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男子日本代表2026

大ケガという試練を乗り越え3度目の日本一へ 阿部明音(筑波大4年)

  • 大学生
  • 2026.10.26

 今年の春と秋の関東大学女子1部リーグ戦で優勝を飾った筑波大。チームの軸を担う一人が4年生の阿部明音だ。古川学園高(宮城)3年生時には、同学年の熊谷仁依奈とともに春高で優勝。筑波大入学後は1年生時からコートに立ち、全日本インカレと東日本インカレの優勝は各2回、リーグ戦はこの秋で5度目の制覇を果たした。常勝軍団の中心として戦い続けたオールラウンダーが集大成に臨む。

 

 

東京女体大との秋季リーグ最終戦では阿部の活躍もあり、フルセットの激闘を制した

 

 

 今秋は10月18日に、それまで9戦全勝で並んでいた東海大と対戦し、2セットダウンからの逆転で勝利。最終戦を残して優勝を決めた。開幕戦(対松蔭大)で勝利を収めたあと、「いい準備をしてきた“つもり”になっていた。特に2本目のつなぎのところで声がなくなり、悪い空気になったので、きちんと修正したい」と阿部が語っていたチームとしての反省点は、試合を重ねるごとに改善。個人としては、昨年の全日本インカレを制した東京女体大とのリーグ最終戦でチーム2位の18得点を記録し、2024年の春季リーグ戦以来となる全勝優勝に貢献した。

 

 下級生時から活躍を続けてきた阿部だったが、3年生時の昨年11月に悲劇が起きた。全日本インカレ直前の練習試合中に左ひざの半月板を損傷。同大会は全試合を欠場し、チームも4位に終わった。

 「中西先生(康己監督)に3連覇を達成させてあげたかった。とても楽しみにしていたので、ケガによって目標への挑戦権奪われたのでほんとうに悔しかったです」

 熊谷や瀧澤凜乃と目標にしていた4連覇を、自分たちの手でつかむことができなかった悔しさは大きかった。しかし沈んだ気持ちを奮い立たせてリハビリに取り組んだ。「(練習場の)端っこでずっと孤独に、できることをやっていましたが、『いつまでこれが続くんだろう。ほんとうにケガする前の動きに戻れるのかな』という不安がありました」と振り返る阿部。それでも、復帰まで懸命に自分と向き合い続けた。

 

 

今年4月、左ひざの状態を確認しながら練習に励んでいた阿部(中央)

 

 

 大きなケガは初めてで戸惑うなか、苦しい時期を乗り越え、今年の春季リーグ戦ではレシーバーとして復帰。攻撃に参加するようになったのは6月の東日本インカレからだった。「ほんとうはスパイクを打ちたかったのですが、ドクターや中西先生、トレーナーと連携して慎重に練習を行いました」。そのようにはやる気持ちを必死に抑えたおかげもあって、東日本インカレでは主力としてプレー。8月の女子アジア東部地区選手権大会(ホンコンチャイナ)では、2年生時から3年連続で選出されたユニバーシアード日本代表として、中国を下しての優勝に貢献し、大学に戻った今秋は全試合出場を果たした。

 

 この冬に向けては、1年生時の阿部が「この先輩たちのために頑張りたい」と、当時最上級生だった佐藤淑乃(ミラノ〔イタリア〕)らの姿を参考に、日本代表で2年生の大森咲愛や1年生の馬場柚希ら後輩たちをまとめている。「支えてくれる人たちにバレーボールを通して活躍する姿を見せたいですし、何よりこのメンバーだからこそ優勝したいです」と力強く語るその眼差しは、全日本インカレの頂点だけを見据えていた。

 

 

チームに指示を出す阿部(中央)。馬場(右から2番目)ら力ある後輩たちを引っ張っている

 

阿部明音(筑波大4年)

あべ・あかね/身長172㎝/最高到達点292㎝/古川学園高(宮城)/アウトサイドヒッター

 

文/廣田充則(編集部) 写真/石塚康隆(NBP)、編集部

 

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