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堺ブレイザーズのホームゲームが変わった!? 国際大会仕様に踏み切った理由と応援団長が明かす今後の策略

  • V1
  • 2022.10.26

 

 

 古きよき時代に思いを馳せながら、新しい風に触れると、ふと寂しさを覚えることもある。それは当然かもしれない。けれども、さらなる発展のためには、変化をいとわない姿勢が欠かせないのも然り。Vリーグの堺ブレイザーズが手掛けてきたオンリーワンのコンテンツが今季、そのかたちを変えた。

 

<ギャラリー>【15枚】2022-23シーズン開幕戦 堺市大会を戦う堺ブレイザーズの選手たち

 

2022-23シーズン開幕週で連勝を収めた堺ブレイザーズ

 

国際大会で馴染みある音響や演出に

 

 2022-23シーズンの開幕を、拠点とする日本製鉄堺体育館(大阪)で迎えたDIVISION1 MENの堺ブレイザーズ。今季最初のホームゲームと銘打たれた2日間は、いつもと違う空気が体育館に流れた。

 

 得点シーンごとに、観客にも身振り手振りを交えたパフォーマンスを促すものだが、その内容はこうだ。

 力強いスパイクには「BOOM!! BOOM!!」、強烈なブロックシャットには「MONSTER BLOCK」、そして爽快なサービスエースには「ACE!! ACE!!」。

 それらの単語が、BGMとともに場内に響き渡る。ひょっとしたら、日本代表の試合を見たことがあるかたはピンとくるかもしれない。そう、国際バレーボール連盟(FIVB)主催の国際大会で、おなじみの演出なのだ。

 

 堺ブレイザーズのホームゲームといえば、チームの“応援団長”であり、芸人としても活動するなおきさんが場内を駆け回り、ときに漫談や関西人さながらのボケとツッコミを織り交ぜるのが一つの演出であり、ほかのチームには到底まねできないコンテンツだった。

 それがどうだろう。レトロな浪花節からがらりと、モダンでインターナショナルなバイリンガルに変化したのである。その背景には、変わりゆく時代への対応と新たな狙いがあった。

 

 

購入したハリセンを手に応援するファンの姿も

 

ダンスミュージックを中心としたBGMに場内のムードもアップ

 

 「変わらないといけない。それはずっと感じていたことでした」

 そう話すのは、当事者であるなおきさんだ。20年以上、堺ブレイザーズに携わり、ホームゲームを盛り上げてきた。変化を求めたのは、自身の応援団長としての考えでもあった。

 

 「やはりコロナ禍になってから、声を出しての応援が厳しくなったり、スポーツ界もどんどん変わっていく中、僕たちもアップデートしないといけない、と考えました。どうしても今までは声を出す、80年代のスタイルを提供してきたわけですが、それこそ手拍子でも応援できるようなものにしよう、と」

 これまではなおきさん自身が、演出そのものだった。今は違う。いざ試合におけるなおきさんはサンプラー(音楽を操る機械)を手に、観客へ応援を促す演出家なのだ。

 

 

大会運営側の席に座り、サンプラーを操るなおきさん

 

 試合中は、ダンスミュージックが流れる。今季の開幕週では、ギターのフレーズが有名なT.REXの「20th Century Boy」のアレンジバージョンが、ほかにもクリス・ブラウンの「Yeah 3x」やデビッド・ゲッタ&ショーテックの「Bad ft.Vassy」など、ダンスフロアを沸かす楽曲が続く。相手の得点シーンでも、アヴィーチーの名曲「Wake Me Up」が流れ、堺側としては失点したはずなのに気持ちがかき立てられる。BPM120~140前後が生み出す高揚感が、バレーボールの会場にうずまくのだ。

 

 もちろん、堺ならでのエッセンスもある。BGMの締めは、チームのロゴマークにも登場する怪獣の雄叫び。また、なおきさんは「わっしょい、わっしょい!!」と観客に腕を振るジェスチャーも求め、時には「座りっぱなしだとストレスがたまってくるといいますか(笑) ジュリー(大会運営責任者)にも確認をとってから」立ち上がり、リズミカルに踊ってみせる姿も。

 「20年以上やってきたスタイルがあったので、新しい演出に抵抗がないと言えばウソになるかもしれません。けれども、開幕を迎えると全然!! やっていて、僕もすごく楽しかったです」と応援団長はほほえんだ。

 

 

感情を抑えきれずに、全身を使って盛り上げる

 

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