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ブロックは習得も指導も「難しい。けれど…」サントリー山村宏太監督が語る重要性 “成功体験”が鍵に

  • V1
  • 2023.07.13

攻守で求められる役割は多岐にわたるミドルブロッカーたち

 

ブロックの中心として仲間の信頼を得ることは欠かせない

 

 山村監督は自身を「ブロックが売りと呼べるほどのミドルブロッカーではなかった」と話すも、そのポジションにおけるブロックとの向き合い方、そして重要性を知っているからこそ、その言葉には熱がこもる。

「僕はやはりミドルブロッカーがブロックの中心になっていかなければいけないと思っているので。バレーボールでは点を取るアタッカーや、それを組み立てるセッターがいわば花形で、チーム内で持つ影響力は大きい。

ですが、ミドルブロッカーがいちばん、相手の攻撃やローテーション、セッターの特徴などをわかっていて、とくにブロックに関しては試合中、仲間に指示を出す係なんです」

 先に例を挙げたような“経験は浅いけれど、大柄な選手”がミドルブロッカーとしてコートに立ったとしよう。そのときの胸中について、山村監督は「やっぱり自信がないんですよ。体は大きくて武器だけれど、ボールを触ってない。なので、怖くて発信できないんですよね」と理解を示す。だからこそ、周りに指示を出す勇気を持ってほしいのだとも。

 

ベンチからも熱い気持ちを発する山村監督

 

「たとえ触る回数が少なくても、仲間の信頼を勝ち取っていく作業は必要だと思っています。知識量はもちろん、逆にサイドアタッカーたちから『お前の言うことを実践したらブロックできた』と言ってもらえるような経験ができれば、それが信頼にもなるし、本人の自信にもつながります。そこからさらに、『次はここを抑えよう』『ここは任せて』というコミュニケーションができることで、関係性もよくなる。そういう成功体験の積ませ方もありますね。

 また監督という立場からも、すべて指示するよりも、もし余裕があるならば、ミドルブロッカーに『どう思う?』と聞いて発信させる、意見を発しやすい環境をつくることも一つです。『よし、それでいこう』と監督が言えば、選手本人にとっては認めてもらえたという絶好な体験なわけですから」

 幼少期から大柄だった山村監督も、そのポテンシャルを見初められ、やがて身長205㎝の大型選手として現役時代を過ごした。「体が大きい選手は、もうそれだけで一つ能力が秀でているという評価ができる」という言葉は、何より説得力がある。

と同時に、その口から語られるブロックの重要性や伴う難しさ。そこには、ミドルブロッカー育成のヒントが存分に詰まっていた。

 

(取材/坂口功将〔編集部〕 写真/山岡邦彦、石塚康隆、編集部)

 

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