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春高バレー月バレ便り

1位の八王子実践らが春高へ 下北沢成徳は本戦出場ならず、小川良樹監督のラストゲームに【春高2023東京都予選(女子)】

  • 2022.11.17

 

 

第75回全日本高等学校選手権大会(春の高校バレー)東京都代表決定戦が11月13日(日)に駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京)で行われた。女子は1位の八王子実践高、2位の文京学院大女高、3位の共栄学園高が本戦へ。インターハイ、国体で全国ベスト4の下北沢成徳高は4位となり、42年間同校の指揮を執った小川良樹監督の最後の試合となった

 

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1位 八王子実践高

エース瀧澤に頼らず

高い攻撃力を発揮

 

 八王子実践高は共栄学園高に、文京学院大女高は下北沢成徳高にそれぞれ準決勝で勝利し、春高の切符をつかんで臨んだ決勝。

 

 第1セットは八王子実践高がスタートから4連続得点で勢いに乗ると、成瀬ももか、瀧澤凜乃らの攻撃で中盤に連続得点を重ね、流れを渡すことなくセットを先取した。続く第2セットも序盤からペースをつかみ6点差をつけたが、ミスが重なり連続失点。終盤に追いつかれ、一度はセットポイントを握られたものの、成瀬のスパイクでジュースに持ち込むと、最後は瀧澤が連続でスパイクを決め、第1代表の座をつかんだ。

 

 6月のインターハイ東京都予選では、下北沢成徳高に敗れて2位。成瀬キャプテンは「1位で通過しようと話してきたので、ひとまず達成できてよかったです」と安堵した。また「レフトに頼らないことを意識した」と成瀬キャプテンが話すように、成瀬、野田祐希のミドルブロッカー陣の攻撃も光った。3年生の高い攻撃力で、春高へと挑む。

 

 

都予選で優勝し、喜び合う八王寺実践の選手たち

 

 

2位 文京学院大女高

下北沢成徳高を下し

2年ぶりの本戦へ

 

 準優勝となったが、文京学院大女高は準決勝でインターハイ、国体ともに全国ベスト4の下北沢成徳高を破った。第2セットは相手の勢いにのまれて大差で落としたものの、「最後は春高に出たいという3年生の気持ちでした」(川嵜亜美キャプテン)と第3セットに立て直した。アウトサイドヒッターの諸田亜美は「高いブロックに対しても、緩急をつけて、工夫して得点できた」と振り返った。

 

 2020年度の春高から全国大会を逃してきた。諸田は「昨年度はスター選手の先輩がたくさんいらっしゃったのに全国大会に行けませんでした。自分たちは3年前の全日本中学校選手権大会にも出られず、全国大会への思いは強いので、さまざまな思いを背負って頑張りたい」と2年ぶりの春高へ意気込んだ。

 

 

準決勝で下北沢成徳高を破った文京学院大女高

 

 

3位 共栄学園高

1年生の活躍が光り

最後の1枠を獲得

 

 3位決定戦では、ルーキー秋本美空が大活躍した共栄学園高が、4年連続の本戦切符をつかんだ。準決勝は八王子実践高に0-2(11-25、12-25)と完敗。だが、中村文哉監督が「うまく切り替えられましたね」と語るように、1年生が3人スタメンに入る若きチームは躍動した。

 

 第1セットは22-24と先にセットポイントを奪われながら、秋本の3連続得点で逆転。最後はリリーフサーバーの笹原杏菜がサービスエースを決め、セットを先取した。第2セットは落としたが、秋本が3連続で決めるなど、ブロックが機能。粘り強い守りも光り、第3セットは2度の3連続得点で序盤から点差を広げた。その後もブロックや木村響稀、宇津木乃愛の両1年生エースのスパイクが決まり、フルセットの末に勝利。選手たちは涙ながらに抱き合った。

 

 秋本は「楽しくバレーができて、3年生を春高に連れていけてうれしいです」と笑顔。初の本戦に向けては「(下北沢)成徳の人たちの分も勝たないといけない。春高では決勝までいきたいです」と引き締めた。

 

 

秋本の活躍が光った共栄学園高

 

 

4位 下北沢成徳高

挑戦を続けた1年は

涙の幕切れ

 

 今年度限りで小川良樹監督が勇退する下北沢成徳高は、予選で涙のんだ。準決勝の文京学院大女高戦、3位決定戦の共栄学園高戦ともにフルセットに持ち込むも、第3セットを奪いきれず。試合が進むにつれて古川愛梨、谷島里咲らのスパイクが相手に捕まり、競り合いを落とした。

 

 武田麗華キャプテンは「3位決定戦に回ったにもかかわらず、共栄(学園)は負けを意識していなくて、そこが自分たちとの差だと感じました。努力する姿をもっと長く見てほしいと思っていましたが、結果は結果。『小川先生、ありがとうございました』という気持ちしかないです」と気丈に振る舞った。

 

 小川監督はこれで42年間の監督生活にピリオド。インターハイ後は将来性の高い1年生3人をスタメンに据え、U20日本代表の古川愛梨をミドルブロッカーからアウトサイドヒッターに転向するなど、挑戦を続けた1年だった。開口一番に「悔しいですけど、みんなやるべきことをやってくれました。私の勝手でチームを変えていますので、選手には申し訳ない気持ちしかないですね」と自らを責めた。

 

 ただ、劣勢で最後まで我慢強く戦った3年生には「1年生は苦しいゲームのなかで3年生の姿を見ていますから。

『こんな上級生になりたい』と思える、見本になるような態度だったと思います」とたたえた。

 

 今後は監督とは別の立場でチームに携わり、後任の伊藤崇博コーチをサポートする。「監督以外の関わり方をしたことがないので、これから模索しながら。自分の性格と合わないやり方で指導するのはすごく不幸なので、私のやり方にとらわれないほうが自分を苦しめないと思います」と新監督へエールを送った。

 

 

春高出場権を逃し顔を覆う下北沢成徳高の選手たち

 

試合結果

準決勝

文京学院大女高 2-1 下北沢成徳高

(25-23, 15-25, 25-20)

八王子実践高 2-0 共栄学園高

(25-11, 25-12)

 

決勝

八王子実践高 2-0 文京学院大女高

(25-19, 28-26)

 

3位決定戦

共栄学園高 2-0 下北沢成徳高

(26-24, 20-25, 25-20)

 

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