「出られなくても一緒に頑張ろう」ミスを恐れず、仲間への敬意を持って【金蘭会高 中山沙也×吉田桜香対談(後編)】
- 高校生
- 2026.03.25
令和7年度第31回全国私立高等学校男女バレーボール選手権大会(さくらVOLLEY)が3月24日(火)~27日(金)に行われ、女子では春高で7年ぶりの優勝を飾った金蘭会高(大阪)が連覇を目指す戦いに挑む。主力を務める中山沙也キャプテン、吉田桜香の両スパイカーが、新しいシーズンへの思いを語った。後編では、スタメン争いを通しての成長について語る
吉田桜香(左)と中山沙也
――中山選手が途中交代でコートに入ってきたときの安心感はいかがでしたか?
吉田 レシーブではAパスで返してくれるし、コンビはほぼ絶対決めてくれる。沙也ならいける、と感じます。
中山 そう言ってもらえるのがいちばんうれしいです(笑) 出してもらえるということは、池条先生(義則監督)もやってくれると感じてくれていると思うので。3年生とも最後やし、楽しんじゃえ、という気持ちでいきました。
今まではポジション争いの評価になってしまうから、ミスが怖い気持ちもありましたが、3年生にも「思い切って一緒にやろう」と言われていたので、そうしようと思いました。(岡)日和さんはいつも(ホテルでは)同じ部屋で、いろんな言葉で励ましてくれます。桜香は(石橋)光さんちゃう?
吉田 春高期間は「めっちゃいいやん!」と褒めてもらえることが多かったです。丹山(花椿)さんからは「明日もいっぱい(トスを)上げるで!」と言ってもらえました。優しいし、ちゃんと意見を聞いてくれるから言いやすい。
――私生活ではどんな関係ですか?
中山 (丹山に)「きいちゃーん!」って言っています(笑) 3年生はおもしろいです。
吉田 距離が近いです。光さんは王道のおもしろい人。枩田の七海さんは、3年生の間でこっそりおもしろいことをしています。
中山 (馬場)柚希さんと(泉谷)美乃莉さんはダジャレとかを言って、誰も反応しない(笑)
――お二人ともレギュラー争いを経験して春高のコートに立ちました。そこで得られたものはいかがですか?
吉田 さっき沙也も言っていたけど、 1本のミスが評価になります。自分は左利きで松井(優)とは違うタイプなので、どこで自分の武器を見せるか、ということは考えていました。松井はレシーブが上手なので、それよりもレシーブを頑張らないと、と思ったし、自分は得意だと言っているブロックと、丹山さんとの攻撃も含めて負けたくなかった。ずっとコートに入っていたわけではないからこそ、そういった気持ちが強くなったと思います。
中山 (西村)里音と自分だったら里音のほうが大きいし、パワーもある。何で勝てるかと考えれば、レシーブなど小さくてもできることでした。違うタイプのほうが相手も嫌だと思って、スパイクでは里音がストレート打ちがうまい分、フェイントやインナー、切り込みの攻撃をしたり。そのほかにも、里音は 1年生だから、安定感の部分でも必要としてもらえる人になろう、と考えていました。
去年の3月は「コートに入りたい」「活躍したい」という気持ちが大きすぎて、里音とうまくやれていない時期もありました。里音もすごくいい子で応援できるから、「自分が出られなくても一緒に頑張ろう」「負けないように頑張ろう」という気持ちのつくり方は1年で成長したと思います。
自分がコートに入りたい、って思っちゃっていたよね?
吉田 でも、そこは割り切ってというか。松井にも頑張ってほしい気持ちはあったから、同じポジションとして教えてあげられるところは教えたいし、1年生なのでいっぱい声をかけるようにしていました。
沙也はいいときはよくて、崩れてしまうときもあったけど、今は安定している。頼りになるというか、めっちゃ変わったな、って。
練習中にタブレットを使ってプレーをチェックする2人。新チームの中心選手としてチームを引っ張る
中山 桜香は正直、弱気になってミスを怖がるときがあったけど、春高はめっちゃ強気でいてくれた。これから新チームが始まるけど、一緒にやっていくなかでいちばん信頼できるし、桜香の強気はコートで絶対に必要だと思っている。
吉田 でも、決勝では(新井)萌々に「ちょっと弱気が出てた」って言われた。
中山 萌々は沙也と桜香に言うのが仕事! いつも言ってくれるもんね。自分には「沙也ちゃん頑張って」って言い方やけど、桜香とか(吉田)和桜には結構言います。「弱気出てんでー!」「強気出さんかい!」って(笑)
吉田 「もっとちゃんと打って!」「もうフェイントいいから!」ってな(笑)
中山 いつも強気にさせてくれるし、やる気にさせてくれる。(金蘭会中〔大阪〕時代から)5年目だから、さすがにわかっています。萌々がいないと始まらない。おもしろくない。
――新年度の目標はいかがですか?
中山 3大会(インターハイ、国スポ、春高)にしっかり出て、優勝を目指すのがいちばんだけど、今年(2025年度)のチームからレベルが落ちてしまうから、まずは一戦必勝の気持ちで頑張りたいです。
吉田 まず3大会にちゃんと全部出られるように予選から頑張ることと、春高がめっちゃ楽しい気持ちでできたので、みんなと笑顔で楽しくバレーができたらと思います。
――最後に、お互いへエールをお願いします
中山 桜香は優しいときは優しくていいけど、自分と一緒に強気に戦ってほしい。ダメなときも「おうちゃん(吉田)がいるから大丈夫」と思うけど、お互いにずっとその気持ちを持てるように頑張ろうね。
吉田 はい! (金蘭会中から) 6年目で、今までもやけど、今年はいちばん沙也のことを頼りにしています。自分はあかんところがいっぱいあるけど、沙也がキャプテンとして先頭に立ってくれている分、自分もその後ろで引っ張れる人になれるように頑張ります。だから一緒に…、頑張ろうね。
中山 はい! いつもこの調子よな。3年生は「頑張ろう!」って感じやけど、自分たちは「頑張ろうねぇ?」みたいな(笑)
――丹山選手の優勝インタビューのときのように、吉田選手が引っ張らないといけないですね
吉田 頑張ります!
中山 そういう気持ちでおって!(笑)
信頼を寄せ合う2人を中心に、新たなシーズンに臨む
中山沙也
なかやま・さや/新3年/身長168㎝/最高到達点291㎝/金蘭会中(大阪)出身/アウトサイドヒッター
吉田桜香
よしだ・おうか/新3年/身長168㎝/最高到達点286㎝/金蘭会中(大阪)出身/オポジット
取材/田中風太(編集部)
写真/中川和泉、編集部
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