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女子大会の頂点へ 夏の連覇を狙う金蘭会高などベスト4進出チームの戦いを振り返る【中国インターハイ2025】

金蘭会高

令和7年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(中国インターハイ2025)女子最終日、決勝トーナメントの準決勝と決勝がジップアリーナ岡山(岡山県総合グラウンド体育館)で89日(土)に行われる。ベスト4進出チームのここまでの勝ち上がりに迫る

 

 

金蘭会高

 

 

準決勝① 金蘭会高 vs. 静岡県富士見高

■金蘭会高(大阪②)

 6月のインターハイ府予選で14年ぶりに優勝を逃すも、7月の近畿大会では11連覇。連覇の懸かる全国の本戦へ照準を合わせてきた。

「調子のいい選手を起用していく」という池条義則監督の言葉どおり、決勝トーナメント2回戦(対敬愛学園高〔千葉〕)では中山沙也、決勝トーナメント3回戦(対西彼杵高〔長崎〕)、準々決勝(対横浜隼人高〔神奈川〕)では吉田桜香をオポジットで起用した。セッターは丹山花椿を軸に、吉田和桜も併用。キャプテンの馬場柚希や德元菜々美など、アンダーエイジカテゴリー日本代表を経験する選手が多いなかで、チーム内の競争も激化している。最終日に起用されるメンバーにも注目だ。

 

■静岡県富士見高(静岡)

 ダブルヘッダーの大会3日目は、3回戦で関東大会を制した八王子実践高(東京)に逆転勝ち。準々決勝では東九州龍谷高(大分)をストレートで下し、初のベスト4入りを果たした。

 威力のあるサーブで崩し、堅い守りからセッター木原麗音がコート幅をいっぱいに使った攻撃を展開。全国高校選抜のキャプテンを務める鈴木真優、そして1年生時からエースを担う福元さやからが相手に的を絞らせない攻撃でかき乱す。サーブも魅力の1年生、佐藤綾芽以外の顔ぶれは昨年度から変わらず、ここは通過点。まずは準決勝で金蘭会高に、全国私立高等学校男女選手権大会(さくらVOLLEY)のリベンジを果たし、歴史を一気に塗り替えたい。

 

 

静岡県富士見高

 

 

準決勝② 福岡女学院高 vs. 就実高

■福岡女学院高(福岡)

 3年前の全中で福岡女学院中(福岡)のベスト4に貢献した3年生が主力。5月と6月に行われた九州大会でいずれも初優勝し、「九州大会を制したことで余裕を持って戦えている」と大谷弘之監督が評価するように、全国の舞台でも実力を発揮している。

 チームの中心は1年生時からコートに立つ、セッターの萩原千尋キャプテン。「(福岡)女学院には真ん中の攻撃がある。全員が絡む攻撃ができる」という言葉どおり、準々決勝の札幌大谷高(北海道)戦でもミドルブロッカーの攻撃や時間差攻撃を演出した。相手ブロックをほんろうするトスワークで、3年前の夏を超える結果を残してみせる。

 

 

福岡女学院高

 

 

■就実高 (岡山①)

 昨年度は優勝した国スポなどすべての全国大会でメダルを手にしたが、今季は大エースが不在の1年。地元開催の大舞台に向け、まずはベスト4入りを目標に掲げた。

 シード校のため初戦となった決勝トーナメント2回戦の京都橘高(京都)戦は2-1の逆転勝ち。3回戦の文京学院大女高(東京)戦は2セットともに27-25で制す苦しい戦いだったが、準々決勝では古川学園高(宮城)にストレート勝ち。仙波こころキャプテンを中心とした粘り強い守りから、比留間美晴、牛田音羽、石田恵の3年生が得点を重ねた。選手だけでなく、西畑美希監督も「メダルが決まってちょっとだけ恩返しができて。少し肩の荷が下りました」と涙。大応援団に、全力で感謝を表現する。

 

 

就実高

 

文/田中風太、廣田充則(編集部)

写真/山岡邦彦(NBP

 

【中国インターハイ2025特設サイト】

■女子3日目(8/8)決勝トーナメント3、4回戦全試合結果と最終日(8/9)試合予定【中国インターハイ2025】

■女子2日目(8/7)決勝トーナメント1、2回戦全23試合の結果【中国インターハイ2025】

■地元インターハイに臨む就実高を豪華OGが激励 西畑監督は「今までやってきたことを全部出す」

■福岡女学院高 佐々木美紗惠が3年目につかんだレギュラーの座。「最高なんです。千尋のトスを打てるだけで」と涙する、セッターとの絆

 

【次ページ】女子決勝トーナメント表

 

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