成長株の佐藤淑乃が地元・千葉で躍動 ロサンゼルスではメダルを「しっかり取りきりたい」【女子日本代表 VNL千葉大会へ】
- 女子日本代表
- 2025.07.09
買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会が7月9日(水)~13日(日)に千葉ポートアリーナ(千葉)で行われる。第1週のオタワ(カナダ)、第2週の香港(ホンコンチャイナ)ラウンドを終え、現在6勝2敗の女子日本代表の、注目選手たちの声をお届け。2024-25シーズンはSVリーグで新人賞に輝いた佐藤は、地元・千葉でポイントゲッターとして躍動する
佐藤淑乃【Photo:山田高央】
攻撃面で特に意識してチームをリード
――SVリーグでは新人賞。どんな収穫がありましたか?
プレー以外だと、やはりエースはどうしても勝ち負けを大きく左右するポジションだと思うので、そこの立ち回りや、チームメートの前でのふるまいという部分は、終盤にかけて特に意識していました。自分のプレーがうまくいかなくても、それを表には出さず、相手に伝わらないようにくふうをするなど、いちばん自分の中で苦しんだところだと思います。
それまでは(古賀)紗理那さんがずっとやってきたポジションだったので、紗理那さんはどうだったのかな? というのは結構気になって。連絡させていただいて、直接聞いたこともありました。
――プレー面での収穫は?
そうですね、ブロックでは常に外国籍選手と対峙するなかで、空中で相手の状況を見ることと、跳ぶ場所の判断というところはリーグを通して成長したと思っています。オフェンス面でも、常に外国籍選手の高いブロックが前にいましたので、そのブロックを利用するなど、そこで決めるためにどうするか、というところで攻撃の引き出しも増えました。
――今年、新しい日本代表チームに来ての思いは?
自分はパリオリンピックに出られていないので、その部分では「世界を相手に」という経験値は少ないと思いますが、SVリーグの中では常に外国籍選手と対戦していたので、結構自信を持って戦えるかなと思っています。今年は自分の力をさらに成長させられるよう、常にそこへフォーカスして、いろいろなことに挑戦していきたいです。
特に今回、監督が代わってオフェンスの部分を重視されていると思うのですが、そこでは自分が中心となって引っ張っていきたいと思っています。前衛ではもちろん、後衛でもバックアタックやサーブなど、アグレッシブで勢いのあるプレーを出していきたいです。
まずネーションズリーグ(VNL)ではチームとコミュニケーションをしっかりとっていきつつ、監督がどういうチームをつくりたいのかを選手全員が理解したうえで、プレーを発揮することが大切だと思うので。そこは意識しながら自分のよさをしっかり出していきたいです。そして、世界選手権でどれだけ結果を残せるかが来年につながってくるはずなので、そこではVNLで培った経験を生かして、上位に食い込んでいきたいと思います。
――3年後、ロサンゼルスオリンピックのときはどうなっていたいですか?
個人としては、オフェンス面で中心となって試合に出続けて、チームを勝たせられる選手になりたいです。ロサンゼルスオリンピックでは、しっかりメダルを取りきりたい。そこでのチーム力も大切だと思うので。自分の役割を果たして「人を生かすバレーボール」をみんなでやりたいなと思います。
VNLでは、ここまで得点源の一角としてチームを引っ張る佐藤【Photo:Volleyball World】
考えて行動し
確かな目的に向かって
――東京オリンピックのころを振り返ると、今と比べていかがでしたか?
当時は大学生で、あのときは自分がそういう舞台に立てる人だとはまったく思っていませんでした。その翌年に代表に呼んでいただき、半年間代表で活動してから、「自分もこういう舞台で活躍できる選手になりたい」と強く思いました。そこからパリに向けてはなかなかうまくいかず悔しい思いをして、最後は選んでいただけなかったので、今は、絶対に、日本代表で中心選手として活躍したい。そういう思いが強くなった、という部分ではだいぶ変わりましたね。
――最後に、大学バレーで学んだことを教えてください
監督の中西康己先生はとても経験値がある方で、1、2年生のときは何を考えているのかほんとうにわかりませんでした。でも上級生になるにつれて話す回数も増え、先生の考えに少しでも近づこうと思って、話しかけたり質問したりして、そこで「成長するために何をすればいいのか」というところが具体的にわかるようになりました。すべてのことに対して、先のことも考えながら行動するようになった、そこが大学で変わった部分だと思います。
さとう・よしの
NECレッドロケッツ川崎所属
2001年11月12日生まれ
身長178cm/最高到達点305cm
敬愛学園高(千葉)→筑波大
アウトサイドヒッター
取材/豊野 堯(編集部)
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