金蘭会高の中山沙也 「初めて挫折を味わった1年」を乗り越え 高い技術と根性でつかんだ春高の金メダル
- 高校生
- 2026.01.21
1月11日まで熱い戦いが繰り広げられた全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)で、7年ぶりに優勝した女子の金蘭会高(大阪)。馬場柚希キャプテンや德元菜々美ら3年生の活躍が光る中で、2年生の中山沙也が大会を通して存在感を放ち、優勝に大きく貢献した。
中山はスタメン、途中出場いずれでも高いパフォーマンスを発揮
ライバルで仲よしの先輩と決勝で対戦
金蘭会中(大阪)3年生時には全日本中学校選手権大会を4連覇。大阪北選抜の主軸として出場した全国都道府県対抗中学大会(JOC杯)でもチームを優勝に導く。高校1年生時の8月に行われた2024女子U17世界選手権大会では、身長168㎝と小柄ながら高い技術を発揮してベストアウトサイドヒッターに選出されるなど、実力は折り紙つき。そんな中山でさえ、金蘭会高では1年生時にほとんど出場することができず、一つ学年が上がってもレギュラーの座を必死に争ってきた。昨夏のインターハイ決勝ではオポジットでスタメンに名を連ねたが、秋の春高府予選代表決定戦では出場することができず。「個人的に初めて挫折を味わった1年です」と今年度を振り返った。それでも心が折れることはなかった。
「3年生が『沙也がいてくれなきゃ』と、明るい言葉をくれて。試合に出られなくてしんどいと思ったときも、そういう声かけに助けられてきました」
昨年12月に行われた近畿私立高等学校男女選手権大会、180㎝の長身を生かしたスパイクを打つ1年生西村里音が万全の状態ではなく、代わって入った中山が躍動し優勝。春高では2回戦(対三重高〔三重〕)の第2セットからスタメンでの出場機会が増え、準決勝(対東九州龍谷高〔大分〕)では第1セット途中からコートに立つ。相手ブロックを利用したスパイクだけでなく「いつもは打たないインナースパイクなど、相手コートの空いているところに落とすことができました」と振り返ったように要所で得点し、フルセットでの勝利に貢献した。
決勝(対就実高〔岡山〕)は各セットでスタートは西村が出場し、中盤から中山に交代する流れに。試合後には「朝に右肩を脱臼してしまった」と話した中山はコンディションが優れないなかでも「そこで気持ちを引いても結果はついてこないので、『もうやるしかない』」と腕を振り続け、アタック決定率50%(14打数)と高い数字を残した。その試合では、先述のU17世界選手権大会でベストリベロに輝いた仙波こころと対戦。セットカウント2-0で迎えた第3セット、26-26と同点の場面で上がった二段トスを打ち抜くと、仙波のレシーブをはじき、勝利を引き寄せた。学年は違うが、大の仲よしだという仙波との対戦については、笑顔でこう語った。
「絶対負けたくない相手とやっと戦えました。最初は決められませんでしたが、最後は絶対に決めたいと(腕を)振ったら決まって、ほんとうにうれしかったです」
最上級生となる来年度に向けては「一から後輩たちと基礎の部分に取り組んで、今の3年生のような力を持てるように頑張りたい」と意気込む。心身ともにたくましくなった中山は、今年度の経験も力に変えて、高校最後の1年へと歩みを進める。
昨年2月の全日本ジュニアオールスタードリームマッチでは同じチームでプレーした2人(左から仙波、中山)。中山は1学年上の仙波のことを「こっちゃん」と呼ぶ間柄
中山沙也
なかやま・さや/2年/身長168㎝/最高到達点291㎝/金蘭会中(大阪)/アウトサイドヒッター/女子U17日本代表(2024年度)
文/廣田充則(編集部) 写真/山田高央、中川和泉
1月21日(水)発売の月刊バレーボール2月号では優勝した金蘭会高(大阪)のレポートを掲載中
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