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スキルアップは体づくりから。東山高の練習環境とは。 [松永理生監督インタビュー(後編)]

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  • 2022.08.03

 今年の4月に監督に就任した松永理生監督。コーチ時代には、石川祐希、関田誠大、橋藍選手など、現在日本代表の中心選手として活躍する選手をコーチングしていた経緯を持っている。そんな彼らとはどのように向き合っていたのか。また、高校生年代の選手にとってプレーの幅を広げるために、必要な環境づくりとは。また、選手の意識について松永監督と選手3名に話を伺った。

 

――中央大時代の関田誠大選手や石川祐希選手、東山高での髙橋藍選手を指導するにあたって、意識していたことを教えてください

 

松永 「これをやったほうがいい、あれをやったほうがいい」とは極力言わないようにしていました。特に石川や関田は、言わなくてもすんだことが多かったです。高校から大学に入ってきて、次は世界へ、というタイミングで伝えていたのは「こういうことをやってみたら?」ということであって、きっかけしか与えていないつもりです。そこで彼らは、自分で必要だと思えばやってみたり、合わないと思えば自分なりのやり方に持っていったりしていました。大人になっていく段階では、主体的に自分たちで物事を考えて、実際にやるということが大事な世界になってきますので、そこで一緒に協力しながらやっていた、という感じです。

 

 髙橋とは、彼が高校1年生のときから僕も中央大の監督をしながら月に1~2回教えにくるようになって、3年生のときにコーチとして専任になりました。先の2人とは違って高校生でしたので、僕が蓄積してきた知識や経験について、直接教えることは多かったです。そこでは、石川や関田がいたことによって、僕も「こういうことをやったら、こうだった」と説明しやすかったですし、彼はそういうところを目指して吸収していってくれました。







――ケガの予防や体づくりに関して、現在のサポートは?

 

松永 基本的にはアイスバス(氷風呂)をやらせたり、ストレッチの時間をしっかり確保するようにしたり、そういったところです。また高校にトレーナーさんがいて、接骨院をされていますので、月に何回か必ず治療に行かせてもらっています。

 体づくりについては、専属のフィジカルトレーナーをつけられる環境ではありませんが、知り合いのトレーナーさんと相談しながらメニューを作って取り組んでいます。結局、体づくりをしなければプレーの幅も広がっていきませんので、やはり高校生の年代から始めることは重要です。今は寮生が多いのですが、寮は朝晩の食事もしっかり出ており、少しは体づくりに適した環境になってきているかな、と思います。

 

――主力となる麻野堅斗選手、池田幸紀選手、當麻理人選手について

 

松永 ブラジルのオポジット(ダルラン・ソウザ)って20歳ですよね。彼がああやって打って決めるんだから、麻野も代表に限らずU21で対戦する可能性があるわけで、「もう少し選択肢を増やさないといけないよね」と、ちくちく言っています(笑)

 リベロの池田キャプテンは、當麻と協力しながら44人の部員をまとめてくれています。非常に頼もしく、責任感も強いので、彼が報われるようにしたいですね。當麻はパス力が魅力。彼が落ち着いて「スパイカーの打ちやすいタイミングでトスを出せるかどうか」はチームのカギになります。将来も楽しみなセッターです。

 

「安心してプレーするためにも足首サポーターは欠かせない存在になっています」ー 麻野堅斗

 

 体のことに関しては特に指導されているというよりは、自分から柔軟運動なども積極的に行っていますし、病院の先生に教わったり、日本代表合宿に行ったときにほかの選手がどのようなストレッチをしているのかを見て、それをまねしたりしています。

 

 足首のサポーターは両方着けています。去年の今ごろ、ネンザをしてからです。それからは、跳んで着地をするのが怖くなったので、いちばん強度が高くがっちりしているモデルを着けて、安心してバレーをしています。最初は違和感もありましたが、慣れてきたら気にならなくなりました。ただ、着けていないと不安です。コルセットも中学時代から着けています。やはり安心感がありますね。

 



 先日はネーションズリーグを観戦しました。代表の試合を生で見るのは初めてで、やはり間近で見たら高さなどもテレビで見るよりわかりますし、とても勉強になってモチベーションにつながりました。

 まだまだ代表でやっていくには力が足りていませんので、もっと伸ばして、大学でも成長して、代表で足を引っ張らないプレーができるようになりたいです。

 

 身長があるので、高さは確かに勝負する部分なのですが、そのうえで自分の持ち味としているのは機動力です。天皇杯の京都府ラウンドでは1日に3試合というタフな日程でしたが、みんなで試合を重ねるにつれてどんどん調子が上がっていきました。この調子でインターハイも勝てるようにやっていきたいです。

 チームとしては三冠獲得を目標にしていますが、個人としては日本代表の合宿にも選ばれている一人として、周りの期待に応えられるようなプレーをしたいと思います。

 

 まずは代表チームでも引けをとらないようなプレーヤーになること。そして、のちのオリンピックでメダルを獲得することが最終目標です。今の課題はブロック。とても参考にしているのが髙橋健太郎選手です。一緒にプレーしていると、横の動きのスピードが速すぎます。ぜんぜん違いますね(笑)

 

「暑い季節もザムストのマウスカバーがあれば思いきりプレーできます」ー 池田幸紀(キャプテン)

 

 夏場、マスクは着けているだけでとても暑いですが、ザムストのマウスカバーは通気性がよく、外を走ったりするときでも呼吸がしやすくて、とても使いやすいです。僕は3つ持っていて使い回しています。

 

 自信のあるプレーはとにかく体に当てる強打レシーブ。顔でも胸でも上げにいくことが得意です。中学時代から、体全部が面だ、と言われて練習しています。もっとサーブレシーブを安定して返せるようにしたいですね。

 インターハイの目標は日本一です。サイドアウトをしっかり1本ずつ取れていたら負けることはないので、レセプションリベロとして連係をとって、どんどん1本で切っていくことが重要だと思います。

 

 

 1、2年生のときに経験させてもらったことがたくさんあるので、今はチームをしっかりまとめあげられるよう頑張りたいです。ただ少々人数が多すぎて見きれず、こっちで問題を解決していたらまたこっちで問題が起きてしまったり、という状況です。監督とも「全員が緊張感を持って練習し、一人一人が“バレー部”という意識を持って行動することが大事」だという話になっており、僕一人ではダメなので、僕はしっかりと言う立場で、みんなにはきちんとそれを実行してもらいたいです。

 

 プレーで目指しているのは荒木琢磨さん(近畿大)です。琢磨さんが東山高に入る前から、ずっと見ていました。将来は大人でも子どもでも、バレーボールを通じて何かしら人に影響を与えられるようになりたいと思います。








「しっかりしたサポート力がありながら、動きやすいのが嬉しい」ー 當麻理人

 

 サポーターは、高校1年生のときに右足をネンザしてしまって、そのときから着けています。A1というモデルです。もう一つの少しハードなものも試したのですが、こちらのほうがちょうどよくて。3つくらい持っていて、使い回しています。簡単に着けられますし、安定感があるなかにも動きやすさがあって、いいなと思います。

 

 しっかりタイミングを取って、そこから繰り出す高速立体コンビバレーが持ち味。強みはパス力があるところです。インターハイは初戦のグループ戦をしっかり勝ちきって、トーナメントも相手に関わらず、やってきたプレーや持ち味を最初から出しきって圧倒していきたいと思います。

 

 そうしてインターハイで優勝し、国体、春高と全国大会を制して三冠を取るのが3年生としての目標です。髙橋藍選手の代では、V1のチームからセットを取ったこともありましたが、今年もそれぐらいできると思うので、どんな相手にも食らいついていけるようなチームになりたいです。

 

 将来はVリーガーになり、日本代表に選ばれて、関田(誠大)選手と同じ舞台に立てるようにやっていきたいと思います。中学生のときから変わらず、今も目指すのはブラジルのブルーノ(・レゼンデ)選手。今回のネーションズリーグの試合を見ていても、同じフォームからどこにトスが上がるのかわからないですし、メンタルの強さを感じます。


 

ザムスト バレーボール

 

東山高2年ぶりのインターハイ。精度を高めて、初のインターハイ王者へ [松永理生監督インタビュー(前編)]

 

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