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Vリーグで進化を続けるフロア(床材)の現在

  • コラム
  • 2022.03.22

 日本の大多数のバレーボーラーにとって、バレーボールコートといえば「木床」。一般的な体育館のフロアでコートにネットを立てて、ふだんの練習や試合を行っているケースがほとんどだろう(外コートや、コンクリートのフロアで活動されている方はおそらく少数派かと…)。

 そして、春高や国際大会などの特別な舞台で用いられるのが、いわゆる「オレンジコート」。タラフレックススポーツフロアというスポーツに適した特殊な床材が用いられているが、敷設には専門の業者が必要とされるなど、価格面の影響もあって現状では「特別感」がただよう。Vリーグにおいても、タラフレックスのコートで開催される試合は決して多いとは言えない。昨年末の天皇杯・皇后杯ファイナルラウンドでも、敷設されたのは2週目(準決勝)からだった。

 しかし木床は経年劣化にともなうささくれ(剥離)の危険性が指摘されるほか、構造によっては着地時の体への負担が大きくなるといった側面もある。スポーツに適した床材のフロアでプレーできる機会を少しずつ拡大すべく、Vリーグ機構は以前より試行錯誤を続けてきた。

 

 

タイル状のマットを敷きつめて再利用ができる「コネクトマット」

 

 2019年のV・サマーリーグより試作を繰り返し、昨季の女子V Cupでも使用された「コネクトマット」を開発する東リ株式会社は、現在開催中の2021-22 V.LEAGUEから「フロアパートナー」として名を連ねている。表面の滑らかさやクッション性などの特性に加えて、最大の特徴は資材の輸送と設営・撤収のしやすさ。設営は90cm四方のマットを敷き詰めていく方式のため、専門業者ではなく運営スタッフでまかなうことができ、価格面を含めて導入へのハードルを下げることにつながった。Vリーグ以外の大会においても「トップリーグで使用されているコート」が身近な存在になりうる、と期待されている。

 このコネクトマットなど、Vリーグ機構とバレーボール競技専用フロアマットの共同開発に取り組んでいる東リ株式会社の平田善紀さんは「弊社にはインテリアメーカーとしての100年にわたる経験やノウハウから生まれたスポーツ施設向け床材がありますが、バレーボール競技に特化した知見はなかったため、競技の際、選手に負担をかけないためにはどのような性能が必要なのかなど、ゼロからのスタートでした」と振り返る。完成したマットの“コネクト(つなぐ)”という名称には、“ボールをつなぐ”“マットを敷きつめて1つのコートにつなぐ”という意味と、“人とコトをつなぎたい”という思いが込められている。

 今季はV1男女のV・レギュラーラウンド15会場、28大会で敷設される予定(2月末までに13会場26大会で敷設済)。今後もVリーグの試合会場でコネクトマットが使われるケースは増えていくとのことで、製品は性能改善を続けるとともに、シーズン終了後のリサイクルも計画されている。2022年はぜひ、選手たちが躍動する足元にも注意を向けてみてはいかがだろうか。

 

 

コネクトマットの特性

製品形状:タイル状

使用形態:チーム/会場で保管し再利用

設営:非専門業者で可能

主な利点:クッション性、耐滑り性、選手の写真映り◎、リサイクル可

(東リ株式会社「バレー床材比較表2021」を一部改変)

 

 

 

タラフレックスを敷設したオレンジコートの導入は、ややハードルが高くなる

 

 

一般的な木床。いずれも昨年末の天皇杯・皇后杯ファイナルラウンドより

 

 

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