「GALLERY・2」が新宿アドホックに復活 オープンは6/27
- インフォ
- 2025.06.24
そしてバレー好きは新宿を目指す
東京、新宿にかつてバレー好きの“聖地”があった。新宿駅からほど近い、新宿アドホックビルの4F。陸上やテニスのコーナーを抜けた先の、小上がりと言うべき奥のスペースには、かつて春高などの大会出場で上京した学生バレーボーラーや、国際大会で出場のために来日した海外の選手・関係者たちも多くが足を運んだ。
耐震問題でビルが解体されることになり、惜しまれながら閉店となったのが2022年末。渋谷へと場所を移して営業を続けていたが、このたび2年半ぶりに聖地が復活する。同じ新宿アドホックビルの今度は2F、再オープンは6月27日(金)の11時と決まった。ちなみにビルは結果的に解体を免れ、補強・改装されて今に至っている。
GALLERY・2(ギャラリー・ツー)の前身を含めると、新宿アドホックビルでの歴史は40年にも及び、その名前をGALLERY・2としてからは25年超、専門性の高いスポーツ用品店として存在してきた。バレーボールやバスケットボールなど専門フロアを構えた店舗は、当時としては極めて珍しく、「ここを目的地として」電車に乗って新宿へと足を運ぶ人たちも少なくなかった。
「バレーボールのプレーヤーに必要なものが、全部そろうのがGALLERY・2というお店でした。ウェアや小物、メーカーの垣根を越えた品ぞろえ。何より、お客さまが喜んでくれたのはスタッフたちの専門知識です。通信販売では決して得ることができないもの。“リアルの価値”がありました」と振り返るのは橋本聡店長。聖地と呼ばれたことを象徴するものの一つが、閉店の際に行った寄せ書き企画だろう。
“小中高とほんとうにお世話になりました”“僕の青春でした。ありがとう。ギャラ2”“悲しいです。また会える日を楽しみにしています”、寄せ書き用の壁は数百というメッセージで埋まった。
「閉店を知らずに、久しぶりに来た方に『え、なくなるの?』と呆然とされたお客さまもいましたし、『これから、どこで買えばいいんだ』『あのスタッフに会えなくなるのは困る』と、ほんとうにありがたい声もたくさんいただきました。温かい寄せ書きばかりで、ありがとう、戻ってきて、というメッセージでぎっしりでした。皆さんに愛されていた証だと思っています」と橋本店長は振り返る。
それだけに、再び新宿で、この同じアドホックで再出店することの意義は大きい。
「やっぱりスタートがここでしたから、思い入れの強さがあります。何よりお客さまの記憶と直結している場所なんです。
新宿に再出店するならやはりアドホックビルで、というのが社員全員の想いでした」と語る橋本店長は、「また、お客さまが来てくれるだろうか? というプレッシャーはもちろんあります。ただ、それ以上に楽しみな気持ちの方が大きいです。ここが、あの頃のように、また皆さんの“目的地”になればいいなと思っています」と笑顔を見せた。
「売るだけ、買うだけ」にはしたくない
約130坪の広いフロアで扱われるのは、バレーボールとバスケットボールの2種目。バレーボールを担当するのは、以前の新宿店と同じく鎌形満昭さんである。
実は新宿店の閉店より少し前に鎌形さんはGALLERY・2を離れていたのだが、縁あって昨夏に復帰し、渋谷店でやはりバレーボールを担当していた。そのお店づくりにおける最大のポイントは、単なる「バレーボール・ギアのショップ」というくくりでは収まらない空間づくりにある。
「売るだけにしたくないんです、僕は。以前もそうでしたが、来てくれたら『楽しいな』と思える、そういう場をまたつくりたい。プレーヤーの方をほんとうに大事にしているのですが、それだけではなく、ファンの方や、ちょっとバレーに興味がある方だったり、『ハイキュー!!』のファンの方だったり。そういう方にも喜んでもらいたいですし、ファンの方がバレーボールを始めるきっかけになったりする、そういうのがいちばんじゃないかな、と」
前の新宿店時代に、言われていちばんうれしかった言葉があるという。
「僕はディズニーランドに行くより、ここに来たほうが楽しいんだ」
海外のお客さんだった。もちろんアミューズメントパークとスポーツショップはまるでジャンルも異なるが、「好きなこと」は人それぞれ。喜びを感じる空間に身を置く喜びは、カテゴリーも国籍も、すべてを超えるのだ。
「買ってもらえるのがいちばんなんですよ。だけど、ちょっとヒマだから寄ろうかな、とか(笑) それで寄ってもらって、ついでにこれ買っておこうかな、となってくれればいい。気軽に来やすいというのがいちばんです。前はビルの4階でしたが、今度は2階なので、ちょっとしたタイミングででもいらっしゃってください」
唯一無二の専門店
鎌形さんの語る思いは一見独特にも感じられるが、このオープンな姿勢こそが、コロナ後に聖地で復活するGALLERY・2の強みとなっていくだろう。橋本店長は次のように話す。
「かつては、プレーヤーが中心でした。けれど今は“バレーの好きなすべての人”が対象。応援に行くためのウェア、普段着で使えるアパレル、プレゼント選びもある。商品ラインもスタッフの知識も“より広く・深く”が求められています」。さらに橋本店長は、やはり海外でもその名前が知られている現状を明かす。
「SNSでGALLERY・2を知って、スペインやフランス、ブラジルから来てくださったお客さまもいます。メイド・イン・ジャパンの評価は高く、スタッフ対応や商品構成に対しても感謝の言葉をいただける。だからこそ、国を越えて選ばれる店になっていきたいです」
目指す姿を「どこにもマネできないお店」と表現する鎌形さんが抱える悩みの一つは、前の新宿店や渋谷店に比べると天井が低いことだという。いろいろな飾り物が高い天井からつり下がっている光景は、非日常を感じるポイントだった。さて今回、与えられた条件の中で、どんなお店が我々を迎えてくれるのだろうか? 頭を悩ませながらも、スタッフたちが日々楽しんでいる。これから気軽に足を運ぶことで、そんなお店のあれこれにきっと関わることができるだろう。
ただバレーボールが好きな人、
かつてプレーしていた人、
今まさに部活動で戦っている人、
その姿を応援する人たちへ――
「GALLERY・2新宿アドホック店」は、そんなすべての人を迎える準備を整えつつある。「学生時代に来ていた人が、今は親として子どもを連れてきてくれる。そんなふうに、GALLERY・2は“人生の中にあるお店”でありたいと思っています。これからもずっと」と橋本店長。
この6月、新宿にもう一度灯るGALLERY・2の看板。それは過去の栄光の継承ではなく、次なる時代への挑戦となる。6月27日午前11時、再会の扉が開く。
GALLERY・2新宿アドホック店
2025年6月27日(金)11:00 OPEN!
取扱カテゴリー バレーボール/バスケットボール
〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目15−11 アドホック新宿ビル2F
TEL:03-6457-8577
営業時間 平日 11:00~21:00
土日祝日 10:00~21:00
https://www.gallery2.co.jp/shops/shinjuku/
SNS
Instagram @gallery2_shinjuku_volleyball
X @g2_shinjuku