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[連載③]ルーキー横田紗椰香が明かしたデンソーとの深いつながり/「50年目にBEE CHAMPION」

  • V1
  • 2022.09.03

 1972年に創部され、2022年に50周年を迎えたデンソーエアリービーズ。その節目の年に掲げたスローガン「BEE CHAMPION」の元、2022-23 Vリーグではその言葉に記された頂を目指す。半世紀を経て、次にチームが歩む先は。全4回の連載企画、第3回は幼少期からデンソーエアリービーズにゆかりがあった選手の思い

 

 

今年のエアリービーズ杯で、古巣に凱旋

 

 今年6月25日、愛知県西尾市の体育館に足を踏み入れたときに、横田紗椰香は記憶が一気によみがえってくるのを感じた。

 

 「ここ、西尾市だったんだ」

 

 その日、デンソーの選手たちが参加したのは、チームの冠大会である「エアリービーズ杯小学生女子大会」。今年で11回目を迎えるこの大会は愛知県内の小学生チームが参加し、その中には、横田の出身チームである豊田JVCも。横田自身は小学生時代にエアリービーズ杯の第3回大会に出場している。偶然にも、そのときと会場が同じだった。

 

「小学生の頃は、どこの体育館で試合をしているなんて分かっていませんでしたから(笑) ですが、記憶していた場所と今回の会場が同じだったこともあって、懐かしさがこみあげてきました。

 

 それに、豊田JVCの監督さんもユニフォームも、私が在籍していた当時と変わらなくて。なんだか不思議な感覚でした。当然、初めて接する“後輩”たちなんですけど、ものすごくかわいく見えましたし、ものすごく頑張ってほしいと思いました」

 

 大会ではデンソーの選手たちが参加した各チームに携わり、アドバイスを送るのが恒例となっている。当初、横田は別のチームをあてがわれていたそうだが、チームメートたちの計らいで、卒団チームを受け持つことになった。

 

 「とにかくうれしかったです。私と一緒にやっていた子の妹が、在籍していたりして。当時、赤ちゃんだった子が大きくなってバレーボールをしていると知って、もういろんな感情が(笑) うれしかった…、その言葉しか出てこないですね」

 

<出身チームである豊田JVCを受け持つことになった横田(写真:チーム提供)>

 

「もう一緒に応援していました」と笑顔

 

「私も、ここの卒団なんだよ」

 

 横田がそう、選手たちに伝えると、その目はよりいっそう輝きが増したという。監督も子どもたちへ「OGだから、質問するんだよ」と伝えたそうだが、実のところ横田自身はアドバイスというアドバイスをしていない。ただひたすら「元気を出して、頑張ろう!!」とエールを送っていた。

 

 「特に、ベンチにいた子たちと会話していました。試合に出たいけど、監督に言いにいく勇気がない子がいて、『大丈夫。言っておいでよ』『代わりに言ってあげようか?』とか。その子は『でも、いい』と首を振っていたんですけど、いざ試合に出られるようになると、すごくニコニコしていて!! やっぱり試合に出るのは楽しいよね、と思いながら、『頑張ってきてね』と伝えました。

 

 ほかにもベンチにいた子が、疲れたという声を上げていたのですが、『声を出したら、チームが勝てるかもしれないよ』って。もう一緒に応援していましたね(笑)」

 

 横田は卒団後、中学は長野県(裾花中)、高校は宮城県(古川学園高)、大学は神奈川県(東海大)と地元・愛知県を離れて、学生時代を過ごしてきた。それだけにこの日、Vリーガーとなって“里帰り”を果たしたときの喜びは格別だった。

 

<アップゾーンに控える選手の背中を後押し(写真:チーム提供)>

 

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