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警視庁がVリーガーとして最後のゲームへ。「有終の美を飾りたい」

  • Vリーグ
  • 2024.03.14

得点シーンでは感情を爆発させる阿部。チームきってのムードメーカーだ

 

 

 

「気持ちのいい、鳥肌の立つゲームが見たい」というファンの声

 

 警視庁という公的な機関によるバレーボールチームは、国内の中でも特殊な立ち位置にあると言えるだろう。組織内におけるチームの存在意義について、吉澤キャプテンは「まずは広報的な役割が一つ」と言った。そのうえで「僕たちが必死にプレーするかっこいい姿を見せることが、バレーボールの競技人口増加につながればいいなと思いますし、それに警察官が一生懸命にプレーする姿を通して、業務をする上でも皆さんに協力してもらえるような関係につながればと。その両方ができるように、僕たちは頑張ろうと考えています」。

 

 警視庁のホームゲームでは、パトカーや白バイの展示企画もあり、来場した子どもたちは目を輝かせている様子が見られた。と同時に、その会場で目にするプレーが見る人の心に響くものであれば、きっと「バレーボールをしたい」という思いを生むことだってありうる。

 

 Vリーグの警視庁フォートファイターズとして最後のゲームがやってくる。2月末のホームゲームを控えた頃、ファンからは「勝っても負けても気持ちのいい、鳥肌が立つようなゲームが見たいですね」「試合後にあいさつしてくださると思うので、全員で敬礼してほしいかも(笑)」という声が聞かれた。そんな思いに最後の瞬間まで、選手たちは応えるに違いない。

 

「ほんとうにたくさんの方々が応援に来てくださると思うので。あきらめずに最後の一点まで食らいついていく。たとえ届かなくても、ボールを追いかける。その姿勢で観客の皆さんを楽しませるプレーがしたいですし、勝って感謝の気持ちを伝えたい。有終の美を飾りたいですね」(吉澤キャプテン)

 このステージで最後まで戦いきると誓った、ヒーローの言葉だ。

 

 

“Vリーガー”警視庁フォートファイターズは最後まで、「ファンとともに」―。 

 

(文・写真/坂口功将)

 

 

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