4月に開幕した春季関東大学バレーボールリーグ戦の女子1部は5月18日に青山学院大(東京)で最終日を迎え、東京女体大が日本体大を3-2で下して11戦全勝での優勝を決めた。同校のリーグ戦制覇は1978年の春季リーグ戦以来47年ぶり。
持ち味を生かすバレーでの全勝優勝
東京女体大が、リーグ戦で47年ぶりの優勝を飾った。前回の優勝を報じる月刊バレーボールの記事には、次のように書かれている。
「昨年からほとんどメンバーに変動のない東女体大が、九シーズンぶりに優勝。セッターとして大きく成長した小田の巧妙なトスワークで、センター関、渡辺らが速い攻撃を展開…」
今回のチームも、昨年のメンバーがほぼそのまま残っており、セッター二宮みずきの成長は多くの人が認めるところからも、よく似た状況だったと言えるだろう。得点源の佐藤彩夏のほか、菊田美優主将と濱村ゆいのエース対角ら、攻撃力の高さを生かすためにも、リベロ内澤明未らを軸にディフェンス力を磨いてきた成果が存分に発揮されての優勝だった。
「まだ少し実感がわかないです。もうとにかく、いくつもの失敗をしてきたので。OG、卒業生たちには申し訳なかったですが、そのおかげというか、蓄積もありました」と、これまでの教え子への思いを口にしたのは就任28年目の今丸好一郎監督。「今年は去年からメンバーが変わらず、4年生も多いので、最初から優勝を目指してやるぞ、とは言っていたのですが、(1位に)なったことがないから。半信半疑でしたが、よかったに尽きます」と、穏やかな表情で喜びを語った。
ケガなく順調に練習できたことと、球際、瀬戸際などの「際(きわ)」をテーマに取り組んできたことを勝因に挙げた今丸監督は、今年7月のFISUワールドユニバーシティゲームズ(ドイツ)で代表チームの指揮を執る予定。「日本一と、世界一を両方目指します」とほほ笑んだ。
なお関東大学男子1部のリーグ戦は、5月24日(土)に日本体大健志台キャンパス(神奈川)で最終日を迎える。
□2025年度春季関東大学女子1部バレーボールリーグ戦 最終結果
※カッコ内はセット率。下位2チームは5月24日(土)に行われる2部との入替戦へ
優勝 東京女体大 11勝
準優勝 日本体大 9勝2敗
3位 筑波大 8勝3敗(1.800)
4位 東海大 8勝3敗(1.647)
5位 桜美林大 6勝5敗(1.250)
6位 青山学院大 6勝5敗(1.238)
7位 明海大 6勝5敗(1.095)
8位 日本大 4勝7敗(0.667)
9位 日本女体大 4勝7敗(0.556)
10位 順天堂大 3勝8敗
11位 敬愛大 1勝10敗
12位 嘉悦大 0勝11敗
■個人賞
最優秀選手賞 菊田美優(東京女体大4年)
敢闘選手賞 折立湖雪(日本体大4年)
ベストスコアラー賞 堤 亜里菜(明海大4年)
スパイク賞 山上 遥(日本体大2年)
ブロック賞 杉本亜利紗(桜美林大3年)
サーブ賞 本田紅葉(日本大4年)
サーブレシーブ賞 内澤明未(東京女体大2年)
レシーブ賞 折立湖雪(日本体大4年)
セッター賞 二宮みずき(東京女体大4年)
リベロ賞 内澤明未(東京女体大2年)
新人賞 大森咲愛(筑波大1年)
■女子は筑波大、男子は早稲田大が優勝 黒鷲旗JVA第73回全日本選抜大会
■西村美波(東海大)と大森咲愛(筑波大) 金蘭会高出身ダブルエースの大学初対決は西村に軍配