ブロックは習得も指導も「難しい。けれど…」サントリー山村宏太監督が語る重要性 “成功体験”が鍵に
- SV男子
- 2023.07.13
トップカテゴリーでもブロックは習得も上達も、そして指導も難しいという(写真は2022-23 Vリーグ男子のファイナル)
そもそも経験すること自体が難しい?
極端な例を挙げたい。バレーボールを始めたばかりの学生がいて、その選手の身長が高ければ、その高さを生かすべく、試合ではブロックの役割を求められることがしばしある。指導者は「ネットに張り付いて、ボールに向かって手を出すんだ」というシンプルな指示を出し、選手はそれを遂行することから始める。「体の大きな初心者がミドルブロッカーにされがち、というものですよね」と山村監督。
とはいえ、そのプレー自体はスキルアップが実に難しい。試合ではシャットどころかワンタッチすらままならないこともしばしば。そのことも、成功体験を重ねにくい要因にある。
「おもしろくなくなってしまうんですよね、ボールに触る回数が少ないので。
練習にしても、ではブロックにどれだけ時間を割けるか、ほかの基礎的なスキルも確立できていないなかでどれだけ取り組めるか、と言われれば…。時間があれば段階的に取り組めるし、それができれば個々の上達も可能で、チームとしてもブロック力を強みにできるでしょう。それは私も監督として課題に感じている部分ではあります」

サイズに恵まれた“ダイヤの原石”は全国各地にいる(写真はイメージ。JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学大会のもの)
いかにしてブロックのおもしろさを知ってもらうか
そこで、若年層に対するブロック指導について山村監督はこんなアイディアを出してくれた。
「毎日ではなくても、ブロック練習の時間を設ける。そこでは、ふだんボールを触る回数の少ない選手たちが、たくさんボールに触れることのできる機会をつくる、というのはどうでしょうか。
また、練習以外の遊びでいいかもしれません。2対2や3対3のゲーム形式の際に、Vリーガーや今だと日本代表の真似をしてみるのも。子どもたちって『自分はあの選手!!』と、なりきって遊ぶことがあるじゃないですか。そうやってプレーやブロックの楽しさ、相手の攻撃を止めたときの気持ちよさを覚えていけば、いっそうブロックに“ハマって”くるのかなと思います」
次の世代の選手たちにとって、日本代表は憧れでありヒーローだからこそ
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