アジア4位のU18女子日本代表が帰国 来年のU19世界選手権へ、課題の守りをどれだけ改善できるか
- アンダーエイジ
- 2026.07.09
2026女子U18バレーボールアジア選手権大会(ナコンラチャシマ/タイ)に出場したU18女子日本代表が、7月8日(水)に帰国した。3位決定戦でタイにフルセットの末に敗れ、4位で大会を終えた
帰国したU18女子日本代表チーム
メダルが懸かった2試合は
守備からリズムをつくれず
トップチームがネーションズリーグ2026女子大阪大会に臨むおよそ1時間前、次世代を担うホープたちが帰国した。大会の上位4チームに入ったため、2027年に開催される女子U19世界選手権の出場権を獲得。しかし、準決勝では中国にストレート負けを喫し、3位決定戦ではタイにフルセットの末に敗れた。アンダーエイジカテゴリー日本代表では初めて指揮を執った多治見麻子監督は「世界選手権の切符が取れたのでよかったと思います」と言いながらも、上位国との明確な差を口にした。
「もともと日本はレシーブがいいイメージがありましたが、今回はアジアのほかのチームのほうがすごく精度がよかった。やっぱり、もっとしっかり練習しないといけない、と思って帰ってきました」
直前まで各地でインターハイ予選が行われていたこともあり、今大会に向けては3日間の国内合宿で急ピッチに調整。準決勝まではすべてストレート勝ちをあげたものの、敗れた試合では守りの差が勝敗に直結した。両リベロは自チームではスパイカーで、アウトサイドヒッター陣も攻撃力は高いものの、レシーブに優れた選手ばかりではなく、なかなかつなぎのプレーが安定せず。中国戦、タイ戦とチーム最多得点をマークした西村里音(金蘭会高2年)、そしてカバ カディアトゥ(下北沢成徳高2年)の両エースが高いブロックに対して得点を量産し、多治見監督は「ほんとうによく頑張った」とたたえた一方で、「ミドルブロッカーをなかなか使えなかったり、単調なバレーになってしまいました」と反省点を挙げた。
今年度は高校2年生ながら女子日本代表に選ばれ、今大会は正セッターとしてトスを上げた小林天音(下北沢成徳高)もその課題を肌で感じた。身長179㎝と国内屈指の高さを誇るが、自分と同じか、それ以上の選手たちばかりがコートに立つ世界。「自分たちより高い相手に、クイックやバックアタックだったり、相手を上回るものを身につけないといけません。高いトスではブロックが2枚、3枚つく苦しい状態になってしまったので、ミドルブロッカーを使ってサイド陣を楽にしたり、スパイカーをいかにうまく使うかを学びました」と強い眼差しで語った。
(左から)山本梨乃、小林、朝日洵凪
ブロックで得点をあげるシーンがあったものの、スパイクではなかなか存在感を示せず、悔しさとともに大会を終えたのは両ミドルブロッカーも同じ。山本梨乃(共栄学園高2年)は「ミドルの仕事は点を決めるだけではなくて、サイドがどれだけ楽に打てるか、自分がどれだけおとりになれるかも大事だと教えてもらいました」と積極的に攻撃参加。試合を重ねるごとに成長を見せた朝日洵凪(東京立正高2年)は「いちばん大事と思ったのは、サーブで相手を崩すこと。そうすることでブロックが2枚つけて、ディグをしやすくなります。ミドルには点を取る以外にも見えない仕事があるので、粘り強さを意識してこれからも頑張りたいです」と前を向いた。
来年行われる世界の舞台に向けて、今大会のメンバーも決して安泰ではない。多治見監督が口にしたメッセージは、今回日の丸を背負うことができなかった選手たちにも通ずるものだった。
「みんな(今大会の14名)には頑張れと言っておきましたが、もう少しレシーブができる選手も含めて、また選考会からだよ、という話になっていますので。
チームに戻るとおそらくエースで、ほかに(レシーブを)してくれる人がいる選手も多いと思います。でも、その子たちも、世界のほかの国に比べたらそんなに大きいわけではありません。『それできなくてどうするの?』というような話もしました」
日本の生命線である守備力を、この1年間でどれだけ磨けるか。そして、そこからどれだけ攻撃枚数を確保し続けられるか。レベルアップした姿で、今回届かなかったメダルをつかむ。
解団式を終え、選手たちからスタッフ陣に寄せ書きが贈られた
文・写真/田中風太(編集部)
出場選手は下記の通り。
【U18女子アジア選手権大会出場選手
(14人)】
※ポジション表記はS=セッター OH=アウトサイドヒッター MB=ミドルブロッカー L=リベロ
<背番号/名前/所属/身長(cm)/ポジション>
1 中川芽生/福知山淑徳高3年/181cm/MB
2 加藤あうる/米沢中央高3年/177cm/S ※キャプテン
3 朝日洵凪/東京立正高2年/182cm/MB
4 西村里音/金蘭会高2年/180cm/OH
5 小林天音/下北沢成徳高2年/179cm/S
6 山本梨乃/共栄学園高2年/178cm/MB
7 髙田実優花/下北沢成徳高2年/178cm/MB
8 渡邉梨央/大阪国際高2年/178cm/OH
9 松本絆奈/細田学園高2年/176cm/OH
10 黒岩詩月/松本国際高2年/175cm/MB
11 片岡 優/京都橘高2年/175cm/OH
12 カバ カディアトゥ/下北沢成徳高2年/173cm/OH
13 佐藤綾芽/静岡県富士見高2年/170cm/L
14 佐野倖春/文京学院大女高2年/167cm/L
【監督】多治見麻子(日本バレーボール協会)
※所属・学年は2026年6月24日時点
























