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春高2024

開幕直前企画/前年度優勝校のエースの物語

  • 高校生
  • 2019.01.04

 春の高校バレー『全日本バレーボール高等学校選手権大会』。第71回大会がいよいよ1月5日(土)から幕を開けます。今年はどんなストーリーがつづられるのか、楽しみです。

 さて、記憶に新しい方も? 1年前の第70回大会。優勝した男子、鎮西高(熊本)で主将兼エースを勤めた鍬田憲伸選手(中央大1年)が明かす、大会前日の出来事をお届け♪

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名門・鎮西高を日本一に導いたエース

鍬田憲伸『大会開幕前日、監督からの言葉』

鍬田選手が主人公を務める物語はこちら

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◆第70回全日本バレーボール高等学校選手権大会◆

 

 九州の名門・鎮西高の主将、そしてエースとして高校生生活最後の春高にやってきた鍬田は開幕前日、開会式のリハーサルのため、畑野久雄監督とともに東京体育館へとむかった。

 

 ふだんから褒められるよりも、むしろ叱咤されることのほうが多く、畑野監督には「話しにくいオーラがあった」と鍬田は当時を振り返る。その日も、道中のタクシーでは一言も言葉はなかった。

 

 だが、到着すると1時間ばかり時間が余ったため、畑野監督の提案で喫茶店に寄ることに。コーヒーを飲みながら、「久しぶりに」(鍬田)言葉を交わす。進学先の大学について話が渡ったとき、畑野監督から進言を受けた。

 

 「今のままだと、大学に行っても通用しないぞ」

 

ボールを呼び込み、これぞエースというプレーを見せた鍬田

 

 その翌日、いざ東京体育館のコートに立つと、「これが最後の大会だ」という思いもあり、闘志が湧き立った。本番ではアクシデントも吹き飛ばし、また当時1年生の“スーパールーキー”水町泰杜の活躍もあり、トーナメントを勝ち上がる。センターコートの切符をつかんだ準々決勝の後には、うれしさのあまり涙した。そうして、悲願の日本一をつかみとった。

 

 あの時の言葉が取り立てて闘志に火をつけたわけではない、と鍬田本人は言う。あくまでも恩師から授かった言葉の一つだ。

 

 ただ、あれから半年ばかり経った昨年の夏。あらためて畑野監督は春高前日に教え子へ伝えた言葉を思い返し、「エースとして、あいつはよくやったものだよ」と語った。

 

 今回の春高で2連覇を目指す鎮西高は、2年生エースの水町を軸に臨む。鍬田が「あいつは天才ですから」という逸材は、その役目を努め上げ、チームをふたたび頂点に導くことができるか。見ものである。

 

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いよいよ開幕する春の高校バレー!!

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