令和7年度春季大会兼大阪高校選手権大会 兼全国高校総合体育大会大阪地区2次予選ベスト4リーグ（バレーボール大阪府インターハイ予選女子）が6月15日（日）に大浜だいしんアリーナ（大阪）で行われた。1位の大阪国際高が3年連続28回目、2位の金蘭会高が12年連続13回目の本戦出場を決めた

フルセットの末に金蘭会高を下した大阪国際高（#15は足立咲環）

理想的な展開に持ち込み

金蘭会高を下す

　スタメンに下級生の多い大阪国際高が、14年ぶりの優勝（当時は大阪国際滝井高）で大阪の歴史を塗り替えた。

　大阪は本戦に2校が出場できるため、すでに切符を獲得して迎えた金蘭会高とのベスト4リーグ最終戦。小林明央監督が「ほんとうにいつも意識していることできました」と語るように、ブロックでタッチを取り、そこから攻撃する得意の展開に持ち込んだ。姫子松奏音（2年）のトスから、磯邊萌心（2年）、足立咲環（1年生）の両エースを中心に引き出しの多いスパイクで得点を重ねる。最後は足立がスパイクを決めてフルセットを制し、小林監督は「素直にうれしいです」と静かに喜びをかみしめた。

　大阪国際中出身の選手が多く、3年生は全中で準優勝、2年生には同大会ベスト4を経験したメンバーがそろう。高校では昨年度のインターハイでもベスト4入りしているが、指揮官は「全国にはもっとすごい選手がいると思う」と冷静。「どこまで（勝つ）とかではなく、自分たちが追求しているものがどこまでやれるかに挑戦したい。全国にはうちよりも強いチームがたくさんいるので、挑戦して勝っていけたらと思います」と謙虚に意気込んだ。

セッターは#2姫子松と濵川琉佳が切磋琢磨。調子を見極めて最適な司令塔を送り出す

金蘭会高

課題の攻撃を

本戦までに改善できるか

　3月の全国私立高等学校選手権大会（さくらVOLLEY）で優勝、そして5月の黒鷲旗ではベスト4入りを果たした金蘭会高は、高校生相手に今季初黒星を喫した。ベスト4リーグでの敗戦は3年ぶりで、2位での本戦出場は、初出場を果たした2011年以来となった。

　サーブレシーブについては池条義則監督が「及第点」と認めるが、課題は攻撃の決め手。得点源のミドルブロッカー馬場柚希キャプテン、オポジットの丹山花椿にマークが集まり、ラリーを取りきれないシーンも。フルセットに持ち込んだ第3セットは途中出場の石橋光のスパイクで追い上げたものの、終盤の連続失点が響いた。池条監督は「初めてインターハイに出たときは2番。2番になるのに必死で、四条畷学園高と壮絶な試合をしました。そのときに表彰式で泣いて喜んでいたことを思い出すけど、今回は悔しいやろうね」と振り返った。

　今後はアンダーエイジカテゴリー日本代表活動でチームを離れる選手もいるが、皇后杯予選、そして近畿大会など戦いは続く。指揮官は「今日出ていない子も含めて白紙に戻す」と連覇がかかる本戦での巻き返しを誓った。

スパイカー、そしてセッターとしてもプレーする丹山

ベスト4リーグの試合結果

6月14日

金蘭会高 2（25-6、25-9）0 大阪信愛学院高

大阪国際 2（25-16、25-23）0 四天王寺高

6月15日

金蘭会高 2（25-18、26-24）0 四天王寺高

大阪国際高 2（25-16、25-9）0大阪信愛学院高

大阪国際高 2（25-23、18-25、25-21）1 金蘭会高

四天王寺高 2（25-14、25-11）0 大阪信愛学院高

最終順位

1位 大阪国際高

2位 金蘭会高

3位 四天王寺高

4位 大阪信愛学院高

文・写真／田中風太（編集部）

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