身長194㎝、最高到達点344㎝の注目ルーキー田中洸は「伸びしろしかない選手」 田代博明監督(川内商工高)インタビュー
- 高校生
- 2025.07.28
令和7年度全国高等学校総合体育大会男子バレーボール競技大会(男子)が7月28日(月)~8月1日(金)、松江市総合体育館、鹿島総合体育館(ともに島根)で行われる。昨年度春高ベスト8の川内商工高(鹿児島)には、全国中学生選抜でもプレーした田中洸(1年)が加入。田代博明監督が、今年度のチーム、また期待のルーキーについて語った
田代博明監督(川内商工高)
得意の速い攻撃だけでなく
エース勝負もできるチームに
――今季のチームの特徴について
チームカラーである“高速コンビバレー”に加えて、田中洸を中心としたエース勝負ができるチームになりつつあります。これは大きな変化ですね。
――強化してきたポイントはいかがですか?
全国を見据えると、やはり高さのあるチームとの戦いが避けられません。そこで鍵になるのが、サーブレシーブを正確に返すことと、サイドアウトの確率を上げること。相手の攻撃をブロックで止めるというよりは、ディグを中心としたトータルディフェンスの強化を意識しています。しっかりセッターに返せれば、強みである速い展開に持ち込める。そこをどれだけチームとして徹底できるか、ですね。
――注目の田中選手について
田中は伸びしろしかない選手です。今はまだ華奢(きゃしゃ)ですが、ケガをしない体づくりから始めて、筋力をつけていく段階。自重トレーニングをベースに、少しずつパワーをつけています。体重が増えれば、スパイクにもさらに力が乗ってくるはずです。また、長身(194cm)でありながら器用にいろいろなプレーができるのも強み。今までオポジットでここまでやれる選手はいませんでしたし、これにレセプションまで加われば、ほんとうにすごい存在になると思っています。
――鹿児島のバレーを盛り上げたい、と川内商工高を選びました
彼にはいつも「鹿児島の田中洸になれ」と伝えています。ここまで注目されるのも、地元・鹿児島に残ったからこそ。本人も、これだけクローズアップされることに驚いていますが、地元の期待を背負って頑張ってくれています。
――性格面はいかがですか?
負けず嫌いですね。練習試合でも、ちょっとしたミスを悔しがったり、自分がうまくできなかったことに対してふがいなさを感じたりする。全九州大会(第70回 全九州バレーボール総合選手権大会準決勝)で鎮西高(熊本)に敗れたときも、相当落ち込んでいました。そうした悔しさをバネに、もっとうまくなりたいという向上心を持って努力できる選手です。レシーブ練習でアゴにキズをつくるくらい、とにかく一生懸命。そんな姿勢が、今後さらに成長させてくれると思います。
取材/泊 亜希子
写真/内田一樹
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