岩下将大(鎮西高3年)が振り返る、春高で心を折られた一本 進学予定の順天堂大では「どこにも負けないプレーヤー」に
- 高校生
- 2026.03.13
今年1月に行われた全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)で、インターハイ、国スポに続く全国三冠を目指した鎮西高(熊本)だったが、準々決勝で東山高(京都)にストレートで敗れた。2年生エースの一ノ瀬漣とともに、「ダブルエース」としてチームを引っ張った岩下将大(3年)が、その大会を振り返る。忘れられない1本と、新天地での決意について語った
※取材は1月下旬に実施
岩下将大
――春高が終わってからはどんな日々を過ごしていますか?
今までそう感じていなかっただけで、自分が思っているよりもプレッシャーがあったんだな、と思います。今は授業も部活もないので、さみしさはありますね。
弟のクラブチーム(遼大が所属するƒフォルテJr.〔熊本〕)の練習に参加したり、知り合いの方に誘ってもらったりしてバレーはしています。弟はセッターで、一緒に練習に行くとコンビだったり、いろんな攻撃を合わせられるので助かっています。
――弟の遼大選手は、岩下選手と同じく全国中学生選抜にも選出されました
ポジションは違うので競い合うことはありませんが、バレー歴も同じだし、センスや技術は弟のほうがあると思っています。前まではケンカになることもあったんですけど(笑) 自分たちの試合やJOC杯の試合を見て、「今のはこうじゃない?」という話もできるようになって、今はほんとうに助かる存在です。
――今年度は高校、中学でそれぞれ最高学年に。3年生としての自覚からも関係は変わっていったのでしょうか?
弟も最上級生という立場ですし、去年の10月には(全国中学生)選抜の合宿にも参加して。そこぐらいから「自分もちゃんとやらなきゃ」という自覚が見えて、少しずつレベルが上がってきたと思います。全中にも出ているし、JOC杯はベスト4。自分は呼ばれませんでしたが、ユースの合宿にも参加しています。中学生までの段階では自分より実績があります。
春高前なのでもちろん行けませんでしたが、ほんとうは JOC杯を見に行きたかったぐらいで。弟が頑張っているのを見るのも、最近は楽しいなと思います。
――春高は悔しい結果になりました。試合の映像を見たりして振り返りましたか?
名電(愛知工大名電〔愛知〕戦/2回戦)と土浦(土浦日大高〔茨城〕戦/3回戦)の映像は見ましたが、東山(京都/準々決勝)戦は見ていません。自分の出来はよくなかったと思うし、打ちきれなかった思いが強いので。終わってからはほんとうにきつかったですが、中学時代の先生たちに「頑張った」と言われると、納得できない部分はありますが、少しうれしさもありました。
――東山の守りは、昨年の国スポ決勝での対戦時よりもさらに堅い印象でした。スパイクを打っていてどう感じていましたか?
対策されているにしても、「ボールが落ちなさすぎじゃない?」と思っていました。特に、1年生のリベロ(辻本侑央)がほんとううまくて。1回ノーブロックで上げられた場面がありましたが、自分としては当たりもよくて、体重も乗った打球のつもりだったので、「絶対に決まる」と思って。でも、コースが甘かったのかもしれませんが、正面でAパスを上げられて、「うわぁ」と思いました。その前からなかなか決まっていなくて、メンタル面で少しきつかったのに、あの場面から、「マジでやばい」って。結構(心を)折られましたね。
東山高に敗れ、膝に手をついて悔しがる岩下(右)
――第2セット19-18の場面で、岩下選手が放ったストレートへのスパイクがアウトに。辻本選手にレシーブされた1本がよぎった部分もあったのでしょうか?
ブロックが少し遅れてきていたのが見えました。クロスに打ったらそこに当たるので、ストレートに打とうと考えました。でも、リベロがいるし、長いコースに打ったら拾われると思って。ライン際や(コートの)真下に打とうとしましたが、いろいろな思いがよぎってしまいました。あの(レシーブされた)1本があったから、ちょっと力んだ部分もありました。
この 1 年間はどちらかといえば自分たちが圧倒したり、リードすることが多くて、昨年末の天皇杯での堺(対日本製鉄堺ブレイザーズ/3回戦)戦は、久々にそれを相手にされました。東山戦はそれと同じような圧があって。この3年間、コンビバレーのチームにやられることはありましたが、同じような系統のチームと戦って負けることは多分なかったと思います。
ほかにも鎮西の対策をしてくるチームはありましたが、東山はそれ以上でした。ほんとうに鎮西戦に懸けてきたんだな、と感じましたし、国スポで対戦したときよりも、もっとレベルが上がっていた印象です。
――卒業後は順天堂大へ。白野大稀選手の存在も進学を決めた理由の一つだったそうですね
そうですね。白野くんとは自分が1年生のときのインターハイで対戦(※)してから話すようになって、一緒にプレーしたいと思っていました。ほかにも駿台(学園〔東京〕)のころに練習試合をしていた(三宅)綜大くん、(酒井)星英くんだったり、これまで関わってきた先輩も多いです。
順天堂は守りがよくて、ブロックのシステムもきっちりしとしていると聞くので、鎮西のカラーに少し似ているのではないかと思います。高校で基礎は習ったので、そこからもっとレベルアップして、どこにも負けないプレーヤーになりたいです。
※予選グループ戦で対戦し、白野を擁する正智深谷高(埼玉)が鎮西高に2-1で勝利
いわした・まさひろ
3年/身長188㎝/最高到達点337㎝/錦ヶ丘中(熊本)出身/オポジット/順天堂大進学予定
順天堂大が出場する「第2回Sprout Camp」は3月14日(土)に荒川総合スポーツセンター(東京)、15日(日)に日本体育大学健志台キャンパス(神奈川)にて開催される。「大学バレー新人強化合宿」と題したこのイベントには、関東大学リーグ(男子)の11チームが参加。4月に入学する新1年生は初めての大学バレーに臨む。
取材/田中風太(編集部)
写真/中川和泉
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