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【プレイバック!】JTが初優勝 MVPに越川優【2014/15 V・プレミアリーグ男子ファイナル】

  • V1
  • 2021.03.30

 

時代を超えて…

伝説を継ぐ戦士たち

 

 その晩、都内で行われた祝勝会の檀上で、選手・スタッフを背にしたJTの小泉社長は、高らかに言い放った。

 

「やりました!!」

 

 満面の笑みに、集まった関係者は喜びを爆発させた。「見てください! この素晴らしい顔。JTサンダーズ84年の歴史に金字塔を打ち立てた、猛者たちの顔を、存分に見てやってください」

 

 選手はもちろん、スタッフも、応援団も、支えてきた人々も、誰もが渾いていた。はるばる広島から駆けつけた県協会や、地元のチーム関係者、OB、家族はもちろん、どれだけの人々がこの勝利を待ち望んでいたことだろうか。中国新聞は「JT初V」と、JTカラーの見出しで号外を発行した。JTは広島のチームであり、野球のカープやサッカーのサンフレッチェも活躍している中で、広島の希望として、地元の人々の支えを受けて成り立っていた。

 

 2年前、「結果」を求められてチームの招きに応じたヴコヴィッチ監督も、越川主将も、その「結果」を見事勝ち取ってのあいさつを繰り返す中で、感謝を示す対象に「広島の人々」を欠かすことはなかった。

 

 名セッター猫田勝敏という伝説を持っチームに、新たな歴史が刻み込まれた。「越川主将をはじめ、今季のメンバーは永遠に語り継がれる存在になるべきと思う」。ヴコヴィッチ監督は、誇らしげに話した。

 

 

筧本翔昂

最高の栄冠をつかんだ広島県人プレーヤー

 

 広島県江田島市の出身。広島のスポーツと地域の活性化に取り組む「トップス広島」によるバレーポール教室の一期生として、切串中3年の時にJTサンダーズの指導を受けた経験を持つ。「僕を生かしてくれた、手を差し伸べてくれたという思いはありました。今回、少しは恩返しができたのかな、チームのために働けたのかな」。優勝直後、実感はまだ薄いと話していた筧本だが、この日の活躍に限らず、シーズンを通して大きな貢献を果たした存在であることはまちがいない。

 

 

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