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SVリーグ2024-25

昨年度春高ベスト4の市立尼崎が苦しみながらインターハイへ 本戦では有力視されるも、藤原監督は「そんなに甘いものではない」

  • 高校生
  • 2025.06.10

第69回兵庫県高等学校総合体育大会バレーボール競技(男子の部)最終日が6月7日(土)に加古川市立総合体育館(兵庫)で行われた。昨年度春高ベスト4を経験したメンバーが多く残る市立尼崎高が、26年連続37回目の本戦出場を決めた

 

 

チームの軸として期待がかかる#5ハントラクルと#2吉田

 

 

戦力の底上げを求め

チーム内競争は続く

 

 本戦の切符を手にしても、市立尼崎高の選手たちに笑顔はない。準決勝の神港学園高戦は第2セットを29-27でものにしてストレート勝ち。決勝(対姫路工高)の第2セットも26-24とジュースの末に競り勝った。失セット0とはいえ、苦しい戦いでの予選突破。今大会での収穫を問われた藤原和典監督は、笑みを浮かべながら語った。

「負けなかったことぐらいじゃないですか? チームができ上がっていないのは間違いないですし、まあまあ、こんなものです。バレーの神様に嫌われへんくてよかったな、と」

 

 昨年度の春高ベスト4を経験したスタメンのうち、6人が残る今季。そのさらに上の景色を目指して、試行錯誤を続けてきた。同大会の準決勝で駿台学園高(東京)を相手にアタック決定率65.2%(23打数)、チーム最多の18得点をマークしたミドルブロッカーの吉田将大は、2月の新人大会からオポジットにもチャレンジ。さらに、藤原監督が「練習試合も含めて、レギュラーを固定したかたちでやっていない」と語るように、チーム全体の底上げを目指してきた。

 

 今大会の決勝でも吉田を第1セットはオポジット、そして第2セットはミドルブロッカーとして起用。第1セット終盤にねんざするアクシデントに見舞われたが、バックタックを決めるシーンもあった。一方で、接戦を招く原因になったサーブやディフェンスなど課題も多い。藤原監督は「一からやり直してインターハイを目指さないと、なかなか厳しい」と危機感を口にした。

 

 吉田に加え、エースのハントラクル星夏、そして身長196㎝のミドルブロッカー下村咲斗らポテンシャルの高い選手は多い。周囲の期待を感じつつも、指揮官は冷静に語る。

「去年からメンバーが変わっていないから、皆さん『楽勝やろう』とか、いろんな意見がありますが(笑) そんなに甘いものではないし、それは選手たちにも常に言っているので。やっぱり、謙虚にもう一回チャレンジャーとしてやっていくしかないので。またトライしていきたいと思います」

 

 全国三冠を成し遂げた駿台学園高に力の差を見せられた春高からおよそ半年。さらに進化した姿で、全国の舞台に帰ってくる。

※吉田の吉の字はつちよし

 

春高の借りを返すインターハイで、歓喜のときを迎えられるか

 

 

6月7日の試合結果

・決勝

市立尼崎高 2(25-21、26-24)0 姫路工高

 

・3位決定戦

社高 2(25-19、25-22)0 神港学園高

 

・準決勝

市立尼崎高2(25-18、29-27)0 神港学園高

姫路工高2(30-28、25-21)0 社高

 

文・写真/田中風太(編集部)

 

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