インターハイ女王の金蘭会高は昨夏以来の全国大会へ カギを握る攻撃に池条監督は「最後は自分たちのやりたいことを」
- 高校生
- 2026.01.02
第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)が1月5日(月)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕する。各チームはどんな歩みで集大成の舞台を迎えるのか。昨夏のインターハイで連覇しながらも、同府予選では2位に終わったことで国スポに出られなかった金蘭会高(大阪①)にとっては、今季2度目の全国大会。池条義則監督が、夏以降のチームの成長を振り返った
インターハイで優勝し、インタビューに応える池条監督
指揮官がこだわるのは
二段トスの打ちきり
――昨年のインターハイ前は、「近年でもいちばん練習した」とおっしゃっていました。夏以降の取り組みはいかがでしたか?
いつもはインターハイが終われば(国スポの)予選に向かってまた緊張の毎日が続きましたが、それがない分ゆったりと過ごしていました。
でも、春高府予選までの間には近畿総合(近畿6人制総合男子・女子選手権大会)や皇后杯近畿ブロックラウンドがあり、大学生との試合では結果もついてきました(※)。また、春高代表決定戦が四天王寺高と同じゾーンに入ったことで、「負けられへん」と気を抜くことなく臨めたと思います。
※近畿総合では7年ぶりの優勝、皇后杯ブロックラウンドではAグループを制し、ファイナルラウンドへ(結果は1回戦敗退)
――インターハイ後はコンビ練習を増やしたそうですね
僕はどちらかと言うとゆったりと打てるトスを上げてほしいタイプで、いわゆる速いコンビは嫌いなんです。でも、直接訴えてはきませんが、どうもセッターの丹山(花椿)は速い攻撃をしたいみたいで。吉田(和桜)がセッターで入って、丹山がスパイカーに変わるときは、自分が打てるから速いトスを上げてもらっていますね。
こちらから「速くしなさい」と言われたらなかなかできませんが、自分たちでやっていくことは大事なこと。だから、最後はあまりうるさく言わず、自分たちのやりたいことをやればいいかなと思って、黙って見ています(笑)
ただ、やっぱりレフトにきっちりハイセット(二段トス)を上げることは口酸っぱく言っています。例えば西村(里音、身長180㎝の1年生アウトサイドヒッター)や身長の高い選手には、速いトスをちょこちょこ打つような選手になってほしくない。吉田(桜香、身長168㎝の2年生サウスポー)にしてもジャンプさせてナンボの選手なので、(丹山には)そこを感じ取ってもらえたらと思います。
――高いトスを打つことを重視する理由は何でしょうか?
低いトスばかりを打っている選手が高いトスを打つことは難しいですが、高いトスを打つ選手がこれからのカテゴリーで低くしていくことは可能だと思います。
石川真佑(ノヴァーラ〔イタリア〕)は成徳(下北沢成徳高〔東京〕)のときにあれだけ高いトスを打ち込んでいましたが、だんだんと速いトスも打てるようになっていました。対戦したときは、ハイセットのボールをしっかりと打つところもずっと見ていたので。やっぱりまずは高いトスを打って、そこからいろんな攻撃を覚えたほうがいいと思います。
あとは、速いトスを打つということは助走が短くなりますよね。それを身に付かせるのが嫌で。宮部姉妹(藍梨〔姫路〕、愛芽世〔大阪MV〕)や上村(杏菜〔PFU〕)は、こちらから言わなくてもベンチ付近まで助走をとって、そこからドーンと打っていました。高いトスを打てるようになることにはこだわりたいですね。
春高予選を見ていると、德元(菜々美)が徐々にハイセットも打てるようになってきました。あれが決め手になっていて、チームとしては助かりましたね。西村にはまだまだ頑張ってもらいたいです。
德元菜々美
――今年度のチームは堅実なサーブレシーブが持ち味です。ディフェンス面の成長はいかがでしょうか?
サーブレシーブは德元と岡(日和、リベロ)と馬場(柚希キャプテン、ミドルブロッカー)のほぼ3人でやらせていて、わりと安定感はあると思います。でも、ディグに関してはリベロも含めて不満(笑) サーブレシーブとディグは別ものだと思いますね。ブロックとの関係ももっと高めないといけません。
でも、僕もいい年なので、台上からバカバカ打つような肩はなくて、どちらかといえば足を動かすレシーブ練習が多くなっています。それも絶対に大事ですが、やっぱり台の上から強く打たれるような球にも目がついていかないと。私はスローボール担当ですから、そこは、林(寛二)コーチに「頑張って」と(笑) そうすれば、また目が慣れていくと思います。
――春高は昨夏以来の全国大会となります。どんな戦いで締めくくりたいですか?
いい顔で戦ってほしいですが、そういうときばかりで優勝はできません。去年もなんとか勝ったり(シードからの2回戦で人間環境大附岡崎高〔愛知〕に逆転勝ち)、春高の初戦はあまりいい印象がありません。うちはシードになるはずなので、相手は1試合を終えてうちは初戦という、いつもの苦しむパターンになると思います。でも、その経験は去年しているし、戦い方も考えて臨んでほしい。うまくいかないときに、今までの経験やチームワークが生きてくると思います。
また、キャプテンや3年生といった立場は関係なく、下級生でも「ここはこれでいきましょう!」と言えるような選手が出てきたらおもしろいですね。
金蘭会高の春高初戦(2回戦)
1月6日(火)Aコート第6試合(15時40分試合開始予定)
2回戦 vs.高松南高(香川)と三重高(三重)の勝者
取材/田中風太(編集部)
写真/山岡邦彦(NBP)
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