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SVリーグ2024-25

ドイツで響いた「ニッポン!! チャ、チャ、チャ」。ビーチバレーの会場でユニバ日本代表を後押しした応援団に「みんなで戦っているんだ」と選手たちも感謝

  • アンダーエイジ
  • 2025.07.23

FISUワールドユニバーシティゲームズ(2025/ライン・ルール)」のビーチバレーボール競技はドイツにて現地721日から開幕。日本からは男女1組ずつのペアが参加している。その初日、会場には同じ日の丸をつけた“応援団”の姿があった。

 

 

ビーチバレーボールの女子ユニバ代表が戦った初戦、スタンドには赤色の一団が

 

 

ビーチバレーボールの女子ユニバ日本代表として戦う森川仁湖/宇都木乃愛組

 

「ニッポン!! チャ、チャ、チャ」

 バレーボール界にとってはなじみあるチャントだ。今でこそ国際大会ではスティックバルーンを用いたスタイルが主流になっているが、「ニッポン」コールから手拍子を3度繰り出すかたちは今なお、定番である。

 

 そのチャントが異国の地で響いた。舞台はドイツ西部の町、デュイスブルグ。ビーチバレーボール女子ユニバーシアード日本代表(以下、ユニバ代表)の森川仁湖(鹿屋体大1年)/宇都木乃愛(産業能率大1年)組は中国代表との初戦に臨み、第1セットを落とす。そのセット間だった。巨大な仮設スタンドで仕立てられたメインコートと比べると、この試合は小規模なサブコートで実施されていたのだが、観客席から日本代表に向けて「ニッポン!! チャ、チャ、チャ」が贈られたのである。

 

 その声援の主は、同じデュイスブルグで競技を行っていた水球の女子ユニバ日本代表の選手たち。前日にビーチバレーボールの女子ユニバ代表はスタッフをまじえて水球の試合に足を運んでおり、そのお礼と言わんばかりに応援に駆けつけたのであった。

 それも、バレーボールならではのチャントを添えて。選手ならば奮わないわけがないだろう。森川はそのときの胸中をこのように明かす。

「違う競技の、水球の選手にビーチバレーを見てもらえる機会だったわけですから。やはり『いいプレーを見せよう』『頑張るんだ』という思いになりました」

 

 

懸命にボールを追う森川

 

 

驚きの即席チャントも。水球の女子ユニバ代表からのエール

 

「前日に応援してくださったので。私たちも『勝ってほしい』という気持ちをしっかりと乗せて応援させていただきました」

 そう話すのは、水球の女子ユニバ日本代表でキャプテンを務める北村江梨(ヴァイオレットスターズ/東京女体大卒)。実は家族がバレーボールをしていたそうで、「私自身、バレーボールはとても好きなんです。ですが、実際にビーチバレーボールを生で見るのは初めてで、おもしろかったですね!! もっともっと見たい、それにやってみたいと思いました」と声を弾ませる。

 

 北村キャプテンは水球の女子ユニバ日本代表において最年長。いちばん年下は大学1年生と年齢の幅が広いメンバー構成だが、「全員で盛り上がっていく。そうしてまとまっていく、いいチームだと感じます」と言ってやまない。その盛り上げる力は、ビーチバレーボールの応援時でも。一団は「ニッポン!! チャ、チャ、チャ」のチャントに続けて、そのリズムのままに「乃愛ちゃん!! チャ、チャ、チャ」「仁湖ちゃん!! チャ、チャ、チャ」とアレンジを加えたのである。

 これには声援を受けた2人も「うれしかったです。ほんとうに、まさかでした(笑)」と口をそろえて喜んでいた。

 

 

水球の女子ユニバ日本代表の北村キャプテン。現地22日には地元ドイツと対戦した

 

 

「『チームジャパン』ですよね」と宇都木は感慨深く

 

 会場の「スポーツパーク デュイスブルグ」ではビーチバレーボール、水球そしてボート競技が実施され、現地722日にはボートの男女ユニバ日本代表がビーチバレーボールの会場にも姿を現した。競技の垣根を超えて、こうした光景が見られるのも「ワールドユニバーシティゲームズ」という“大学生たちのオリンピック”ならでは。2年前の前回大会にも出場した男子ユニバ日本代表の水町泰杜(トヨタ自動車)は言う。

「僕自身、前回は開会式にも参加したときに日本選手団として戦っていることを実感しました。今回は開会式に出席していないのですが、こうやって別競技の方々とスポーツを通して交流が持てる、とてもいい経験をさせてもらえていると思いますね」

 

 競技は異なっても、みんなが一つの日本選手団なのである。そのことを宇都木も実感していた。

「ほんとうに『チームジャパン』ですよね。一体感を覚えましたし、日本の代表としてみんなで戦っているんだな、と試合中に感じました」

 今は大学生世代の日本選手団。けれども近い将来、それこそオリンピックの舞台でともに戦う機会がめぐってくることだって十分にありえる。そのときにまた「ニッポン!! チャ、チャ、チャ」が響いたなら。選手たちはきっと、この日のことを思い出すに違いない。

 

 

男子の試合が行われたメインコートにも応援へ駆けつけた水球の女子ユニバ日本代表

 

(文・写真/坂口功将)

 

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