
2024-25シーズンは東レアローズ静岡でプレーしたレチネ
バレーボールのイタリア・セリエA、2025/26シーズンはいよいよプレーオフに突入する。2025年度日本代表の大塚達宣が所属するミラノはレギュラーシーズンを7位で通過し、現地3月8日(日)から始まる準々決勝ラウンドでコッパ・イタリア王者のヴェローナ(レギュラーシーズン2位)と対戦する。
そのミラノには日本人ファンも知った顔がいる。2024-25シーズンは大同生命SVリーグの東レアローズ静岡でプレーしたイタリア代表のアウトサイドヒッター、フランチェスコ・レチネだ。在籍は1シーズンだったものの、合流時からメンバーたちにすぐなじむほどの柔らかい人柄で親しまれ、それはミラノでも同じ。ともに戦う大塚との関係性について聞くと、にこりとほほえんだ。
「タツ(大塚)はとても素晴らしい選手です。サーブレシーブもスパイクもよくて、なんでもできる、いわゆる“トータルプレーヤー”ですよね。いつも遠征先では同じ部屋で、最高の友人。いわば『キョウダイ』です」
日本語を使って「キョウダイ=兄弟」と表現するあたりに彼の人間性が実に表れている。そして何より、どうやら日本が恋しいようだ。
「生活環境から食事、それに人々…、日本のどれもが恋しいです。最も印象的だったエピソードを挙げるのが難しいほどです。願うならば、また日本でプレーしたい。それにファンの方々にもお会いしたいです。選手として、もしくは休暇で、でも日本に足を運べたらうれしいです」
左腕のタトゥーは「日本で彫りました」と本人
そんな思いを込めてか、その左腕には一つの四字熟語が刻まれていた。レチネが日本語を用いて言う。「『イチゴイチエ』。これは日本で彫りました」と。
「私が思うに、何か一つのことを成すとき、それに初めてその人と出会うとき、そこではお互いにたくさんのことを分かち、それぞれに影響を与え合います。それが人生における一つの出来事。そのことを表現したかったのです」
そう、「一期一会」をタトゥーとして刻んだのである。これまでのキャリアで出会ってきた人たちと交わした感情や思い出の数々は、日本で過ごしたことも含めてレチネにとって財産なのだ。
そうして今はミラノで、目の前のゴールに向かって戦っている。プレーオフそして並行して臨んでいる「CEVチャレンジカップ2026」へ意気込んだ。
「欧州タイトル(CEVチャレンジカップ)を獲得したい。そしてプレーオフではまず準決勝ラウンドに進みたいと考えています」
大塚はもちろんのこと、ミラノでシーズンをともにする“一期一会”の仲間たちと最後まで。
(文・写真/坂口功将)
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