令和7(2025)年度第30回夏季都立高校男子バレーボール選手権大会の最終日が8月11日(月・祝)に足立新田高(東京)で行われた。年々参加校が増加し、各チームの部員数も増加傾向と盛り上がりを見せる都立高校の男子バレーボール。白熱した大会の頂点に立ったのは、2月に行われた冬季大会で準優勝した上野高だった
優勝した上野高
6月のインターハイ予選の雪辱を果たす
決勝のカードは上野高対足立新田高。両校はインターハイ都予選の5回戦で対戦し、足立新田高が2-0(26-24、25-16)で勝利していた。
第1セット、上野高の渡邉友翔のブロックが決まると足立新田高の攻撃に焦りが出る。そこから流れをつかんだ上野高は鈴木晴也の強烈なアタックで得点を重ねると、勢いそのままに25-15でセットを先取した。
第2セットも上野高の鈴木のアタックからスタート。粘り強くレシーブでつなぐ足立新田高に対し、管野煌人の緩急あるサーブで揺さぶりをかける。足立新田高も中盤に清水章生のアタックで追いつき、百木はるのブロックで盛り上げるが、再びサーブレシーブで崩された。上野高はセッター西山怜の強気なトス回しに味方も応え、25-21でセットを連取。ストレート勝ちで都立高ナンバーワンの座を勝ち取った。
上野高の佐藤弘樹監督は「選手たちは6月のインターハイ都予選で足立新田高に敗れたあと、ここでの優勝を目標に頑張っていたので、その成果が出たことはよかった。来春の関東大会出場に向けて、これからもチーム力を上げていきたいです」と振り返った。
第1シードを破った駒場高と
小石川中等教育がベスト4入り
ベスト4に入ったのは駒場高と小石川中等教育。武田大樹と加藤大喜のアタックが光る駒場高は、準決勝で足立新田高と対戦した。23-25と第1セットに互角の戦いを見せて会場を沸かせたが、足立新田高の多彩な攻撃と粘り強いレシーブに押されてストレート負け。それでも、第1シードの東大和高を破った準々決勝には大きな手応えをつかんだはずだ。
登録メンバー6人で出場した小石川中等教育は、一人一人のミスの少ないていねいなプレーで準決勝へ。最終的に今大会を制した上野高をサーブで崩すと、エース二口達成やオポジット黒田翼の力強いアタックと隙のないブロックで得点を重ねる。第1セットを19-25と落としたあとの第2セットは、終盤まで互角の戦いを見せたが、最後は23-25で力及ばなかった。
個人賞紹介とコメント
最優秀選手賞 鈴木晴也(上野高)
「目標にして頑張ってきた優勝をつかめてうれしい。個人賞は自分にとって自信になるし、これをきっかけにさらに成長していきたいです」
優秀選手賞 西山 怜(上野高)
「細かいミスがまだまだあるので、日ごろの生活からもっと気をつけて、プレーのミスを減らしていきたいです」
優秀選手賞 清水章生(足立新田高)
「決勝では悔しい思いをしたので、しっかりと体力づくりと練習を頑張りたいです」
優秀選手賞 武田大樹(駒場高)
「高校からバレーボールを始めた選手もいるなかで、ベスト4まで勝ち上がれたことはうれしい。冬季大会での優勝を目指して引き続き頑張ります」
文・写真提供/都立高校男子バレーボール大会
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