってらっしゃい、気をつけてね」なんて言ってるのでしょうか?残念ながらイタリア語で交わされた言葉たちは分からないものの、女性たちの明るい笑顔を見ていると、「これは映画のワンシーンかな」なんて思ってしまいます。そんな光景に日々、異国にいることを実感しています。

 

フィレンツェの街並み。窓から洗濯物がぶら下がっていて生活感を感じることができる

 

 それは試合会場の中でも同じです。例えば、試合が終わり、選手たちが観客への挨拶を終わらせる頃には、コートサイドには子供から大人まで、たくさんのファンが詰めかけています。そこには選手の家族もたくさんいます。選手の子供なのでしょう、まだ少しおぼつかない足取りの小さな子供が、コートの中に入って、練習で使用したバレーボールをおもちゃにコートを走り回ります。お父さんの仕事場も彼にとっては遊び場です。

 

スロベニアの選手のお子さん。お父さんと同じ18番の番号の入ったTシャツを着て、コートを駆け回っていました

 

 日本でも豊田合成トレフェルサのイゴール選手のお子さんがコート内を駆け回っているのをよく見ます。海外で試合の取材に行くとよく見る光景と言えます。セリアAやブンデスリーガでは選手の子供だけでなく、ファンの子供たちが、試合終了後のコートでバレーをしながら遊ぶ光景はいつものことです。どちらが良い、悪いということを言いたい訳ではなくて、日本と海外での違いやそれぞれに背景がある話です。ただ、子供が楽しそうな様子を見ていると、少しだけ、子供たちの味方をして、遊ばせてあげる方法はないかなぁと思ってしまう気持ちがあるのも事実です。だって僕が子供なら広いコートとボールがあれば遊びたい、と思ってしまいますからね。遊び場がバレーコートなら、きっとその子供はバレーボールを好きなスポーツと言ってくれそうですしね。試合に出ていた選手たちのプレーを真似して遊ぶなんて絶対します、自分。

 

コートサイドでリラックスしながらサインやセルフィーに応じる選手たち。日本の選手では伏見選手が子供たちから人気な様子

 

 他にも海外だと家族とコートの周りでリラックスしているのもよく見る光景です。お子さんと奥さんがコートサイドに駆けつけて、熱いキスをしたりします。愛情表現に照れはないので堂々と。日本人の自分は見てるだけで照れてしまう気持ちもありながら、素敵なことだとも思います。自分には・・・無理っす(照)オンとオフの切り替えがハッキリしているので、試合が終わった瞬間にはオフになっているとも言えますね。海外で活躍する日本の選手からも、試合直前までリラックスしていて、本当にこれから試合なのか?と思う、なんて話はよく聞く話です。それぞれに違う文化や背景があるので、真似しようという話ではありませんが、いろいろな光景を目にすると、そういうのもありだなって思います。僕自身は、日本の選手がスタンドにいる家族を見つけて少し控えめに手を振る光景も好きです。パブリックな場でパブリックなイメージを大事にしつつも、選手のプライベートが垣間見える感じがして。

 

アルゼンチンのソレ選手のご家族。赤ちゃんがずっとカメラ目線で手を振ってくれました。この写真を撮る直前の奥様との熱いキスに赤面しつつ撮影

 

 というわけで国の数だけ、その生活や文化があって、日本との違いを感じながら取材をしています。そういった違いを感じてもらえるような写真を楽しんでもらえるように、今日も一日頑張るっす!

 

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