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春高2024

ロシアリーグ21/22シーズン開幕 モスクワやサンクトペテルブルクが充実 カザンやベルゴロドの逆襲も

  • 編集部取材
  • 2021.10.01

 男子のクラブバレーボールシーンにおいて、世界三大リーグと称されるイタリア、ポーランド、ロシア。その一つであるロシア・スーパーリーグの2021/22シーズンが、現地10月2日に開幕する。

 

 1部リーグに該当するスーパーリーグは14チームによって争われ、レギュラーシーズンは2回総当たり戦(ホーム&アウェー)で実施、その後、プレーオフが行われる。ロシア代表の面々からも一目瞭然のとおり、身長2メートルを超えるような選手たちがコートにずらりと並び、迫力満点のプレーを披露するのがこのリーグの特徴だ。

 

<昨季王者のモスクワ(写真コート奥)/Photo:volley.ru>

 

 昨季はディナモ・モスクワがロシアカップとリーグ戦の二冠を獲得し、首都が歓喜した。モスクワは昨季とメンバーがほとんど変わっておらず、セッターのパベル・パンコフやアウトサイドヒッターのヤロスラフ・ポドレスニフら東京2020オリンピック銀メダリストの面々が主軸を担う。クラブバレーボールでは名高い存在である、ブルガリア代表オポジットのツベタン・ソコロフも得点源となり、連覇を目指す。

 

 そのモスクワに昨季はロシアカップとリーグ戦、そしてCEVカップと3度、決勝で後塵を拝したのはゼニト・サンクトペテルブルク。指揮するのは男子ロシア代表のトーマス・サムエルボ監督で、セッターのイーゴリ・コブザルやアウトサイドヒッターのエゴール・クリュカ、ミドルブロッカーのイバン・ヤコブレフらは代表期間も一緒に過ごしており、チームの土台はできあがっている。昨季終盤はオポジットのビクトル・ポレタエフの負傷が響いたが、今季も充実の戦力を従えて優勝戦線に立つ。

 

<モスクワのパンコフ(写真右)は三冠すべてでMVPに輝いた/Photo:volley.ru>

 

 昨季はスーパーカップの優勝一冠のみに終わったゼニト・カザンも、“ロシアバレーボール界の顔”であるオポジットのマキシム・ミハイロフを中心に逆襲を誓う。今オフにはアメリカ代表セッターのマイカ・クリステンソンや、ロシア代表のエース、ドミトリー・ボルコフを獲得するなど、移籍市場で大きく動いた点に覇権奪取への本気度がうかがえる。

 

 同様に今オフ、積極的な補強に乗り出したのはクズバス・ケメロヴォで、2019年ワールドカップMVPのブラジル代表オポジットのアラン・ソウザが加入。また、カザンで長らくプレーし数々の栄光を手にしてきたセッターのアレクサンデル・ブティコも移籍した。なお、ケメロヴォは来年の男子世界選手権で日本代表が第1次ラウンドを戦うロシア中部の都市だ。

 

 そして、2019/20シーズンはレギュラーシーズン首位通過を果たしながらコロナ禍による打ち切りに泣いたロコモティブ・ノヴォシビルスク。カナダ代表のジョン-ゴードン・ペリンやセルビア代表のドラジェン・ルブリッチのサイド陣が得点を重ねる。昨年、竣工したロコモティブアリーナに今季こそはチャンピオントロフィーを持ち帰りたい。

 

<カザンで主将を務めたブティコ(写真右)は、ミハイロフ(同左)と袂を分かちケメロヴォへ/Photo:volley.ru>

 

 ここまで挙げたチームが上位争いの本命となり、残りのチームはやや戦力的に差があるのは否めないが、蓋を開けてみないことにはわからないもの。

 

 例えば、昨季は最下位に沈んだベロゴリエ・ベルゴロドは、チームのOBであり、ロシア代表のレジェンド、セルゲイ・テチューヒン氏を総監督に据えた。1976年に創設され、リーグの歴史を彩ってきた名門クラブは、セルビア代表のキャプテン、ネマニャ・ペトリッチを加えるなど逆襲に打って出る。

 

 厳しい寒さに比例するような熱き戦いが、今季も大国ロシアで見られること間違いなしだ。(文/坂口功将〔編集部〕)

 

<激しい空中戦は見るものを興奮へいざなう/Photo:volley.ru>

 

★今シーズンも月バレ.comではロシア・スーパーリーグの模様をウィークハイライトでお届けします!! 近日、開始予定。ぜひ、ご覧ください。

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