JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)神奈川県予選会は、11月15日が大会最終日となり、トッケイセキュリティ平塚総合体育館(神奈川)で準決勝と決勝が行われた。インターハイベスト8の横浜隼人高が失セット0で県予選3連覇。準決勝で今年のインターハイ県代表の川崎橘高を倒した三浦学苑高が準優勝となり、それぞれ本戦出場を決めた
横浜隼人高
主力の2年生が着実に成長し
実力を存分に発揮
インターハイベスト8、国スポでは選抜チームとして7位に入った横浜隼人高。今大会で優勝し、4年連続の本戦出場を決めた。キャプテンでエースのマクアリスターアイリーン心寧以外2年生が主力のチームは、前衛の選手全員が攻撃する戦い方を鍛え上げてきた。決勝でも特に力を入れてきたというライト攻撃を軸に得点を積み重ねる。セッターの瀧澤咲羽は「レフトには(ブロックが)2枚つくと思っていた。全員がライトからスパイクを打てる力があるので、その強みを生かした攻撃を組み立てる」と、トス回しを展開。相手ブロックを分散させたところで、マクアリスターや対角を組む佐々木結愛がレフトから得点し、3年ぶりの本戦出場を決めて勢いに乗る三浦学苑高を、2セットとも15点に抑えて圧倒した。
キャプテンのマクアリスターは「インターハイや国スポでの経験に加え、練習で積み重ねたコンビや速攻など、自分たちで決めて取り組んできたことが結果に出ました」と手応えを話す。ベンチプレスなどのウエイトトレーニングで強化してきた佐々木は、よりパワフルなスパイクが打てるように。本戦へは「センターコートに立てるように全力で練習に励んで、後悔しないで終われるように」と意気込む。力ある2年生と3年生のマクアリスターが力を合わせ、インターハイを超える全国ベスト4を目指す。
インターハイ県予選では3位と、全国の舞台に進めなかった三浦学苑高。準決勝の川崎橘高戦では第1セットを落とすも、第2セットを奪取し、第3セットは16-6と10点差をつける。終盤に追い上げられたが、川尾ひなたキャプテンが「しっかり1点ずつ取っていこう」と仲間に声をかけ、攻撃の軸である櫻井美佐希や前川咲夢が得点。川尾キャプテン自身もレフトからスパイクを決めきり、20点以降はブレイクを許さずに逆転勝利を収めた。産休から今年の8月に復帰した関塚康乃監督は「絶対に3年生を勝たせてあげなくては」という強い思いで選手たちを指揮した。指揮官と川尾キャプテンがともに語る「明るさと仲のよさ」を強みに、全国の舞台でも持ち味を発揮したい。
■11月15日(大会最終日)の試合結果
準決勝(代表決定戦)
横浜隼人高 2(25-7、25-15)0 秦野総合高
三浦学苑高 2(19-25、25-22、25-22)1 川崎橘
決勝
横浜隼人高 2(25-15、25-15)0 三浦学苑高
文・写真/廣田充則(編集部)
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