三輪大将(広島TH) 「昨季果たせなかったチャンピオンシップでの勝利を目指して」【2シーズン目のSVリーグに向けて】
- SV男子
- 2025.10.22
バレーボールの国内最高峰リーグ、大同生命SVリーグ男子の2025-26シーズンが10月24日(金)から開幕する。日本代表の選手たちは、どんな思いで日の丸を背負ったのか。日本代表で同世代のミドルブロッカーから刺激を受けた三輪大将(広島サンダーズ)は、さらに進化した姿でシーズンに臨む
三輪大将
3年後のロサンゼルスオリンピックへ
日本代表でも経験を積む
昨季はレギュラーシーズン終盤の競り合いを制し、チャンピオンシップ進出を果たした広島TH。三輪大将はミドルブロッカーとして決して高身長とは言えないが(192㎝)、相手の動きをよく見た絶妙なタイミングのブロックで存在感を発揮。また、レギュラーシーズンとチャンピオンシップのクォーターファイナルを合わせて全46試合に出場という大車輪の働きでチームに貢献した。
未知の世界だったレギュラーシーズン44試合に関しては、「トレーニングに費やす時間や、リカバリーにかける時間は多くなったと思います。その成果はシーズンを通して感じることができましたし、きつい場面でも踏ん張ることができたのは、そのおかげかなと実感しています」と振り返る。
本職であるブロックに関しては、「ジャンプ力を生かしながら、跳ぶタイミングや指の使い方、そして後衛レシーバーとの連携に気を遣っています」と神経を張り巡らせているが、外国籍選手の枠が増え、高さやパワーの面で負荷がより高まったこともあり、「まだまだ」と完成形までには道半ばと自覚する。
その一方、「どちらかといえばこっちのほうが得意」というスパイクに関しては、「相手ディフェンスに対してテンポをずらした攻撃、どこから上がっても決めるという決定力は自分の持ち味」と自信をのぞかせる。昨季通算で59.9%という数字を残したアタック決定率は、その自信を証明するものと言えるだろう。
今年は日本代表Bチームの一員として、6月のカタール遠征や、7月に岩手で開催されたオーストラリアとの国際親善試合にも出場。同世代で同じポジションの村山豪、伊藤吏玖(ともに東京GB)、西川馨太郎(大阪B)など好敵手にも恵まれ、切磋琢磨しつつ成長。3年後のロサンゼルスオリンピックに向けて、世界のバレーに触れることで着実に経験値を高めている。
オーストラリアとの国際親善試合に出場した#29三輪
少年時代はサッカーに励んでいたが、バレーボールをしていた姉の練習についていったことが運命的な出会いとなった。「バレーボールのほうが難しそうで。でも、だからこそチャレンジしてみたいという気持ちが沸きました」と当時の思いを懐かしむ。そのチャレンジ精神が、ここまで地道な練習を積み重ね、一歩一歩階段を上ってゆく原動力となってきたのに違いない。
「SVリーグの2シーズン目は、まずはチャンピオンシップに出て、さらにそこで勝っていくチームをつくっていきたい」
昨季は果たせなかった、より高いステージでの勝利を目指して。三輪のチャレンジはまだまだ続く。
みわ・ひろまさ
1999年12月17日生まれ
身長192㎝/最高到達点343㎝
高川学園高(山口)→明治大→VC長野トライデンツ
広島サンダーズ所属
ミドルブロッカー
取材/村山純一(編集部)
写真/青山義幸、山田壮司
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