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昨年度からの主力がそろう慶應義塾高が 失セット0でインターハイへ【神奈川男子】

藤沢翔陵高との最終戦に勝利し、喜ぶ慶應義塾高の選手たち

令和7年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技神奈川県予選会兼第79回国民スポーツ大会少年の部選手選考会代表決定リーグ(インターハイ予選)が621日(土)に相模原ギオンアリーナ(神奈川)で最終日を迎えた。上位4校で出場1枠を争うなかで、昨年度の全国大会を経験している主力がそろう慶應義塾高が、2年連続3回目の優勝、4回目の本戦出場を決めた

 

 

藤沢翔陵高との最終戦に勝利し、喜ぶ慶應義塾高の選手たち

 

 

ヤマ場は武相高戦

渡辺監督「ここ最近でいちばんいい試合」

 

 昨年度の全国大会を知る江原修平や橋本侑磨らが残る今年のチームは、インターハイ予選の全試合でストレート勝ち。渡辺大地監督は本戦出場後に今大会を振り返り、「まだイマイチ。すべての試合で受け身になっていた」と、浮かない表情を見せるも、「一つのヤマだった武相戦はよかった。レシーブもとても上がっていて、気持ちやプレーでもここ最近でいちばんいい試合だった」と選手たちをたたえた。

 

 最終日の前週、615日に武相高と対戦し勝利したが、その試合でセッターの伊藤貫汰が左足を捻挫。「体を動かすのが難しい」状態だったというが、伊藤は最終日の2試合ともに出場し、チームの勝利に貢献した。「みんながカバーしてくれた」と笑顔を見せながら、「スパイカー陣が打ちやすいトスを上げることを前提に、相手ブロックを揺さぶりたい」と先を見据える。

 

 

万全な状態ではないなかで攻撃を組み立てた#5伊藤

 

 

日本一を見据えて

さくらバレー後にキャプテンを交代

 

 今年3月に行われた全国私立高等学校選手権大会(さくらVOLLEY)では東北高(宮城)に敗れ、ベスト16で姿を消した。そこでは江原がキャプテンを務めていたが、チームの結束力を高めるミーティングを重ね、新しく佐藤颯隼がキャプテンを務めることに。「渡辺監督から『チームでいちばん勝ちたい、日本一への思いが強い』と言っていただいて。そこで僕がチームをまとめて引っ張っていけたらと思った」と佐藤キャプテン。新しいチームの中心としてチームを2年連続のインターハイに導いた。渡辺監督も「佐藤とはお互い言い合えるので、非常に信頼が厚い」と高く評価。伊藤も新キャプテンについて「佐藤がキャプテンになり、チームの目標が定まった。自分にもみんなにも厳しくできるので、チームを引っ張ってくれる存在」と語る。藤沢翔陵高との最終戦では自らの得点で試合を締めくくった。

 

 

コート内で仲間を鼓舞する佐藤キャプテン

 

 

 アウトサイドヒッターとして出場する佐藤キャプテンは早くもキャプテンシーを発揮し、「この代が始まったときから、ずっと日本一を目指している。そこだけは変えずに頑張りたい」と目標を口にする。成長を重ねるチームは新キャプテンを先頭に、日本一に向けて進み続ける。

 

 

佐藤キャプテンはインターハイ出場が決まり、渡辺監督と喜びをわかち合う

 

 

■男子代表決定リーグの試合結果

615

慶應義塾高 225-1926-240 武相高

三浦学苑高 225-2725-2325-211藤沢翔陵高

 

621

慶應義塾高 225-1825-200 三浦学苑高

武相高 225-1225-190 藤沢翔陵高

武相高 228-2629-3125-221 三浦学苑高

慶應義塾高 225-1925-160 藤沢翔陵高

 

最終順位

1位 慶應義塾高 ※インターハイ出場

2位 武相高

3位 三浦学苑高

4位 藤沢翔陵高

 

文/廣田充則(編集部) 写真/石塚康隆(NBP

 

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