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SVリーグ2024-25

日ノ本学園高が7年ぶりのインターハイへ 姫路南高時代に春高ベスト4の桐原監督も涙

  • 高校生
  • 2025.06.12

第69回兵庫県高等学校総合体育大会バレーボール競技(女子の部)最終日が6月7日(土)に加古川市立総合体育館(兵庫)で行われた。決勝で氷上高を下した日ノ本学園高が、7年ぶり3回目の本戦出場を決めた

 

 

7年ぶりの優勝を飾り、笑顔を見せる内匠キャプテン(1列目右から3番目)ら日ノ本学園高の選手たち

 

 

エース三木に頼らない

進化した攻撃

 

 待望の瞬間に、涙を流したのは選手たちだけではなかった。就任7年目。2008年の春高では姫路南高(兵庫)のセッターとしてベスト4を経験した桐原拓真監督も、目頭を押さえた。

「7年目にして初めて全国の舞台をつかむことができました。前任の監督から引き継いで、ほんとうに1から始めて。コツコツやってきた成果が今日出たと思います」

 

 準決勝の親和女高戦は、第1セットを11-5とリードしながら落とした。後がなくなったが、第2セット以降は引きずらずに逆転勝ち。選手たちの堂々とした戦いに、桐原監督は「2セット目から落ち着いてやっている姿を見たときに、私もこの子たちを信じてやっていこう、と思いました」と手応えを感じていた。

 

 続く決勝は、昨年の2024女子U17世界選手権大会に出場した溝上愛那キャプテンが率いる氷上高。序盤はリードされる展開もあったが、その得点源の攻撃に対して粘り強くボールをつなぐ。そこからU19日本代表候補でエースの三木彩楓に加え、その対角を務める塩谷栞乃、サウスポーの内匠明日菜キャプテンらも得点を重ねた。エース頼りだったこれまでから進化した姿を見せ、8連覇中の女王にストレート勝ち。三木は「自分ができていないときはみんなが点を取ってくれて、前衛では点を取らないと、という責任感を持つことができました。ほんとうに全員がよかったです」と仲間たちに感謝した。

 

 

優勝が決まり、力強く拳を握る#3三木。中学時代は県大会の経験もないが、今年2月のドリームマッチでは敢闘賞を受賞するなど、高校入学後に花が開いた

 

 

さくらVOLLEY8

全国の舞台だけを見据えて

 

 氷上高を倒して全国に行く。その目標は、3年前に内匠キャプテンと桐原監督が交わした約束でもある。2人の共通点は、ともに中学3年生時のJOC杯兵庫県選抜の最終選考でメンバー落ちしたこと。進路を考えていた内匠にとって、桐原監督の経歴は勇気を与えた。

「僕は選抜に落ちたことが悔しくて、それを糧に高校では自分たちの代で市立尼崎高を倒したんです。お互い境遇がたまたま重なって、それ(氷上高に勝つこと)を実現しようと声をかけたら、日ノ本(学園高)を選んでくれて。そこに三木や塩谷たちも後から決めてくれました」(桐原監督)

 

 スタメンの大半を占める3年生は下級生時からコートに立つ。「自分も桐原先生のようになりたい」と意気込む内匠キャプテンを筆頭に、集大成の1年は照準を全国に定めた。3月の全国私立高等学校選手権大会(さくらVOLLEY)ではベスト8入り。八王子実践高(東京)や敬愛学園高(千葉)など関東の強豪との練習試合でも経験を積んだ。だからこそ、目指す場所ははっきりとしている。三木の言葉に力がこもる。

 「このインターハイ予選を優勝することは通過点なので、全員が高い意識を持つことができたと思います。自分たちが目指しているのは、全国私学で負けた古川(学園高〔宮城〕)に勝つことです」

 

 経験を積むためではない。結果を残すべく全国の舞台に乗り込む。

 

 

昨年の春高県予選に続き、全国大会の切符をつかめなかった氷上高。得点源の#1溝上キャプテンを中心に、春高県予選での巻き返しを誓う

 

 

6月7日の試合結果

・決勝

日ノ本学園高 2(25-19、25-23)0 氷上高

 

・3位決定戦

親和女高 2(25-10、25-10)0 松蔭高

 

・準決勝

氷上高2(25-8、25-18)0 松蔭高

日ノ本学園高2(23-25、25-17、25-18)1 親和女高

 

文・写真/田中風太(編集部)

 

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