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JOC杯決勝を自身のミスで終えた静岡県選抜の前嶋巽へ春高優勝経験者の兄が送るエール「あの場面を…」

  • コラム
  • 2023.01.18

 

 

昨年末、中学生の全国大会「JOCジュニアオリンピックカップ第36回全国都道府県対抗中学大会」(JOC杯)が行われた。各都道府県の“金の卵”たちが集った大会で、彼らが見せた姿をクローズアップする

 

【第3回】静岡県選抜男子 前島巽の兄・前嶋悠仁ミニインタビュー

 

 

前嶋巽(写真⑨/まえしま・たつみ/袋井中〔静岡〕3年/身長181㎝/最高到達点315㎝/ミドルブロッカー

 

相手のチャンピオンシップポイントからサーブミスでゲームセット

 

【画像】JOC杯静岡県選抜男子 第36回JOC杯ギャラリー【15点】

 

 2022年12月28日、第36回JOC杯はまもなく終わりに近づこうとしていた。丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)に敷かれたセンターコートでは男子決勝が行われ、東京都選抜と静岡県選抜が一進一退の攻防を繰り広げていた。

 フルセットの試合は最終第3セット、東京都選抜が堅いブロックで静岡県選抜の攻撃をはね返し、チャンピオンシップポイントに到達する。それでも食らいつく静岡県選抜は20-24から前嶋巽にサーブ順が回ってきた。

 

 その緊張感漂う場面でエンドラインに立つ弟を見つめる、兄の姿が応援席にあった。前嶋悠仁(明治大1年)である。

 自身もかつてはこの舞台で静岡県の名を背負ってプレーし、優秀選手に選ばれた。そうして全日本中学生選抜入りを果たすと、やがて日本航空高(山梨)3年生時には春高優勝を経験している。

 大会を終えて、少しばかり話を聞いてみた。

 

 

兄の前嶋悠仁。2021年1月の春の高校バレー 第74回全日本高等学校選手権大会(写真)で優勝、最優秀選手に選ばれた

 

――チャンピオンシップポイントで弟の巽選手にサーブ順が回ってきました。どんな心境で見ていましたか?

前嶋 絶対にミスするなよ、って思って見ていました。最後は、はずれてしまって、あぁー!! と。でも、難しいですよね。攻めるとミスもしやすくなるし、守りに入って打ち込んでも相手に得点されやすくなるだけなので。

 

――自分がプレーするのと、観戦するのではどっちのほうが…

前嶋 やっているほうが楽です。しかも今回、弟はミドルブロッカーでプレーしていたので。クラブチームでは自分と同じアウトサイドヒッターですが、サイドの姿よりもこっちのほうが楽に見られた気がします(笑)

 

――サイドでのプレー姿を見ると、兄弟そろってスパイクフォームがほんとうに似ている印象です

前嶋 そうですか!?(笑) 自分たちではわからないので。ただ、常に高い打点でボールをとらえることができている点は似ていると感じます。

 

 

掛川スペランツァ(静岡)ではアウトサイドヒッターとしてプレーした弟の巽

 

――逆に、ここは負けないぞ、という部分は?

前嶋 そこはやっぱり、器用さやキレの部分は負けていないかと。(ドヤ顔)

 

――振り返っていただくと、自身にとって、このJOC杯はどんな舞台でしたか?

前嶋 楽しかったです。それまでに県内で1シーズン、新人大会から夏の選手権(総体)までは、いわば敵どうしで戦ってきた選手たちと、静岡県選抜で楽しみながらプレーする。それがいい思い出として残っています。

 

――JOC杯そして、次の高校バレーの経験者として、弟の巽選手へエールを送るならば?

前嶋 最後はミスして終わりましたが、あの1点を忘れないようにしてほしいです。高校に進学したら、だらけてしまうときも出てくるかもしれません。ですが、今日の、あの場面を思い出したら、だらけてなんていられないはずなので。いい経験になったのではないかと思いますね。

 

今大会は最後、自身のサーブミスで閉幕。この経験を刻んで、次のステージへ

 

 

 前嶋巽はクラブチーム、掛川スペランツァの一員として、2022年秋の全国ヤングクラブ男女優勝大会に出場し、準優勝に輝いた。その際には、兄から「楽しんでこい!!」とエールをもらったという。その弟が明かすに、春高の舞台で戦う兄の姿は「家でふざけてばかりいる姿とは全然違って、とても楽しそうでした」。

 中学生最後の舞台は再び銀メダルを手にする結果となったが、次のステージでは兄同様にコート上で楽しむ姿を見せてくれるに違いない。

 

 

兄弟そろって静岡県の代表として全国の舞台に立った

 

(文/坂口功将〔編集部〕 写真/岩本勝暁、編集部)

 

 

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