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横浜隼人高が2年ぶりにインターハイ県予選制覇 川崎橘高は準優勝で29回目の本戦出場【神奈川女子】

横浜隼人高は3年生の#1マクアリスターをセッターの#2瀧澤咲羽や#6石渡心珠ら2年生が支える

令和7年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技神奈川県予選会兼第79回国民スポーツ大会少年の部選手選考会代表決定リーグ(インターハイ予選)の最終日が621日(土)に相模原ギオンアリーナ(神奈川)で行われた。昨年のインターハイ県予選で涙をのんだ横浜隼人高が2年ぶり3回目の優勝で本戦出場に花を添えた。2位には昨年度の県予選を制した川崎橘高が入り、3年連続29回目の本戦出場を決めた

 

 

横浜隼人高は3年生の#1マクアリスターをセッターの#2瀧澤咲羽や#6石渡心珠ら2年生が支える

 

 

横浜隼人高

エースのマクアリスターに

頼らない攻撃でインターハイへ

 

 今年の春高メンバーがほとんど残る横浜隼人高が新人戦、関東予選に続き県の頂点に立った。神奈川の女子はインターハイ本戦の出場枠が2校。代表決定リーグで2勝をあげ、すでに本戦への切符を獲得したなかで、同じく本戦出場を決めた川崎橘高との最終戦を迎えた。第1セットはスパイクミスなどから主導権を渡し、逆転で先取されるが、第2セット以降はそれまでも通用していた河瀬結衣らの高いブロックで、川崎橘高の攻撃を封じる。今年度、キャプテンを務めるU17女子日本代表のマクアリスターアイリーン心寧もスパイクやブロックを要所で決めて、2セットを連取。「23セット目は隙がなくできた」と佐藤喜一郎監督も評価する試合運びで勝利を手にした。

 

 昨年度はエースのマクアリスターにトスが集まることが多かったが、今年度は石渡心珠らライトからの攻撃を多用し、スパイクの打数が分散。佐藤監督は「関東予選からマクアリスターは調子が上がらず、対角に入る佐々木(結愛)もケガ。でもその分、ほかの選手たちが穴を埋めてくれて、それが功を奏した」と振り返った。ケガを治し、最終日に出場した佐々木は「私たち2年生が3年生を全国に連れていく」という意識で戦い、「自分のできる限りのプレーができた」と語った。

 

 

キャプテンを務めるマクアリスターのパワフルなスパイクは本戦でも通用するか

 

 

 キャプテンのマクアリスターは自身のプレーに満足していなかったが、「チームとして(横浜)隼人の強みであるライト攻撃がしっかり使えたのでよかった」と笑顔を見せた。これから迎えるインターハイに向けては「プレーで引っ張るしかない。レシーブ面やスパイクのコース幅を広げる、という課題に向き合って練習していきたい」と意気込んだ。

 

 

攻守でチームを引っ張る川崎橘高の#1宍戸キャプテン

 

 

川崎橘高の宍戸キャプテン「まだ一歩足りない」

本戦までに精度を高められるか

 

 川崎橘高は粘り強いディフェンスと巧みな攻撃で、3年連続のインターハイ出場を決めたが、最終戦で横浜隼人高に敗れて優勝は逃した。松村展弘監督は「途中から自由にやられてしまった。試合終盤までもつれるようにもっと粘り強くしないといけない」と厳しい言葉を残した。

 

 今年度キャプテンを務めるのは1年生時からコートに立つ宍戸優月。昨年度まではアウトサイドヒッターとしての起用が多かったが、今年度はチーム状況を考慮してオポジットでチームを支える。宍戸キャプテンは「新人戦や関東予選に比べて確実に成長しているが、まだ一歩足りない」と今年度の戦いを振り返りながら悔しさをにじませた。本戦へは「全員が自分の力を発揮すれば戦えると思う。もっとブロックフォローの徹底や崩れたときの二段トスを打ちきる練習をして、詰めていきたい」と前を向く。

 

 

アウトサイドヒッターの#4徳永千夏はスパイクのコースを打ち分け、得点を重ねた

 

 

 2校ともにインターハイで結果を残すべく、鍛錬を続ける。

 

■女子代表決定リーグの試合結果

615

横浜隼人高 225-2125-200 秦野総合高

川崎橘高 225-2325-130 三浦学苑

 

621

横浜隼人高 225-1325-120 三浦学苑高

川崎橘高 225-1425-170 秦野総合高

三浦学苑高 225-2325-110 秦野総合高

横浜隼人高 222-2525-1825-161 川崎橘高

 

最終順位

1位 横浜隼人高 ※インターハイ出場

2位 川崎橘高 ※インターハイ出場

3位 三浦学苑高

4位 秦野総合高

 

文/廣田充則(編集部) 写真/石塚康隆(NBP

 

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