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途中出場でも役割は変わらず「2人の力を出さなあかん」【金蘭会高 中山沙也×吉田桜香対談(前編)】

中山沙也(左)と吉田桜香

令和7年度第31回全国私立高等学校男女バレーボール選手権大会(さくらVOLLEY)が324日(火)~27日(金)に行われ、女子では春高で7年ぶりの優勝を飾った金蘭会高(大阪)が連覇を目指す戦いに挑む。主力を務める中山沙也キャプテン、吉田桜香の両スパイカーが、新しいシーズンへの思いを語った。前編では、アクシデントを乗り越えながら戦った春高を振り返る

 

 

中山沙也(左)と吉田桜香

 

 

――春高が終わってすぐに新チームに切り替わりました。優勝した実感はいかがでしたか?

吉田 春高期間中も、明日が終わったら自分たちの代だね、と2年生で話していて。終わってほしくない気持ちもありました(笑)

 

中山 全然実感がなくて、決勝が終わってすぐに「(新チームが)明日から始まるんだ」と思いました。「3年生がいなくなっちゃう」という気持ちのほうが大きかったです。

 丹山(花椿)さんの優勝インタビューで、「1、2年生頑張ってね」と言われて、「やばい、(新チームが)始まる」ってめっちゃ現実に戻されました(笑) みんなは言っていなかったけど、桜香だけ「頑張ります!」って叫んだでしょ?

 

吉田 叫んだ。だって、無反応やったらちょっとあれやん(笑) そのときの自分のうれしい気持ちそのままに言いました。じゃあ、「あれ?」って。「みんな言ってよ」って思ったで(笑)

 

中山 すごい、やる気やんと思った(笑)

 

――春高でのお互いのプレーはどう映りましたか?

中山 リリーフで入る機会が多くて、出番が回ってきたときに力を出せるように頑張ろう、と(吉田)桜香と話していました。この1年間、そういった場面で力が出せないときが多かったけど、春高ではまだ、ね?(笑) 初戦(2回戦、対三重高〔三重〕)からその出番がきて、一緒に頑張れたと思います。

 桜香は春高のギリギリに(メンバーを)外れたね。「やるしかないでしょ」「2人の力を出さなあかん」って言っていたな。

 

吉田 春高前の近畿私学(昨年12月に行われた近畿私立高等学校男女選手権大会)も松井(優)がスタートで、崩れたときに流れを変える役割でした。いつでも入れるように準備しておいて、そのときがきたら頑張ろうって話していたな。同じような立場やったから、一人じゃなくてよかったと思いました。

 沙也はここぞというときにめっちゃ決めてくれるし、レシーブも安定している。自分ではあかんって言っているけど、周りから見たらめっちゃ安心感があると思う。あとは、春高の事前合宿ぐらいから、めっちゃ打点が上がっていると思った。同じ身長(168㎝)やのに、さすがやなと思いました。

 

中山 自分ではわからなかったです(笑) これまではいいと思えるときのほうが少なくて、気持ちが上がらないことが多かったけど、桜香や(同級生の新井)萌々たちがいっぱい励ましてくれるから、春高期間は「できない」ではなくて、「やるしかない」という気持ちのほうが強かったです。

 桜香はこの1年でいちばん、ブロックやスパイクが決まっていてすごかった。

 

吉田 いつもはやらないと、と思うけど、春高は「軽くいこう」と思って。力が入ってしまうときほどブロックが見えなかったり、打てない傾向があったので、春高期間はそれを意識するようにしました。公式練習などのコンビ練習でも、ガンガン思いきり打つよりも、力を抜いて打ったら、あんなプレーになりました(笑)

 でも多分、春高の事前合宿のネットは高かったよ! そう感じていたから、春高では「ちょっとネット低くない?」と感じて、自分の中でいける、と思えた。

 

中山 春高マジックじゃん! でも、それは全然なかった(笑)

 

吉田 ウソー!

 

 

高い決定率を残したスパイクに加え、決勝の就実高(岡山)戦では3得点をマークしたブロックでも貢献した吉田

 

 

――吉田選手は持ち味のブロックが光りました

吉田 ブロックでは全然ダメでした。(手を)弾かれたので、今は自信を持って(得意とは)言えないです。いろんな相手に対応できるようになります!

 

中山 めっちゃ止めていたけどな。準決勝で戦った東龍(東九州龍谷高〔大分〕)は(攻撃が)速かったし、やりづらかったでしょ。(同じサウスポーの忠願寺)莉桜を超えるようにならないといけないね!

 

吉田 大きいし、負けたくない!

 

――決勝の就実高戦の試合前、中山選手が右肩を脱臼したと聞いて驚きました

中山 もともと「肩(の関節)が緩い」とは言われていたけど、決勝だからか気合いが入って、レシーブをしたときに床に肩をぶつけてしまって。朝から泣いていたら、同じく関節が緩いと言われている丹山さんに「大丈夫、頑張るしかない」と励まされました。

 試合前は「肩が痛くて上がらん」と思ったけど、(金蘭会中(大阪)時代の)全中も肉離れをしていました。だから、「まあ、いけるでしょ」って(笑)正直痛かったけど、そんなことを言っている場合じゃなかったので、痛み止めを飲んでやりました。

 

吉田 試合が終わってから知りました。「え、いつの間に?」って。全中では捻挫もしたな。いつも大事なときなんですよ!

 

中山 気合いが入っているんですかね? 去年の春高も、開会式の 1 日前に熱が出て家に帰りました(笑)

 

――それぞれ印象的なプレーはいかがですか?

吉田 沙也は、就実戦で二段トスをリベロ(仙波こころ)に打って、弾いた場面かな。

 

中山 絶対決めると言っていましたが、マジで決められなくて。(第4セットの26-26で)上がってきたトスが最後だなって思ったから、「絶対にこっちゃん(仙波)に打つ」と決めて、思いきりいきました。それはめっちゃ覚えています。

 

 

中山は主に途中出場で役割を果たした。決勝ではアタック決定率50%(14打数)の活躍

 

 

――U17日本代表でともにプレーした1学年上の仙波選手。そこから得点を決めるうれしさは、ほかの選手とは違いますか?

中山 全然違います。こっちゃんは根性がすごくて、カッコいいです。味方だったらめっちゃレシーブを上げてくれるから、サーブレシーブも「お願い~!」って言っていたけど(笑) 相手にいるとめっちゃ気合いが入ります。どうしても決めたかったから、超うれしかったです。

 

吉田 自分のプレーで印象的だったのは、東龍戦の長いラリーでブロックアウトを決められたことです。

 

中山 桜香はストレート打ちが得意で、ブロックアウトが上手。でも、(妹の吉田)和桜がおもしろいんですよ。桜香に対して、ベンチで「決めろ!」「今のいかんかい!」とか言って(笑)

 

吉田 ほんま?(笑)

 

中山 萌々とかみんなも桜香には強く言うこともあるけど、和桜が「今の打てや!」と言ったら、「カズ(和桜)、落ち着いて」って(笑)

 

吉田 全然聞こえていないです(笑)

 

――普段は姉妹で小競り合いをしていると聞きます

吉田 あっちが言うことを聞かなくて、言い返してくるんですよ! 「今のこうやろ」って言ったら「わかってる、言わんといて!」って(笑)

 

中山 めっちゃ仲よしなんです。お互いに大好きすぎてケンカしています(笑) それで、萌々が止めに入る。

 

吉田 ケンカせんといてって言われるけど、「ケンカじゃないから」って。

 

中山 それが毎日です(笑)

 

中山沙也

なかやま・さや/新3年/身長168㎝/最高到達点291㎝/金蘭会中(大阪)出身/アウトサイドヒッター

 

吉田桜香

よしだ・おうか/新3年/身長168㎝/最高到達点286㎝/金蘭会中(大阪)出身/オポジット

 

取材/田中風太(編集部)

写真/中川和泉

 

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